読書の部屋、今日の本はこれ!アールダーの方舟 周木 律/著作

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「痛みの山(アール・ダー)」と呼ばれるトルコのアララト山で、ノアの方舟を捜すチームを中心に添え、そこで発生する殺人事件を解いていく探偵小説ですね。

プロローグは、吹雪に巻き込まれたチームの状況です。全く、止む状況にない山岳ブリザードの中で物語が始まります。

以降は、数日前に戻って、そこに至る状況と登場人物の描写が描かれます。

ノアの箱舟という興味深い題材を中心に置いているので興味がわきました。物語を読み進めていくと、宗教(キリスト教・ユダヤ教・イスラム教)の薀蓄が豊富に述べられていきます。

日本人は、宗教に関しては余り興味がないので、知識として非常に役立つのではないかと思います。しかし、小説を読了した今では、その内容について、ほとんど覚えていないんですが・・・^^;。

アールダーの方舟

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しかし、イスラム教の人達は非常に経験で、時間になるときちんと礼拝するし、大したもんだと思います。60爺なんぞは、霊や人魂の類は全く見えない体質でして、けれども、そういうものは存在していると信じている人間ですが、ここに出てくるイスラム教徒のようなことは出来ないと考えます。

それにしても、探偵役である一石豊のような一度見たものを忘れない記憶を手にしてみたいものだと思いました。ただ、この小説で語っているように、忘れないという能力はまっぴらごめんですが。人間、なかなか思うように能力を与えられないんだとも思います。

しかし、この小説でも出てきますが、力関係でそれぞれの宗教の禁忌であるモノを面白がって、無理やりやらせる底意地の悪さなどは、文明の進化に関係なく、人間の持つ悪意そのものなのでしょう。

薀蓄の中で語られる方舟伝説が、キリスト教だけでなく、ほかの宗教の中にも宿っていることなどは非常に興味深いものがありました。結局、太古の歴史にある記憶は皆同じで、それぞれが枝分かれして現代につながっているんですね。

今回、アララト山に臨む方舟調査チームを襲う死は、最終的には、そして誰もいなくなったにつながるような事件でした。最後に、ちゃんと、どんでん返しも用意されており、面白く読めました。

今回の作品を読んで思ったことは次の二つです。60爺は、絶対に山登りはしないであろうこと、特に冬山なんてもってのほかです。もう一つは、宗教にはまることは絶対にないだろうということ、特に、今回出てきた一神教は無理ですね。日本の八百万の神達を望むのが、60爺の思いです。

小説は、上述の通り薀蓄は山ほどありますが、「へー、そうなんだ」という部分が多く、興味深く読めます。

是非、ご一読を。

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