2020年1月の将棋タイトル戦の進行状況はどうなった?

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1.竜王戦

第33期の竜王戦ランキング戦が始まっています。

(1) 1組

前回は、ビッグニュースとして、ランキング初戦で渡辺明三冠が黒星(勝者佐藤和俊七段)となったことをお伝えしました。

今月(~1/27)の1回戦の結果です。

〇久保利明九段-●屋敷信之九段
●斎藤慎太郎七段-〇永瀬拓也二冠
●橋本崇載八段-〇羽生善治九段
〇稲葉陽八段-●阿部健次郎七段

羽生九段は、今年度タイトル戦の挑戦権を得ることが出来めせんでした。タイトル獲得100期に向け、どこまで勝ち進めるでしょうか?

(2) 2組

今月、開幕しました。1回戦8戦のうち、7戦が行われました。

●中村太地七段-〇小林裕士七段
〇森内俊之九段-●澤田真吾六段
●三枚堂達也七段-〇糸谷哲郎八段
●深浦康市九段-〇佐々木勇気七段
〇郷田真隆九段-●西川和宏六段
●藤井猛九段-〇阿久津主税八段
●鈴木大介九段-〇松尾歩八段

残る1回戦のカードは、丸山忠久九段vs八代弥七段です。

(3) 3組

先月は、杉本昌隆八段が1回戦を勝利しました。今月の1回戦の結果は次の通りです。

〇飯島栄治七段-●大石直嗣七段
〇菅井竜也七段-●北浜健介八段
〇千葉幸生七段-●遠山雄亮六段
〇千田翔太七段-●佐藤紳哉七段
〇藤井聡太七段-●畠山鎮八段
●増田康宏六段-〇高橋道雄九段

残る1回戦のカードは、行方尚史九段vs高見泰地七段です。

(4) 4、5、6組

4組は、1回戦が行われており、ベスト16へ15名が勝ち上がりました。

5組も、同様に1回戦が行われており、ベスト16へ14名が勝ち上がっています。

大所帯(65名参加)の6組では、ベスト32が決定し、さらに、その中から、ベスト16に八名が名乗りを上げています。この中には、奨励会三段の唯一の女性である西山朋佳三段も勝ち上がっています。

ベスト32には、他に、女流棋士である里見香奈女流四冠と渡部愛女流三段が含まれています。どこまで勝ち上がれるでしょうか?

2.名人戦・順位戦

順位戦が終盤を迎え、昇級者、降級者が絞られてきています。

(1) A級

A級は7回戦が終わりました。7回戦の結果は以下です。

〇佐藤天彦九段-●糸谷哲郎八段
〇羽生善治九段-●久保利明九段
●広瀬章人八段-〇佐藤康光九段
●三浦弘行九段-〇木村一基王位
●稲葉陽八段 -〇渡辺明三冠

戦績による順位は次のようになります。

  1. 7勝0敗:渡辺明三冠(9)!名人挑戦
  2. 4勝3敗:広瀬章人八段(3)、佐藤康光九段(5)、三浦弘行九段(7)
  3. 3勝4敗:佐藤天彦九段(1)、羽生善治九段(2)、糸谷哲郎八段(4)、稲葉陽八段(8)、木村一基王位(10)
  4. 1勝6敗:久保利明九段(6)

渡辺明三冠が7連勝とし、2敗だった広瀬八段、三浦九段がそろって敗れたため、渡辺三冠の初の名人挑戦が決まりました。

久保九段は連勝しても、稲葉八段、木村王位が連敗しない限り降級という瀬戸際となっています。

1/29にA級順位戦ラス前8回戦が行われました。その結果は・・・

  • 佐藤天彦九段 ●-〇 広瀬章人八段(先)
  • 羽生善治九段(先)〇-● 木村一基王位
  • 糸谷哲郎八段 ●-〇 渡辺明三冠(先)
  • 佐藤康光九段 ●-〇 稲葉陽八段(先)
  • 久保利明九段(先) 〇-● 三浦弘行九段
  1. 7勝0敗:渡辺明三冠(9)!名人挑戦
  2. 5勝3敗:広瀬章人八段(3)
  3. 4勝4敗:羽生善治九段(2)、佐藤康光九段(5)、三浦弘行九段(7)、稲葉陽八段(8)
  4. 3勝5敗:佐藤天彦九段(1)、糸谷哲郎八段(4)、木村一基王位(10)
  5. 2勝6敗:久保利明九段(6)

この結果、久保利明九段の降級が決定しました。また、4勝4敗以上の棋士の来期残留が決定です。

(2) B級1組

11回戦まで終了しました。このクラスは、13回戦(1回抜け番)闘った結果で昇級2名 降級2名を決定します。

11回戦の結果は次の通りです。

○永瀬拓矢二冠 VS ●松尾歩八段
●谷川浩司九段 VS ○千田翔太七段
○郷田真隆九段 VS ●屋敷伸之九段
○深浦康市九段 VS ●阿久津主税八段
○行方尚史九段 VS ●山崎隆之八段
○菅井竜也七段 VS ●斎藤慎太郎七段

戦績による順位は次のようになります。

  1. 10勝1敗:菅井竜也七段
  2. 7勝3敗:斉藤慎太郎七段(3)、行方尚史九段(4)、千田翔太七段(13)
  3. 6勝4敗:深浦康市九段(1)、永瀬拓矢二冠(12)
  4. 5勝5敗:郷田真隆九段(8)
  5. 4勝6敗:阿久津主税八段(2)
  6. 3勝7敗:屋敷伸之九段(5)、山崎隆之八段(6)、松尾歩八段(10)、畠山鎮八段(11)
  7. 2勝9敗:谷川浩司九段(7)

この結果、2戦を残して、菅井七段がA級への昇級を決め、同時に八段に昇段しました。

2敗の斎藤七段は敗れはしたものの順位が上位のため、いまだ自力昇級が可能です。

降級争いですが、谷川九段が2勝9敗ととなり、来期B級2組への降級が決定です。谷川九段は、十七世名人の資格を持っていますが、永世名人がB級2組で戦うのは史上初めてだそうです。

残り2戦ですが、最終戦で、現在3勝7敗の屋敷九段vs山崎八段、松尾八段vs畠山八段戦が組まれています。降級争いは、ここまでもつれ込みそうですね。

(3) B級2組

9回戦が終了しました。このクラスは、11回戦(1回抜け番)闘った結果で昇級2名 降級点5名を決定します。

始めに昇級争いです。

丸山九段が中川大輔八段に勝ち、見事8連勝として、2戦を残し、来期B級1組への昇級を決めました。

6勝1敗だった横山泰明七段、近藤誠也六段、鈴木大介九段を見てみます。

横山七段と近藤六段の直接対決を制したのは横山七段です。鈴木九段は飯塚祐紀七段に屈したため、7勝1敗は横山七段のみとなりました。

横山七段は、2敗となった二名よりも順位が上(横山七段3位、近藤六段21位、鈴木九段24位)なので、あと1勝すれば昇級が決まります。

6勝2敗となった近藤誠也六段、鈴木大介九段、そして、5勝3敗の橋本崇載八段(1位)、村山慈明七段(4位)、大石直嗣七段(7位)、藤井猛九段(10位)、澤田真吾六段(12位)、戸辺誠七段(18位)、中田宏樹八段(20位)までに、わずかですが、昇級の目が残ります。

降級点争いです。

最下位は1勝7敗の野月浩貴八段です。

2勝6敗に飯島栄治七段(25位)、田村康介七段(16位)、窪田義行七段(11位)、中村太地七段(5位)です。

3勝6敗が阿部隆八段(17位)、中川大輔八段(13位)の二名がおります。

3勝5敗が杉本昌隆八段(22位)、畠山成幸八段(19位)、井上慶太九段(15位)、北浜健介八段(14位)となっています。

飯島七段、田村七段は既に降級点を持っており、順位も低いので残る2つを勝ち取りたいところです。

(4) C級1組

8回戦まで終了しました。このクラスは、10回戦闘った結果で昇級2名 降級点7名を決定します。

昇級争いは、昨期涙を飲んだ藤井聡太七段が8連勝でトップを快走中です。7勝1敗に、佐々木勇気七段、及川拓馬六段、石井健太郎五段の3名が続いています。

藤井七段は残る2戦のうち1勝すれば昇級決定です。しかし、油断は禁物です。昨期と同様、最後まで目が離せない戦いとなりそうです。

なお、6勝2敗は都成竜馬六段、高野秀行六段、佐藤和俊七段の3名で、ここまでが昇級候補と言えそうです。

降級点の方は、堀口一史座七段が8連敗で降級決定です。

1勝7敗は、門倉啓太五段、青野照市九段です。

2勝6敗が、小林裕士七段、豊川孝弘七段、森下卓九段の3名で苦しいところです。

3勝5敗に、順位下位から村田顕弘六段、平藤眞吾七段、塚田泰明九段、他合わせて9名います。ここまでが降級点の対象となりそうです。

次回は2月4日です。

(5) C級2組

こちらも、C級1組と同様に8回戦まで終了しました。このクラスは、10回戦闘った結果で昇級3名 降級点10名を決定します。

昇級争いは、高見泰地七段が、ただ一人8連勝をマークして首位となりました。

連勝中の牧野光則五段が敗れ、7勝1敗となり、三枚堂達也七段に続く第3位に後退です。4位に同じく7勝1敗の古森悠太四段が続きます。

6勝2敗に、佐々木大地5段、西田拓也四段、大橋貴洸六段、竹内雄悟五段等の7名が続いています。

高見七段は、あと1勝すれば待望の昇級となります。牧野五段は敗れはしたものの第3位と自力の位置に残ったのは幸いです。

降級点の方は、桐山清澄九段、福崎文吾九段が8連敗となりました。

桐山清澄九段は降級点確定で、残りの棋戦が終了した時点で引退となります。現在、993勝していますので、残りの棋戦で1,000勝に届くでしょうか?

1勝7敗は、大平武洋六段、中座真七段、神谷広志八段、矢倉規広七段の4名です。

2勝6敗は、藤森哲也五段、富岡英作八段、田中寅彦九段の3名が続きます。

3勝5敗が出口若武四段、山本博志四段、島本亮五段、中田 功八段等13名です。

島本五段、中田九段は降級点2つで順位も低いので、フリークラス転落の危機です。厳しい戦いが続きます。頑張ってください。

次回は、1月30日、2月6日です。

3.叡王戦

現在、第五期の本戦が進行しています。

本選は、1月にベスト4の残りの3つが決定しました。

  • 青嶋未来五段vs斎藤慎太郎七段:119手で先手青嶋五段の勝ち
  • 広瀬章人八段vs渡部明三冠:   95手で先手渡辺三冠の勝ち
  • 佐々木大地五段vs菅井竜也七段:100手で後手佐々木五段の勝ち

準決勝の組み合わせは、青嶋未来五段vs渡辺明三冠、佐々木大地五段vs豊島二冠の複数冠保持者と若手の闘いとなります。

60爺は、青嶋五段vs佐々木五段の若手対決と見ましたが外れました。

叡王戦の挑戦者は、本命の渡辺三冠vs豊島将之竜王・名人で三番勝負を争うことになりました。どちらが挑戦権を獲るでしょうか?

  • 青嶋未来五段vs渡部明三冠  : 86手で後手渡辺三冠の勝ち
  • 佐々木大地五段vs豊島将之 竜王・名人 : 92手で 豊島将之竜王・名人の勝ち

4.王位戦

第60期王位戦予選は、予選通過者が決まりました。

先月予想した結果と比較してみましょう。

1 今期の好調さから丸山九段の勝ち上がりを予想します。⇒ はずれ
2 渡辺三冠を予想します。⇒ はずれ
3 竜王を失いましたが、広瀬九段が勝ちそうです。⇒ はずれ
8 棋王戦で好調の本田四段が制する可能性は高いでしょう。⇒ 当たり

4戦予想しましたが、当たったのは最後の1戦のみでした。ウーン、難しい。

これで、予選通過者が決まりました。

また、紅白リーグのメンバ及び対戦順が決定しました。

紅組

  • 豊島将之竜王・名人
  • 永瀬拓也二冠
  • 佐々木大地五段
  • 鈴木大介九段
  • 佐藤秀司七段
  • 本田奎四段

白組

  • 羽生善治九段
  • 菅井竜也七段
  • 稲葉陽八段
  • 上村亘五段
  • 阿部健治郎七段
  • 藤井聡太七段

5.王座戦

昨年、永瀬拓矢叡王が3連勝でタイトル奪取し二冠となった王座戦です。

1次予選で6つの切符を争いますが、5名(山本博志四段、渡辺大夢五段、西田拓也四段、大橋貴洸六段、高野智四段)の予選通過者が決定しています。残る一枚は、森下卓九段vs(青嶋未来五段vs増田康宏六段)の勝者です。

2次予選は、10の切符(予選通過)を5名ないし6名で争う(53名で10枚)ものです。

  • 1 三浦九段、藤井猛九段の決勝進出で三浦九段の勝ちを予想します。
  • 2 木村王位と1次予選勝ち上がり者の決勝戦を木村王位が制します。
  • 3 順当なら、郷田、森内の両九段の決勝戦で、森内勝ちですかね。
  • 4 稲葉八段と西田四段の決勝で、西田四段の勢いに賭けます。
  • 5 藤井聡七段と大橋六段が勝ち上がり、藤井七段の予選通過と予想します。
  • 6 屋敷九段と丸山九段が決勝を戦い、好調の丸山九段が制するのではないでしょうか。
  • 7  阿久津八段、鈴木九段が勝ち残り、鈴木九段が勝ち抜くと考えます。
  • 8  菅井七段と糸谷八段の争いを菅井七段が制します。
  • 9 橋本八段と近藤誠六段の戦いを近藤六段が制するのではないでしょうか。
  • 10 千田七段と深浦九段が決勝でまみえ、深浦九段が勝ちそうです。

6.棋王戦

先月もお伝えしましたが、第45期の棋王挑戦者は、挑戦者決定二番勝負を2勝1敗で制した本田奎五段(同日、タイトル挑戦権獲得時の昇段規定によって、四段⇒五段に昇段)です。

本田五段の挑戦権獲得による記録を再掲します。

  • 四段昇段後の棋戦初参加でタイトル挑戦は史上初
  • 四段昇段後452日でのタイトル挑戦権獲得は、屋敷伸之に次ぐ歴代2位
  • 四段の棋士のタイトル挑戦権獲得は、屋敷・郷田真隆に次ぐ史上3人目
  • 順位戦C級2組在籍者のタイトル挑戦は、屋敷・郷田・高見泰地に次ぐ4人目

第45期棋王戦は、2020年2月1日に開幕します。

第46期の棋王戦予選が既に開幕しています。前月も言いましたが、今期の棋王がわからないうちに、1/12の時 点で36名の棋士が予選敗退しています。大変な世界ですな!

7.大坂王将杯王将戦

第69期の挑戦者は広瀬章人九段です。藤井聡七段との決勝戦を薄氷の思いで制し、挑戦者に名乗りを上げました。

広瀬八段にとっては、竜王を奪われ無冠となった直後ですが、昨年の棋王戦のリベンジをする機会です。今期絶好調と言っていい渡辺明王将(三冠)と見事な勝負を見せてもらいたいものです。

予想ですか?上述はしたものの、やはり好調な渡辺三冠の防衛だろうなア!4勝2敗防衛を予想します。

1月12,13日(日・月)に静岡県掛川市「掛川城 二の丸茶室」で行われた第一局は、先手の渡辺王将が103手で勝利しました。

第2局は1月25・26日に大阪府高槻市「山水館」で行われ、先手の広瀬八段が117手で勝ちました。この勝利で、広瀬八段は対渡辺戦を5連敗で止めたことになります。

この結果、七番勝負は1勝1敗の五分に戻りました。第3局は2月8、9日(土、日)、栃木県大田原市「ホテル花月」で行われます。

8.ヒューリック杯棋聖戦

第91期棋聖戦の第二次予選が始まっています。8つの予選通過枠を58名の棋士で争います。

シードになった一次予選通過者は2勝で二次予選を通過できます。そうでない棋士は3勝が必要です。

  • 1 中村七段と高野四段の決勝を高野四段が制するでしょうか。⇒ 高野四段は決勝進出です。
  • 2 好調の本田四段が八代七段を下し、二次予選を通過します。⇒ 外れました。佐藤康九段が決勝進出です。
  • 3 屋敷九段が行方八段を制して本戦にコマを進めます。⇒ 外れました。屋敷九段1回戦敗退です。行方八段は1回戦勝利です。
  • 4 三浦九段が森内九段を制するのではないでしょうか。⇒ 三浦九段、森内九段とも1回戦勝利です。
  • 5 ここは永瀬二冠が近藤六段を制して決勝に行かなければダメでしょう。⇒ 永瀬二冠、近藤六段が1回戦勝利です。
  • 6 藤井聡七段が澤田六段を下すと思います。
  • 7 谷川九段が船江六段に意地を見せ、予選通過と見ます。⇒ 外れました。糸谷八段、船江六段の決勝で、船江六段が勝利し、二次予選通過第一位となりました。
  • 8 羽生九段が順当に山崎八段を制して本戦に進むと見ます。⇒ 外れました。戸部七段と山崎八段の決勝です。
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