鏡を捨てるのは縁起が悪い?そう言われる理由をきっちり探ってみたよ
家で嫁さんが古い鏡を捨てたいが、そのまま捨てても問題は無いかどうか悩んでいました。
鏡は、自分を映すものであるので、あまり下手なことをやって何かあったら大変だと考えています。
色々見ていくと鏡って「神秘性があり、粗雑に扱うな!」みたいな話がごまんと出てきますね。
これは、まさに、60爺のやっている縁起の話と直結しますので、ちょっと力を入れて調べてみることにしました。
すると、鏡に関するお話がいくつか得ることが出来ましたので、それをここで披露したいと思います。是非、最後までご一緒していただけたらと思います。
鏡を捨てるのは縁起が悪い?
鏡を捨てること自体は、縁起とは関係ないようです。
鏡を捨てるのは縁起が悪い?
但し、その鏡に対して強い思い入れがあったり、大切にしていた方から譲り受けた場合などは、お清めして、感謝の気持ちを持って手放せばいいのでしょう。
その理由は?
以下に述べますが、鏡は「神秘性」を持つため、捨てるのに躊躇する方が現れるんですね。
何故かというと、古代の鏡は神社の御神体に用いられ、神聖なモノとみなされてきたからです。
そのため、鏡を捨てる際は、清め塩をしたり、きれいな水で洗ったり、白い紙に包んだりしたのです。
ただ、現代の方々の使用する鏡は、はっきり言って古代の神秘性を持っていた鏡とは「一線を画す」モノです。
ですが、60爺は、今までお世話になったモノ(鏡に限らず)には、「今までありがとう」という感謝の気持ちを心の中で唱えてから、捨てるようにしています。
鏡の捨て方
上述したように、鏡を捨てること自体は、縁起とは関係ないようですので、鏡を捨てる際に注意するのは、それぞれの自治体で定められた規定に従えば問題ないでしょう。
ただ、たとえば、お年寄りがいて「それでも気になる」などと言われた場合は次の方法があります。
これらは皆、邪気を払う方法です。
- 塩で鏡を清める
- 生花を映す
- 鏡の一部分を割る
具体的には次のやり方ですね。
- 塩をふりかけるか、塩水に浸したタオルで拭きます。
- 生花の持つ「気」で邪気を祓うのです。ですので、ドライフラワーなど生花でないものはNGですよ!
- 鏡を割ることで、鏡に感謝し、「鏡のお役目」を終了させます。
そして、鏡を捨てる際に、白い布で鏡を包んで何も映らない状態にします。
最後に、感謝の気持ちを念じながら処分して下さい。
その他、「神社に託す」という方法もあります。
故人の所有物だったとか、思い入れの強い鏡を捨てるであれば、神社へ供養をお願いすると良いでしょう。
費用は掛かるものの、しっかり供養してもらうことが出来ますね。
また、神棚に祀っていた鏡を捨てる際、神社(氏神様)へ持っていって、お焚き上げに出すといいでしょう。
この場合、木製部分はお焚き上げでいいんですが、鏡は燃えないので、お塩で清めていただき、不燃物として出した方がいいようです(参考:鏡の処分方法についてお尋ね致します)。
鏡にまつわる話
鏡の神秘性
今でこそ、ガラス製の鏡が世の中に氾濫していますが、古代においては鏡は貴重なものだったようです。
古代においては、鏡に映像が「映る」ことは、極めて神秘的なことだったでしょう。
ですから、鏡は、祭祀の道具としての性格を帯びたのです。
鏡の面が、世界の「あちら側」と「こちら側」を分ける境界であると考えられたのです。
世界各地には、このような、「鏡の先にもう一つの世界がある」という概念がいくつも存在しています。
日本では、歴代天皇に伝わる三種の神器のひとつが「八咫鏡」であることはよく知られています。
この鏡は、天照大神が天岩戸に隠れた時に登場しました。
そして、天照大神の御魂代(みたましろ)として伊勢神宮に祀られた後、三種の神器となったのです。
このように、鏡は、神や霊の依り付く神聖なものと考えられるようになったわけです。
我が国では、この鏡の持つ神秘性を、餅や酒などの供物にも込めてきました。
それが、現代まで残っている鏡餅や鏡開きなどの習慣なんです。
なお、鏡の語源を見ていきましょう。
「かがみ」の「かが」は「かげ(影)」が複合語を作る時の形で、「かがみ」は「影見(カゲミ)」のことです。
この「影」は「姿」のことで、万葉集の中にも「影見」という言葉が使われています。
他にも、カカメ(カカとは蛇の古語。つまり蛇の目)という説があるようです。
海外の鏡にまつわる話
海外の鏡にまつわるを集めてみました。
海外でも日本と同様に、鏡は常に魔術的な物体とみなされてきました。
鏡の起源は人類と同じほど古いそうです。
最も古い鏡は、水鏡(水面)となります。
この鏡によって、初めて人類は自分自身を客観的に見る手段を得たのです。
「海外では、鏡を割った者は7年間の不運に苦しむ」という言い伝えが、全ての迷信の中で最も普及し、維持されているものの一つだそうです!
鏡に映った映像は、一時的に抜けだした霊魂であると考えられ、未来について質問できるとし、像が震えたり壊れたら、未来は大体において悪いと思われた時代もあったようですね。
その他にも、鏡を長い間見入っていると悪魔(Devil)の顔が鏡の中に現れるなんて話もあります。
また、家族が病気の場合は、鏡に覆いをかけて病人が鏡に映る自分の姿を見られないようにした方が良いなんて話もあります。
衰弱したのは鏡に魂が囚われたからだそうです。何かホラーの話のようですな。
吸血鬼(vampire)は鏡に映らないとか、鏡に姿の映らない人は魂が既に肉体を離れているため、もうすぐ死ぬという前兆とかいう怖い話もあります。
※縁起の記事は、自然現象や動物・植物にまつわるものが多いですが、これ以外のジャンルでは、本記事の鏡の他に「ゾロ目」や「年女」があります。
⇒ ゾロ目は縁起が良いのか悪いのか?気にせず過ごせば何も起こらない
⇒ 年女の縁起は良い!守り本尊を知ってそのお力でパワーアップしよう
最後に
鏡を捨てるのは縁起が悪いかを調べました。
基本的に全く問題がありませんが、縁起を気にする方でしたら、上記に上げたような方法を採用してから鏡を捨てましょう。
特に思い入れのあるモノでしたら、費用をかけて神社に託すのも良いかと思います。
海外の話についてはホラー色が強くなってしまいましたが、鏡はもともとそういう性格を帯びたモノということで許していただきましょうか。
参考
鏡のホームページ/鏡なぜなぜ博物館 鏡の歴史
新明解語源辞典
※気づけば「縁起」の記事も増えてきました
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