祐の旧字体は何?字形から意味・パソコン等機器での出し方もご紹介
人名や地名によく使われる「祐」には、実は旧字体が存在し、現代の文字と微妙に異なる趣を持っています。
旧字体とは、1949年の「当用漢字字体表」が制定される以前に使われていた漢字の字体であり、画数が多く、複雑な形をしている字もあります。
特に「祐」の旧字体は、画数や構造に違いがあります。
この旧字体は、現在のパソコンやスマートフォン及びスマホでどうやって入力するのか、そもそも表示できるのかという点も気になるところでしょう。
この記事では、「祐」の旧字体の字形から意味、さらに、パソコンを始めとした各種機器での表示・入力方法までを分かりやすく紹介していきます。
旧字の魅力を再発見する旅へ、さあ出発しましょう。
「祐」の旧字体は
「祐」には、旧字(旧字体)の「祐」があります。

この旧字「祐」の基本情報です。
画数 | 10画 |
音読み | ユウ |
訓読み | たす・ける たす・け(日本語のみ)じょう |
主な意味 | たすける。たすけ。外からかばってたすける。また、そのこと。 |
同義語に「佑」、類義語に「保」があります。
祐は9画、祐は上述した10画の漢字です。
なお、「祐」は環境依存文字ですので、環境によっては正しく表示されない場合があります。
その書き順を見てください。

新字の偏は「ネ」で旧字体の偏は「示」です。
どちらも簡単な漢字です。
「祐(祐)」の語源
「祐(祐)」は「中の物を周囲からかばって助ける」というコアイメージがあります。
「祐」の字源です。
「祐」=「右(かばって助ける)」+「示(神)」
上記の構成から、「祐」は、神が福を下して、かばい助けることを示しているのです。
ちなみに、類義語の「佑」は、「人を抱えるようにしてかばい助ける」ことを示します。
※「カテゴリ:漢字の旧字」に収録した漢字の中で、旧字が存在するのは次の漢字です。
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「祐」「羽」以外は「新・旧字対照表|立命館大学」に載っています。
祐の部首と異体字
標準字体の「祐」の部首は、「ネ」で部首「示」に含まれます。
「示」が偏になるときは「ネ」の形になり、特に「しめすへん」と呼びます。
この「ネ」に関しては、既に記事にしています。
「示」を部首に持つ漢字を多数紹介していますので、是非、ご覧ください。
次に異体字について見ていきましょう。
「祐」の標準字体である「祐」に異体字は存在しません!
さて、次の章では、旧字「祐」のパソコン・スマホ及びTEPRAでの打ち方を紹介します。
パソコンでの「祐」の打ち方
上述しましたが、この「祐」は環境依存文字であり、文字変換では出せないようです。
IMEパッドで「祐」を書いても候補は現れません。
Unicodeによる打ち方は可能ですのでご紹介します。
この方法は手軽ですが、Unicodeを覚えるのが面倒です。
- 「FA4F」入力
- 日本語で「FA4F」と入力します。
ご覧のように「ふぁ4f」となっても気にしないでください。
F5キーを押します。

- 変換候補から「祐」を選択
- 変換候補が現れますので、目指す「祐」をクリックします。

- 「祐」入力完了
- 「祐」が入力されました。

日本語でUnicodeを入力してF5キーを押すだけです。
注意点は「日本語で」という部分!
これだけで、望む漢字を入力できます。
スマホでの「祐」の打ち方
スマホでも「祐」を出すのに、文字変換は使えません。
スマホでは、unicodeは使えないので、入力することは出来ませんね!
どうしても表示したい場合は、既にある文字をコピー・貼り付けしましょう。
- 「祐」をコピーする
- 「祐 旧字体」で検索をかけ、本記事を開きましょう。
「祐」を見つけてコピーしてください。

- 貼り付けを行う
- ブラウザを開いて長押しし「貼り付け」をタップします。

- 「祐」入力完了
- 「祐」が入力されました。

「祐」は特殊文字ですので、今回のような形を取らざるを得ませんでした。
もし、「祐」をしょっちゅう使うのであれば、単語登録をしましょう。
『七が三つの「㐂」の入力をスマホ・パソコンでする為の最適解をご紹介』の単語登録する方法を参考にしてください。
テプラでの「壽」の打ち方
ここでは、テプラ(TEPRA PRO SR300)で「祐」が打てるか確認します。
SR300の取扱説明書を表示し「祐」を検索します。
すると、うまく検索できたようです。

しかし、検索された内容をよく見ると、標準字体「祐」になっています。
これ、上位機種のSR530でやっても同じ結果です。
登録されている漢字コードは標準字体しかありません。
即ち、テプラでは、この旧字体「祐」は打てないようです。
どうしても打ちたい場合は、パソコン接続が可能な機種で実施するしか手はないようです。
テプラで難しい漢字を入力する方法を紹介した記事があります。
最後に
本記事では、「祐」の旧字体である「祐」について、その字形や意味、成立ちについて紹介しました。
「祐」は環境依存文字であり、環境によっては正しく表示されない漢字です。
また、各機器で「祐」を入力する方法についても紹介しましたが、文字変換が使えない漢字で難渋しましたね。
「祐」はパソコン・スマホではどうにか入力できますが、テプラでは専用機器では印刷できない漢字であることが分かりました。
参考資料
・上級漢和辞典 漢字源
※思えば、「漢字の旧字」の記事も増えてきたようです。
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