20日の読み方は「はつか」!この語源がどこから来たのか追いかけた
カレンダーを見て「20日」と書いてあったら、多くの人が自然と「はつか」と読んでいるはずです。
でも、ちょっと待ってください。
「20」は普通「にじゅう」と読むはずなのに、どうして「はつか」なんでしょう?
実際に、日付を表す日本語には独特の読み方が多く、1日(ついたち)、2日(ふつか)、3日(みっか)……と、10日(とおか)までは音が変化するのはよく知られています。
11日以降は、なぜ20日だけが特別扱いされているのでしょうか?
この記事では、この「はつか」という読み方の語源に、日本語特有の数え方のクセまで紐解きながら、「はつか」に隠された意味とルーツに迫っていきます。
それでは、どうぞ、最後まで、ご一緒にご覧ください。
20日の読み方と語源

20日の読み方ですが、冒頭に述べたように「はつか」と言います。
この読み方が鉄板だと思っていたんですが、最近の若い方は、こう呼ばないんですって!
で、なんというかと思ったら、なんと「にじゅうにち」というらしい。
そして、「NHKことばのハンドブック第2版」の「数字の発音・用例集」に、場合によっては「にじゅうにち」と発音してもいいとの記述が……。
20日を「にじゅうにち」とは決して言わないと書こうと思っていたんですが撤回せざるを得ませんね。
20日の語源
20日を「はつか」という語源は何なのでしょうか?
サイトを見ていくといろいろな説が出ていますね。
実際、「大言海」では二十日(はたか)の転と言っていますが、ここでは、日本語の日数詞の語構成は数詞語幹に「ウカ」が付いたからという説を紹介します。
- 「はた」+「うか」
- 「はたち」の語幹「はた」に「うか」が付き「はたうか」となる
ローマ字で書くと「fata + uka ⇒ fatauka」
- 「はつか」
- 直前の母音が脱落して「はつか」となった
ローマ字で書くと「fat + uka ⇒ fatuka」
他の日付も同様で、以前、8日の読み方の記事でも紹介していますが、8(ヤツ)の語幹「ヤ」に「ウカ」が付いて「ヤウカ」⇒「ヨウカ」になったのです。
2日(ふつか)も全く同じ考え方で「futa_uka」⇒「fut_uka」⇒「ふつか」ですね。
実際、この考え方で行くと、3日(みっか)、10日(とうか)なども同じように考えられるのが非常にいいです。
※漢字自体は簡単でも読み方の難しい漢字は多々あります。「20日」は番外編で収録です。
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20日(はつか)の雑学
20日(はつか)の雑学を2つほど挙げておきます。
「はつか」の漢字
「はつか」を漢字で書くとどうなるか紹介します。
二十日、廿日
この2つの漢字は、共に「熟字訓(2つ以上の漢字で構成された熟語を、訓読みとは異なる特別な読み方で読む)」に当たります。
後者の「廿日」ですが、「廿」には「にじゅう」「はた」「はたち」という訓読みがあります。

「廿日鼠」は「ハツカネズミ」と読みますが、「甘口鼠」の誤記から、こうなったと言われています。
ちなみに、「甘口鼠」は噛まれても痛くないから名付けられたという説があります……。
「20日(はつか)」の英訳
「はつか」と言っても英語には、そのような言葉はありません。
この場合は、20日を英訳する形になります。
20th、twentieth
「7月20日に出張が入っています」というような場合は、次のように、日付に「on」をつけます。
I have a business trip on July 20th.
基本的に、日付は文末に置くそうです。
ただし、日付を強調したいときは、頭に持ってきます。
On July 20th,I have a business trip.
最後に
「20日」の読み方「はつか」は、日本語独自の数詞文化に由来します。
この言葉、最近の若い人は「にじゅうにち」と読むんですね!
「はつ」は古語の「二十(はた)」に「ウカ」が付いたモノで、直前の母音が落ちた形を意味します。
この形で、以前記事にした8日(ようか)や、2日(ふつか)、3日(みっか)、10日(とうか)なども同じように説明できるのです。
参考
新明解語源辞典
※気づけば言い方・呼び方の漢字の記事も増えてきました
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