ネ豊の出し方は?パソコンでは可能だがスマホ・テプラでは出せません
「ネ豊」とは、「しめすへん(ネ)」に「豊」を付けた漢字です。
見慣れないこの文字、実は「礼」の旧字「禮」の「示」を「ネ(しめすへん)」にした漢字です。
ただ、この漢字は、漢和辞典を探しても見つけることは出来ません。
しかし、この字体を出したい方は、そこそこおられるようで検索している方も多いようです。
この記事では、この「ネ豊」という特殊な文字について、どのような手順で入力できるのかを詳しくご紹介します。
パソコンでは表示や入力が可能ですが、スマートフォンやテプラなどでは入力できないという現実があります。
レアな漢字を扱う人や、表記にこだわりたい方にとって、知っておいて損のない情報を丁寧にまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。
ネ豊とは
「ネ豊」という特殊な文字を、どうやって入力するのか紹介する前に、どんな漢字であるかを見ていただきます。

冒頭でもお話した、「礼」の旧字である「禮」の「示」を「しめすへん(ネ)」にした漢字です。
ここには、フォントの違う「ネ豊」を2つ示しました。
この漢字、「異体字検索漢字リスト|厚生労働省(13p)」に載っていたりするんで、「礼」の異体字かと思っていると、「上級漢和辞典 漢字源」には載っていなかったりするんですよ!
合わせて、JIS漢字やUnicodeには収録されていないんです。
ここから考えると、日本には存在しない漢字なのかなあなんて思います。
ネ豊の出し方(パソコン)
さて、それでは、こんな「ネ豊」のパソコンでの出し方をみて行きましょう。
パソコンでの出し方は、今までの記事では「文字変換」「Unicode変換」を提示してスパッとご紹介できたんですが、この「ネ豊」では、その手法が使えません。
また、IMEパッドで手書き入力しても対象の文字は出てこないのです。
過去の手法によるチャレンジ
「れい」変換でやっても、候補に表れるのは「禮」(礼の旧字)だけで、「ネ豊」は出てきません。
そして、上述したようにUnicodeも存在しません。
IMEパッドで手書き入力しても、候補に「ネ豊」は現れません。

同じく、「礼」の異体字を探しても、旧字の「禮」しか出てこないのです!

以上で、今までのやり方では、「ネ豊」は出せないことが分かりました。
フォント変換による表示
こういう場合は、フォントを変えるしかないようです!

ご覧のように、Note Serif JP、simsun、HG教科書体の3つのフォントで「禮」を表示すると、後者の2つでは「ネ豊」が出てきました。
この「ネ豊」を出せるフォントは、中国語フォントの特徴らしいです。
他にも、「simHei」「ヒラギノ角ゴ簡体中分」「Apple LiGothic」「黒体ミディアム」「DFP祥南行書体」というフォントで「ネ豊」が出せるようです!
その他には、外字のパッケージを使う方法があります。
- イースト株式会社の「人名漢字1500」
- ダイナコムウェア株式会社の「DynaFont人名外字」
ただ、それなりに費用が掛かりますので、そこは注意してください。
ネ豊の出し方(スマホ)
スマホで「ネ豊」を出すことは無理のようです。
今までの記事では「文字変換」「手書き入力」で対処できたんですが、この「ネ豊」では、その両者とも空振りでした。
「れい」変換をしても、パソコンと同様、変換候補に表れるのは「禮」(礼の旧字)だけで、「ネ豊」は出てきません。
手書き入力でも、候補に出るのは「禮」です。
そこで、パソコンで「ネ豊」を表示した内容をgmailで送信しました。

ところが、スマホ側でこの内容をみると、全てが「禮」に置き換わってしまうのです。

スマホでは、パソコンでのフォントの概念が通じないようです。
ネ豊の出し方(テプラ)
テプラで「ネ豊」を出すことは無理のようです。
そもそも「ネ豊」の区点コードが存在しないので、文字変換ないし区点コードで文字を打ち込む形のテプラから、「ネ豊」を出すことは出来ません。
パソコンに接続することができる機種であれば、上述したフォントを変える形(外字パッケージ)で表示した「ネ豊」を使ってテープに印刷が可能です。
※他にも難しい漢字の出し方を取り扱っています。
⇒ 囧の出し方は?顔文字に出てくる本表記は環境依存文字で出しづらい
⇒ 嵜がテプラで出ない?そんな噂を聞き実際にどうなのかを調査してみた
最後に
「ネ豊」とは、「しめすへん(ネ)」に「豊」を付けた漢字で、これをパソコンや他の機器で出せるかをみて参りました。
「ネ豊」という漢字が日本には存在しないことをまず確認し、JISコードやUnicodeもないことが分かりました。
パソコンでは、今までの入力方法(文字変換、Unicode、手書き)が使えませんでしたが、フォントを変えるという手がありました。
また、外字パッケージという方法も使えそうです。
ただ、スマホ、テプラでは、このやり方が使えないので出すことは出来ません
※思えば「打ち方・出し方」の記事も増えてきました
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