ごんべんに胃と書いて謂!読み方から意味・名前での使われ方まで総特集

このところ、漢字の記事、「△へんに○○」や「×かんむりに○○」などは、以前に比べて明らかに少なくなっています。

60爺

漢字の数は膨大にあるので、まだまだ書けると思っています。

先日、小説を読んでいたら、「…彼は所謂『独身貴族』だから…」という表現に出会いました。

この中に気になる漢字を見つけました。「所謂」の2文字目にある「謂」です。

この漢字は、ごんべんに胃で構成されていますね。

そこで、今回は、ごんベんに胃と書いた「謂」について、読み方から意味・書き順、そして、可能かわかりませんが名前及び苗字での使われ方まで総特集していきます。

どうか、ご一緒に内容をご覧になってください。

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ごんべんに胃で謂!漢字の読み方や全体像をまずはチェック

最初に、謂の意味と読み方や全体像をチェックしましょう。

謂の読み方と意味

画数:16画
音訓:イ い・う おも・う いい い・われ
意味
①{動詞}い・う(い・フ)。あることをめぐって話す。あることについて批評していう。②{動詞}い・う(い・フ)。ある人に向かって話しかける。③{動詞}い・う(い・フ)。ある事物に、そう名づける。④{動詞}おも・う(おも・フ)。そう思う。こう考える。▽文頭につけば、「おも・へらく」と訓読する。⑤{名詞}いい(いひ)。呼び名。⑥{名詞}い・われ(い・ハレ)。理由。わけ。⑦「所謂(イワユル)」とは、世の人に呼ばれるところの、の意。⑧{動詞}漢代、上官から下吏に対して通知・伝達すること。⑨姓の一つ。

参考:上級漢和辞典 漢字源 学研

「謂」の音読みは「イ」で、訓読みは「い・う」「おも・う」「いい」「い・われ」の4つです。

意味は、なんと9つもあります。動詞が5、名詞が2、言葉の意が1、姓が1です。

動詞では、①~③が「い・う」です。それぞれ、ちょっと「い・う」対象が異なっています。最初の2つは「話す」、③が「名づける」ですね。

④では、「思う、考える」、⑧は、はるか昔、漢の時代に上官から下吏へ通知・伝達することです。

名詞は、⑤の意は「呼び名」で、言葉に「称謂(ショウイ):人や物に関するきまった呼び方。名称、意見をのべる、名称をつける」があります。⑥の意は、「理由。わけ」です。

⑦に冒頭で言った「所謂(イワユル)」が出て来ました。

60爺

最後の意味は「姓の一つ」なので、「謂」さんがいるということです。

では、この「謂」の書き順を見てみましょうか。

書き順ですが、言⇒田⇒月と順に書くだけです。問題は無いと思いますが、「田」の書き順は8,9を書いた後、縦の棒を先に書く(10)のだけ気をつけましょう。


もっと詳しく知ろう!謂の漢字としての由来や成り立ち

解字は標準字体「諫」のモノです。

謂=「胃(イ 丸く取り囲む)」+「言(いう)」(形声)。

形声とは、漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。

胃はいぶくろ。その形態的・機能的特徴から「丸く取り囲む」「丸くめぐる」というイメージがあります。

謂は、ある事柄をめぐって述べることを表します。

次の章では、「謂」のつく言葉をみていきます。

謂のつく言葉

この章では、謂のつく言葉をみていきたいと思います。

謂のつく言葉読み意味
以謂オモエラク⇒以為、思うことには。考えてみると。
所謂イワユル世の人に呼ばれるところの
称謂ショウイ①人や物に関するきまった呼び方。名称。②意見をのべる。③名称をつける。

参考:学研漢和大字典

60爺

3つの言葉が出て来ました。

「以謂」は国語辞典にはありませんね。現代では、以為の方が使用されるようです。

「称謂」については、一部の国語辞典には載っていますね。

次の章では、「謂」を使った名前及び苗字での使われ方をみておきます。

名前及び苗字での使われ方は

この「謂」ですが、何とも使いにくい感じがするんですが、人名漢字なんです!

60爺

ウーム、読みからいっても、相当使いづらいよな~。

ネットで探してみました。まあ、皆無とは言いません。以下のような名前があるにはあったんですが…。

男の子:謂力(いりき)、斗謂(とうい)
女の子:謂春(いはる)、謂織(いおり)

これぐらいしか見つけることが出来ませんでした。どんな願いを込めるかについての情報も、全く見つからない状況です。

自分の子供には、この漢字はちょっとなあというのが60爺の感想であります。

次に名字を探してみましょう!

ム、「謂」一文字の苗字はないようですな!それでは、「謂」に違う漢字をつけた苗字は……、ムムムム、こちらも存在しないようです。

大変申し訳ないですが、これで、この章は終了ということに…。

最後に

「ごんべん」に胃の「謂」をみてきました。「所謂(いわゆる)」という言葉に使用される文字です。

意味が9つもある漢字でした。「い・う」という意が3種類もありましたね。「おも・う」という意まで持っています。

ただ、この漢字、「所謂(いわゆる)」以外では、ほとんどお目に掛かりませんね。この漢字を使用する言葉も、ほとんどありませんでした。

人名漢字でしたが、名前の候補もほとんどありませんし、名字にも使われていないことが分かりました。

ごんべんの漢字については今回4番目の記事でした。もう一つ書いて、「ごんべんの漢字」としてカテゴリを作る予定です。

ごんべんの記事は過去に3つあります。是非、ご覧ください。

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この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら

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Posted by 60爺