山冠に鳥で「嶌」!読み方から意味・苗字での使われ方まで総特集

2023年9月24日

随分前になりますが、草冠に鳥で蔦という漢字の記事をアップしました。そして、最近、路に鳥で鷺という漢字の記事をアップしています。

○○に鳥という漢字は、他にもいっぱいあることに気づき、今回も、同様の漢字で記事を書きます。

60爺

さて、○○に鳥の○○には何が入るでしょうか?

今回は、山冠に鳥の嶌と書く漢字です。

それでは、山冠の漢字(山冠も、先日の竹冠に続き初登場です!)、山冠に鳥と書く「嶌」について、読み方から意味・書き順、そして、苗字での使い方まで総特集しようと思います。

それでは、ご一緒に内容を見ていきましょう。

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山冠に鳥で「嶌」!漢字の読み方や全体像をまずはチェック

最初に、山冠に鳥で「嶌」の意味と読み方を明確にしましょう。

山冠に鳥で「嶌」の読み方と意味


画数 :14画
音訓:トウ しま
意味
①{名詞}しま。海や湖の中のしま。「島嶼(トウショ)」②姓の一つ。

参考:上級漢和辞典 漢字源 学研

この漢字「嶌」ですが、実は「」の異体字※なんです。余り、「嶌」を見た記憶がないのは、そのせいなんですな。

異体字※
漢字の字体のうち標準字体以外のもの。異体文字、別体字、変体字ともいう。広義の・・・通常は漢字のみをさす。異体字の分類は諸家によりかならずしも一定しないが、(1)略字(字画を省略したもの。暦・歴→厂、幅→巾など)、(2)合字(2字を合成したもの。麻+呂→麿、菩+薩→など)、(3)分字(1字を2字に分割したもの。米→八木など)、(4)古字(古文ともいう。篆(てん)書以前の古体字。礼のように常用漢字に採用されているものもある)、(5)俗字(世間に通用している正式でない字体。曜→など)、(6)譌(か)字(誤字と認められるもの)などが考えられる。

引用 コトバンク 異体字

「嶌」の音読みは「トウ」で、訓読みは「しま」です。

意味は2つあります。

60爺

ひとつは「姓の一つ」があるので、「嶌」さんがいるんですよ!

一つは、海や湖の中にある「しま」ですね。類義語に「嶼(ショ):小島」があります。

この意で「島嶼(トウショ):島。また、大小の島々。▽「嶼」は、小さい島。」という言葉あります。

この漢字の書き順を見てみましょうか。

この漢字の書き順は、山に鳥と書きます。鳥の書き順に不安はないですよね。もし、あるようでしたら、ここで、ご確認をしておきましょう。

合わせて、標準字体の「島」の書き順も載せておきます。こちらは、嶌から「山」を省き、鳥の点4つの代りに山を書く漢字です。

次に、嶌の由来・成り立ちを見ておきます。


もっと詳しく知ろう!嶌の漢字としての由来や成り立ち

嶌=「鳥(チョウ とり)+山(やま)」(形声)です。

形声とは、漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。

鳥が止まる海上の山を示した図形を表します。

周囲が水に囲まれた陸地のことですね。即ち、「しま」のことです。

嶌のつく言葉

嶌のつく言葉にはどんなモノがあるでしょうか。嶌は異体字であるため、代わりに標準字体である「島」がつく言葉を一覧にします。

島のつく言葉読み意味
島田篁村シマタ゛コウソン《人名》《日本語での特別な意味》1838〜98 江戸時代末期から明治時代の漢学者。名は重礼、字(アサ゛ナ)は敬甫(ケイホ)、篁村は号。江戸にうまれた。東京帝国大学教授。清(シン)朝考証学、漢文をよくした。『篁村遺稿』がある。
島夷トウイ①島に住む未開人。②中国の南北朝時代、北朝の人が南朝の人を卑しんでいったことば。
島影トウエイ島のすがた。
島嶼トウショ島。また、大小の島々。▽「嶼」は、小さい島。

参考 上級漢和辞典 漢字源 学研

4つの言葉が出て来ましたが最初は人名です。この方は存じません。

60爺

島影のみ、聞いたことがあるような・・・。

次の章では、「嶌」を使った苗字についてを簡単に述べておきます。

嶌を使った苗字について

山冠に鳥と書く嶌は人名漢字ではありません!このため、名前に使うことは出来ないんです。

そういう時は苗字ということで、「嶌」のつく苗字を見てみます。

最初に、「嶌」一文字の苗字があるのか見てみました。すると、この苗字が存在していることが判明しました。

【名字】嶌
【読み】しま
【全国順位】 13,241位
【全国人数】 およそ460人

参考資料 名字由来net

全国人数、およそ460人。順位は13,241位です。ここで、取り上げている名字では数が多い方です。

珍しく、解説が載っていて、関連姓に「島」や「嶋」や「志」摩等があることが記されていました。

都道府県別に、どの位の人数がいるか見てみます。

都道府県人数
滋賀県およそ90人
大阪府およそ80人
東京都およそ50人
静岡県およそ40人
京都府およそ30人

参考資料 名字由来net

4都府県で、およそ290人ですから、全国人数の63%ですね。他の道府県に170名が散らばっていることになります。

嶌に他の漢字を付けた苗字はかなりたくさんありますので、その一部を紹介します。

青嶌(あおしま)、池嶌(いけじま,いけしま)、一嶌(いちしま,いちじま)、上嶌(うえしま,うえじま,かみしま,かみじま)、柿嶌(かきしま)、鹿嶌(かしま,かじま)、椛嶌(かばしま)、鬼嶌(きじま)、草嶌(くさじま)、桑嶌(くわしま,くわじま)、嶌浦(しまうら)、嶌越(しまこし)、嶌田(しまだ)、嶌本(しまもと)、菅嶌(すがじま,すがしま)、丹嶌(たんじま)、外嶌(としま)、仲嶌(なかじま,なかしま)、鍋嶌(なべしま)、濱嶌(はまじま)、藤嶌(ふじしま)、間嶌(ましま)、宮嶌(みやじま)、谷嶌(やじま)

かなりの苗字が出て来ました。読みは「しま」ないし「じま」です。変わった読み方はないですね。

つくりに鳥のある漢字

さて、漢字は種類が山のようにありますが、つくりに「鳥」が入っているモノを眺めてみましょう。

漢字部首音読み訓読み主な意味
くさかんむりチョウつたつた。ブドウ植物
やまへんトウしましま。四方まれた陸地
やまかんむりトウしましま。四方が海や湖で囲まれた陸地。
てへんトウう・つうつ。たたく。砧(きぬた)の上に布をのせてたたく。

参考:「鳥」を構成に含む漢字

他に「鷺」や「鴨」などなど、鳥のつく漢字はありますが、つくりに鳥のある漢字は存外少ないですね。

草冠に鳥の蔦については、既にアップしていますよ。

また、鳥へんの漢字でしたが、路に鳥の鷺もアップ済です。

最後に

山冠に鳥で嶌の読み方と意味等について述べてきました。

山冠の漢字は初登場でしたね。

意味は「姓」の他に、「しま」の意のみでした。

60爺

この漢字は、嶌の異体字だったんですね。

この嶌を使った言葉、異体字なので、標準字体の「島」のモノを載せています。

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この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら

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Posted by 60爺