一十百千万…の続きは何だっけ?由来も含めてガッツリ特集するよ!

2023年10月28日

数の単位って、普段、何も考えずに使用していますが、その種類ってどの位あるのでしょうか。

一十百千万、この続きは、10万、100万、1000万まで行き、億となります。

同様に10億,100億,1000億から兆という単位になり、さらに同様に大きくなり、京(けい)になるまでは知っています。

60爺

さらに大きくなりますが、1000京の上は・・・?

そこで、この記事では、それ以上の単位を分かる限り、調べ尽くそうと考えました。由来も含めてガッツリ特集します。

どうか、最後まで、ご覧になってください。

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単位を伝える

それでは、早々に、一十百千万…の続きをご紹介しましょう。

どうですか、万の上は、億、兆、京、垓、𥝱(秭)…と続いていきます。

京の上にも、延々と単位が続き、さらには、1桁の単位名から難しい名前の単位名に変わっていくんです。

万より大きい数字を表す方法はいくつかあるんですが、上記の方法は、中数(万進法)と言います。

千万の次を億とし、十億(109)、百億(1010)と続けていく方法が考案された。これを中数(ちゅうすう)という。・・・・・・万倍ごと、すなわち万万を億、万億を兆(1012)とする万進(まんしん、万進法(まんしんほう))に移行した。

引用 wiki命数法

大数の歴史を、上記の「wiki命数法」を基に見ておきましょう。

中国(後漢)
算術書徐岳『数術記遺(中国語版)』及び北周の甄鸞『五経算術(中国語版)』に大数の単位が記載
・単位は「載」まで
・「𥝱」は「秭」だった
中国(元)
朱世傑による算学啓蒙
・「極」以上の単位が加わる
・「無量大数」ではなく「無量数」だった
日本(1627年⇒寛永4年)
『塵劫記』の初版
・初めて大きな数が登場
・大数の表し方に混乱が見られた
日本(1631年⇒寛永8年)
『塵劫記』の当年版
・不可思議の上の単位が無量大数となる
・大数の表し方に混乱が残る
日本(1634年⇒寛永11年)
『塵劫記』の当年版
全ての単位が万進に統一

さて、ここからは、上記の一覧について、追加の説明を加えておきます。

「10のx乗」とは

上記一覧表にある10は「10のx乗」と読みます。

これは、「xの数だけ1の後に0がついた数字」のことを示しています。文章だけだとわかりにくいですので、以下に、いくつか例を出しておきます。

  • 百:10 ⇒1の後に0が2 ⇒ 100
  • 億:108 ⇒1の後に0が8 ⇒ 100,000,000
  • 兆:1012 ⇒1の後に0が12 ⇒ 1,000,000,000,000

例を見ると簡単に理解できますね。

ですから、無量大数は、数字で表わすと1の後ろに0が68個ついた次の数字のことです。

【無量大数】1068
100,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000

とんでもない数だということがお分かりになりましたか。

桁数名の雑学

上述しましたが、単位名は、ある桁までは漢字一文字ですが、ある桁を境にガラッと様相が変わります。

「極(ごく)1048」までは、漢字一文字の桁数名でしたが、その上の桁からは、桁数名が3文字以上の特異な名称になります。

恒河沙(ごうがしゃ)、阿僧祇(あそうぎ)、那由他(なゆた)、不可思議(ふかしぎ)、無量大数(むりょうたいすう)という桁数名となるんです。

これらは、一覧にもありますように、仏教に由来する名称です。

京(けい)ですが、いくつを示すかは時代や地域により異なり、現在においては、日本・台湾・韓国では 1016 を示し、中国大陸では用いられていないようです。

由来等を見ていただくとわかりますが、穣(じょう)、溝(こう)、澗(かん)、 正(せい)の4つの単位については、数字の単位の意味を見つけることは出来ませんでした。

「那由他」に関しては、「那由多」という表記も見られますが、その違いは、単なる表記の違いのみと思われます。

60爺

ネットでざっと見たんですが、「那由他」の表記が圧倒的に多いように感じられました。

また、「那由多」は男の子の名付けで使われる場合があるようです。スケールの大きい子になってほしいという願いを込めるんですかね?

この名前を持った方なんですが、福崎那由他(俳優)、三木那由他(哲学者:女性)がいますね。

無量台数の先

仏教の経典である「華厳経」には無量大数より大きな単位を定義しているそうです。

矜羯羅(こんがら)、阿伽羅(あから)、最勝(さいしょう)、摩婆羅(まばら)、阿婆羅(あばら)、多婆羅(たばら)、界分(かいぶん)、普摩(ふま)、禰摩(ねま)、阿婆鈐(あばけん)、弥伽婆(みかば)、毘攞伽(びらか)、毘伽婆(びかば)、僧羯邏摩(そうがらま)、毘薩羅(びさら)、毘贍婆(びせんば)、毘盛伽(びじょうが)、毘素陀(びすだ)、毘婆訶(びばか)、毘薄底(びばてい)、毘佉擔(びきゃたん)、称量(しょうりょう)、一持(いちじ)、異路(いろ)、顛倒(てんどう)、三末耶(さんまや)、毘睹羅(びとら)、奚婆羅(けいばら)、伺察(しさつ)、周広(しゅうこう)、高出(こうしゅつ)、最妙(さいみょう)、泥羅婆(ないらば)、訶理婆(かりば)、一動(いちどう)、訶理蒲(かりぼ)、訶理三(かりさん)、奚魯伽(けいろか)、達攞歩陀(たつらほだ)、訶魯那(かろな)、摩魯陀(まろだ)、懺慕陀(ざんぼだ)、瑿攞陀(えいらだ)、摩魯摩(まろま)、調伏(ちょうぶく)、離憍慢(りきょうまん)、不動(ふどう)、極量(ごくりょう)、阿麼怛羅(あまたら)、勃麼怛羅(ぼまたら)、伽麼怛羅(がまたら)、那麼怛羅(なまたら)、奚麼怛羅(けいまたら)、鞞麼怛羅(べいまたら)、鉢羅麼怛羅(はらまたら)、尸婆麼怛羅(しばまたら)、翳羅(えいら)、薜羅(べいら)、諦羅(たいら)、偈羅(げら)、窣歩羅(そほら)、泥羅(ないら)、計羅(けいら)、細羅(さいら)、睥羅(へいら)、謎羅(めいら)、娑攞荼(しゃらだ)、謎魯陀(めいろだ)、契魯陀(けいろだ)、摩睹羅(まとら)、娑母羅(しゃもら)、阿野娑(あやしゃ)、迦麼羅(かまら)、摩伽婆(まかば)、阿怛羅(あたら)、醯魯耶(けいろや)、薜魯婆(べいろば)、羯羅波(からは)、訶婆婆(かばば)、毘婆羅(びばら)、那婆羅(なばら)、摩攞羅(まらら)、娑婆羅(しゃばら)、迷攞普(めいらふ)、者麼羅(しゃまら)、駄麼羅(だまら)、鉢攞麼陀(はらまだ)、毘迦摩(びかま)、烏波跋多(うはばた)、演説(えんぜつ)、無尽(むじん)、出生(しゅっしょう)、無我(むが)、阿畔多(あばんた)、青蓮華(しょうれんげ)、鉢頭摩(はどま)、僧祇(そうぎ)、趣(しゅ)、至(し)、阿僧祇(あそうぎ)、阿僧祇転(あそうぎてん)、無量(むりょう)、無量転(むりょうてん)、無辺(むへん)、無辺転(むへんてん)、無等(むとう)、無等転(むとうてん)、不可数(ふかすう)、不可数転(ふかすうてん)、不可称(ふかしょう)、不可称転(ふかしょうてん)、不可思(ふかし)、不可思転(ふかしてん)、不可量(ふかりょう)、不可量転(ふかりょうてん)、不可説(ふかせつ)、不可説転(ふかせつてん)、不可説不可説(ふかせつふかせつ)、不可説不可説転(ふかせつふかせつてん)

引用 数の単位

無量大数の先にも、とんでもない数の桁がありました!

最初の「矜羯羅(こんがら)」が「10の112乗」で、2番目の「阿伽羅(あから)」が倍の「10の224乗」となります。

3番目の「最勝(さいしょう)」が、さらに倍の「10の448乗」となり、倍々で乗の部分が増えていきます。

すると、最後の「不可説不可説転(ふかせつふかせつてん)」では、「10の37,218,383,881,977,644,441,306,597,687,849,648,128乗」になるんですよ。

60爺

とても書き表せない数字になっちゃうんですなあ!

大きい数の覚え方

さて、あくまで雑学になってしまいますが、この桁数名の覚え方についてみて参ります。

味気ない数字の並びなので、ぶつぶつ言いながら覚えるのもいいんですが、なかなか大変だと思います。

そこで、歌やリズムにのせて覚えていくのが一番かなと。

こんなのがありました。

  • アルプス一万尺の替え歌
  • 1から無量大数まで覚えよう♪数の単位の歌で君も億万兆の知識
  • ゆず「いろとりどり」

それでは順に、その覚え方をみて行きましょう。

アルプス一万尺の替え歌

トップは、アルプス一万尺の替え歌です。

これ、一番覚えやすい気がします。

アルプス一万弱知らない人いないだろうし、是非、この際覚えちゃいましょう。

1から無量大数まで覚えよう♪数の単位の歌で君も億万兆の知識

タイトルが長いんですが、こいつもいいですね。

リズムに乗って覚えちゃいましょう。

ゆず「いろとりどり」

最後は、ゆず「いろとりどり」から、これもリズムに乗ればいいですよ~。

1:05位から「一二三四五六七八九十百千万…」と単位をテンポのよい音楽に乗せて歌っています。

これで覚えると非常に覚えやすいです!

ですが、残念なことに、この歌では単位の一つ「溝(こう)」が何故か抜けているんです。

記事を終わる前に、外国語での数の数え方について確認します。

英語での数の数え方

西洋の数の数え方にも、long scaleとshort scaleと2つの命数法があります。

英語圏ではshort scaleが採用されているので、ここでは、そちらでの名称を紹介しますね。

単位名10スペル読み
100oneワン
103thousandサウザンド
百万106millionミリオン
十億109billionビリオン
一兆1012trillionトリリオン
千兆1015quadrillionクアドリリオン
百京1018quintillionクインティリオン
十垓1021sextillionセクトリオン
一𥝱1024septillionセプトリオン
千𥝱1027octillionオクトリオン
百穣1030nonillionノノイオン
十溝1033decillionデシリオン
一澗1036undecillionアンデシリオン
千澗1039duodecillionデューデシオリオン
百正1042tredecillionトリデシオリオン
十載1045quattuordecillionクアトロデシオリオン
一極1048quindecillionクインデシオリオン
千極1051sexdecillionセクデシオリオン

切りがないので、50乗を越えた時点でやめます。

英語の表現は、ある言葉(たとえばmillion)に、ラテン語に由来する倍数接頭辞『bi-(バイ)は2を、tri-(トライ)は3を、quadr-(クアドラ)は4を、quint-(クイント)は5』を付けて行います。

見ていて、日本語のような変化を楽しむことが出来ないですよね。日本語は表意文字、英語は表音文字だからでしょう。

そうそう。英語は、3桁ごとに呼び名が変わるので、横並びの数字を見ても分かりやすいですよ。

  • 一  1 one ワン
  • 千  1,000 thousand サウザンド
  • 百万 1,000,000 million ミリオン
  • 十億 1,000,000,000 billion ビリオン
  • 一兆 1,000,000,000,000 trillion トリリオン
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最後に

一十百千万…の続きは何だっけから始まって、数の単位を突っ込んで調べてみました。

10の68乗まで、それぞれ個性的な名称が付いていましたね。10の52乗からは、仏教に由来する3桁以上の名称となり、さすが日本語凄いなと思いました。

で、せっかくですので、この桁数を覚えるにはどうしたらいいかと探して、歌を使って覚える方法に辿り着きました。

皆さんも、自分に合った歌で覚えてみたら面白いと思いますよ。

英語の単位はあんまりおもしろくなかったな~。

※小さい数の記事も書いてます。

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この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら

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Posted by 60爺