箪笥の数え方は?「棹(さお)」と数える理由や由来をわかりやすく解説
箪笥の数え方を聞かれたら、「1台」や「1個」と答える人が多いかもしれません。
しかし、箪笥には昔から使われてきた特有の数え方があります。
それが「棹(さお)」です。
箪笥は「一棹(ひとさお)」「二棹(ふたさお)」と数えます。
とはいえ、なぜ家具である箪笥を「棹」で数えるのか、不思議に感じる人も多いでしょう。
この記事では、箪笥の数え方の基本、「棹」と数える理由、現代での使われ方まで分かりやすく解説します。
箪笥の数え方は?
この章では、箪笥の基本的な数え方について解説します。
箪笥にはいくつかの数え方がありますが、伝統的な数え方は「棹(さお)」です。
箪笥の数え方一覧
まずは、箪笥の数え方を表で確認しておきましょう。
| 種類 | 数え方 |
|---|---|
| 和箪笥 | 棹(さお) |
| 洋服ダンス | 棹・台 |
| 整理ダンス | 棹・台 |
| 家具として数える場合 | 台 |
| 日常会話で簡単に言う場合 | 台・個 |
伝統的な数え方としては「棹」が使われます。
一方、現代の日常会話では「タンスを1台買った」「タンスを2台処分した」のように、「台」を使うことも一般的です。
そのため、改まった説明や伝統家具の話では「棹」、普段の会話では「台」も自然に使われると考えると分かりやすいでしょう。
箪笥はなぜ「棹(さお)」で数えるの?
この章では、箪笥を「棹」と数える理由について解説します。
「棹」という数え方は、昔の家具の構造や運び方と深く関係しています。
箪笥には棹通し金具が付いているものがあった

昔の和箪笥には、両脇に「棹通し」と呼ばれる金具が付いているものがありました。
棹通しとは、箪笥を運ぶ時に棒を通すための金具です。

上記のように、棹通しを引き出して使います。
現在のようにトラックや台車が使えない時代には、大きな家具を人の力で運ぶ必要がありました。
そこで、箪笥の左右に棹を通し、複数人で担いで運べるようにしていたのです。
【画像:棹通し金具が付いた和箪笥】
長持の運搬方法が箪笥にも受け継がれた

箪笥が広く使われる前には、衣類や道具を入れる家具として「長持(ながもち)」が使われていました。
長持にも、棹を通して担いで運ぶ仕組みがありました。
その後、箪笥が普及していく中で、長持と同じように棹を通して運べる構造が取り入れられたとされています。
つまり、箪笥を「棹」で数える背景には、収納家具を棹で担いで運んだ暮らしの知恵があるのです。
そこから「一棹、二棹」と数えるようになった
箪笥に棹を通して運ぶ構造があったため、箪笥そのものも「一棹」「二棹」と数えるようになりました。
現在では、箪笥を棹で担いで運ぶ場面はほとんどありません。
それでも、昔の家具の扱い方に由来する数え方として、「棹」という言葉が残っています。
このように、箪笥の数え方は家具の形だけでなく、昔の運搬方法とも結びついているのです。
昔の箪笥はどんな存在だった?
この章では、昔の人々にとって箪笥がどのような存在だったのかを見ていきます。
箪笥は、単なる収納家具ではありませんでした。
家の財産や暮らしぶりを表す、大切な家財道具でもあったのです。
箪笥は高価な家具だった
昔の箪笥は、誰もが気軽に買える家具ではありませんでした。
特に、桐箪笥のようなものは、材料や作りに手間がかかるため、高価な家具として扱われました。
そのため、「箪笥一棹」という言葉には、単に家具を一つ数える以上の重みがありました。
婚礼道具として持参された
箪笥は、婚礼道具としても重要な家具でした。
昔は、結婚の際に衣類や道具を入れた箪笥を持参することがありました。
いわゆる嫁入り道具の一つとして、箪笥は家と家を結ぶ大切な品でもあったのです。

「一棹の箪笥」が財産の象徴だった
箪笥は、衣類や貴重品をしまうための家具でした。
そのため、箪笥そのものにも価値があり、中に入れる物にも価値がありました。
昔の人にとって、箪笥を持つことは、生活の安定や家財の充実を示す意味もあったのです。
箪笥は今でも「棹」で数えるの?
この章では、現代でも箪笥を「棹」と数えるのかを解説します。
結論から言うと、「棹」は今でも使われる数え方ですが、日常会話では「台」もよく使われます。
骨董や伝統家具の世界では今も使われる
和箪笥や桐箪笥、古い箪笥を扱う場面では、今でも「一棹」「二棹」という表現が使われます。
特に、骨董品店や伝統家具店では、「棹」という数え方が自然です。
日常会話では「台」を使うことも多い
一方、普段の会話では「タンスを1台買った」「タンスを2台運んだ」のように、「台」を使うことも多くあります。
現代では、箪笥を家具の一種として見ることが多いためです。
「台」と数えても間違いではない?
箪笥の伝統的な数え方は「棹」です。
ただし、現代の会話で「台」と数えても、意味が通じないわけではありません。
正確な数え方を説明する時は「棹」、日常的には「台」も使われると覚えておくとよいでしょう。
洋服ダンスや整理ダンスも「棹」で数える?
この章では、和箪笥以外のタンスにも「棹」を使うのかを解説します。
洋服ダンスの場合
洋服ダンスは箪笥の仲間として扱われることがあるため、「棹」という数え方が用いられる場合もあります。
ただし、現代では「1台」「2台」と数える方が一般的です。
整理ダンスの場合
整理ダンスも同様です。
伝統的な箪笥の数え方を当てはめることはできますが、日常会話では「台」がよく使われます。
通販サイトや家具店ではどう表記されている?

現代の通販サイトや家具店では、「棹」よりも「台」が使われることが多いです。
一方、桐箪笥や和箪笥を専門に扱う店では、「一棹」「二棹」という表記が見られることもあります。
つまり、現代家具として扱う場合は「台」、伝統家具として扱う場合は「棹」が使われやすいと考えると分かりやすいでしょう。
家具の数え方一覧
この章では、箪笥以外の家具の数え方も紹介します。
家具には、形や用途によってさまざまな数え方があります。
よく使われる家具の数え方
代表的な家具の数え方を表にまとめました。
| 家具 | 数え方 |
|---|---|
| 箪笥 | 棹・台 |
| 机 | 台 |
| 椅子 | 脚 |
| ベッド | 台 |
| 本棚 | 台 |
| 食器棚 | 台 |
| 鏡 | 面 |
| 屏風 | 双・隻 |
家具の数え方は、必ず一つに決まっているわけではありません。
申し上げてきたように、箪笥は伝統的には「棹」ですが、現代では「台」もよく使われます。
椅子は一般に「脚」、鏡は「面」と数えますが、状況によって別の数え方が使われることもあります。
このように、数え方には家具の形や使われ方が反映されているのです。
屏風の数え方の「双」に関しては、こちらの記事で解説しています。
こちらでは、様々なものの数え方を一覧でお見せします。
まとめ
箪笥の伝統的な数え方は「棹(さお)」です。
これは、箪笥に棹を通して運んだことに由来するとされています。
現在でも和箪笥や骨董品の世界では「一棹」「二棹」と数えることがあります。
一方、日常会話では「1台」「2台」と数えることも一般的です。
正式な数え方を知っておくと、家具だけでなく昔の暮らしや文化への理解も深まるでしょう。
参考資料
箪笥マメ知識|府中家具工業協同組合
あらためて箪笥という家具を知る|神代欅家具 KAGURA
※思えば、「数え方」の記事も増えてきています。










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