葛の下がヒの漢字の出し方!必要なセッティングで一発解決
「葛󠄀」という「葛の下がヒ」である、ぱっと見では「葛」とそっくりなのに、下の部分が少し違う漢字。
名前や地名などで目にすることがありますが、いざ、入力しようとすると「……」と困ってしまう漢字の一つです。
実は、この漢字、正しく表示・入力するには少しだけ特別な設定が必要なんです。
この記事では、「葛の下がヒ」である漢字の正体と成り立ちをやさしく紹介したうえで、パソコン・スマホといった主要なデバイスごとに、実際の出し方を丁寧にお見せします。
ほんの少しのセッティングで、パソコンで「葛の下がヒ」の漢字が一発で出せるようになります。
それでは、どのようにすればいいのかを、ゆっくりとご覧ください。
葛の下がヒの漢字「葛󠄀」
最初に、「葛󠄀」という漢字を軽く見ておきましょう。
ちなみに、この漢字は、葛の異体字です。
葛󠄀
| 画数 | 11画 |
| 音読み | カツ |
| 訓読み | くず、つる、かたびら |
| 意味 | ①くず。マメ科クズ属の多年草 ②つる。身にまといつく困難にもたとえる ③かたびら。クズの繊維を織って作った布 ④姓の一つ |
| 日本語のみ | ①つづら。クズのつるを編んで作った衣服などを入れるかご ②かずら。つる草の総称 |
意味①を補足すると、根は薬用、また、くず粉にして食用にもなります。
②の意味からは、「人と人が互いに譲らず対立し、いがみ合うこと」の意である「葛藤(かっとう)」なんて言葉がありますね。
この漢字は、「葛飾区」や「葛󠄀城市」などという地名にも使われます。
後者は、葛の下がヒの漢字ですね。
「葛󠄀」は、古くは『正字通』や古文書などに見られ、中国・日本の写本や地名表記でも用例があります。
「葛󠄀」は、正式な統合漢字ではなく、字体の伝統を残す文字として扱われています。
この「葛」と「葛󠄀」は、印刷や筆写の過程で字形が揺れ、現在は「葛」が標準字体となっています。
それでは、次の章で、パソコンで葛の下がヒの漢字「葛󠄀」の出し方を紹介します。
葛の下がヒの漢字の出し方(パソコン)
葛の下がヒの漢字「葛󠄀」の出し方です。
準備
Windowsパソコンでは、あるセッティングをしないと、この漢字を出すことは出来ません。
IMEパッドのセッティングを行いましょう。
このやり方は、既にアップした記事「辻の点一つの出し方をパソコンでどのようにやるか手順付きで解説 」の環境変更を見てください。
ここで、「変換候補の一覧に含める文字セットを選択する」内の「すべて」を選択します。
さて、これで準備は完了です。
「葛󠄀」の出し方
それでは、「葛󠄀」を出して見ましょう。
- 日本語「くず」入力
- 日本語で「くず」と入力します。

- 変換候補検索
- 変換キーを押します。
何度かキーを押すと、変換候補に「葛󠄀」が出てくるので、クリックします。

- 「葛󠄀」入力済
- 「葛󠄀」が入力できました。

先程の準備を行っていれば、ご覧のように一発で「葛󠄀」を出すことができます。
手書き入力からの出し方
この他にも、IMEパッドを使って手書き入力で「葛」を書きます。

右側に検索候補が現れるので、「葛」を右クリックして、「異体字の挿入」をクリックすると「葛󠄀」が出てくるのでクリックすることで入力できます。

手順については、「辻の点一つの出し方をパソコンでどのようにやるか手順付きで解説 」のIMEパッドから一点しんにょうの「辻󠄀」を入力を見てください。
葛の下がヒの漢字の出し方(スマホ)
スマホでは、葛の下がヒの漢字が登録されていないようです。
そのため、スマホに「葛󠄀」を出すには、次の方法をとるしかなさそうです。
- サイトから「葛󠄀」をコピーして貼り付ける
- 単語リストに登録する方法
これらの方法は、次の記事を参考にしてください。
辻の点一つの出し方をスマホでどのようにやるか手順付きで解説
1.⇒ コピー&貼り付け
2.⇒ 単語リストに登録
「辻」の部分を「葛」に置き換えてみてくださいね。
葛の下がヒの漢字の出し方(テプラ)
なんと、テプラでは、文字変換でトップに、葛の下がヒの漢字「葛󠄀」が出てきますよ。
しかも、60爺の所有している下位機種SR300で出せました。
「くず」と入力して変換ボタンを押すと、変換候補の一番上に「葛󠄀」が表示されます。
これを選んで、選択ボタンを押せば、「葛󠄀」をテープに印刷できます。
こちらは、上位機種SR750です。
こちらは、パソコン/スマホ接続用専用テプラです。
どんな文字も印刷出来ちゃいます。
最後に
「葛󠄀」という「葛の下がヒ」である漢字を、パソコン・スマホ等でどう出すかをお届けしました。
この「葛󠄀」ですが、「葛」の異体字で、歴史の中で、いろいろと揺れてきた漢字で、現在は、常用漢字として葛が標準字体となっています。
この漢字をどうやって出すかを、いつものように、パソコン・スマホ・テプラで見てきました。
パソコンでは、IMEの設定をいじると、文字変換で出せるようになりました。
スマホでは、この字体は登録されておらず、出すための代替方法を紹介しています。
それに反して、テプラでは難なく出せたのには、ちょっと驚きましたね。
※思えば「打ち方・出し方」の記事も増えてきました








60爺



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