木へんに正と書いて柾!意味・読み方から名前での使われ方まで総特集

2023年3月12日

先日、父の13回忌法要を行いました。あの大震災の起きる1週間前に父は他界したんです。忌引きのため、会社を休んでいたおかげで、震災の日は自宅におり、帰宅難民とならずに済みました。

60爺

何故、父の話題を出したかというと、父の名前には「正」の文字があるんです。

ライフワークにしている「木へんの漢字」ですが、今回は、父の名前にあった「正」で行こうと思います。即ち、木へんに正の柾ですね。

余り馴染みのある漢字ではありませんが、ちゃんと、木へんに正の柾は漢字として存在していますよ~。

そうとなれば、木へんに正の「柾」、この漢字について、その読み方や細かい意味及びその書き順、特徴、さらには名前を付ける場合のポイントまで幅広く総特集していきます。

どうぞ、ご一緒に見ていきませう。

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木へんに正といえば柾!漢字の読み方や全体像をまずはチェック

最初に、柾の意味と読み方を明確にしましょう。

柾の読み方と意味

画数 :8画
音訓:キュウ (日本語だけ)まさ まさき
意味
 柩に同じ
日本語だけの意味
①まさ。木材の木目が、まっすぐに通っているもの。また、その木材。まさめ。②まさき。木の名。ニシキギ科ニシキギ属の常緑低木。生垣などに用いる。マサキ。正木とも。

参考:上級漢和辞典 漢字源

上記の通り、「柾」の音読みは「キュウ」で、日本語だけの訓読みは「まさ」と「まさき」ですね。

漢名では、意味に。な、なんと、「柩」と同じなんて出てます。あちらの国では、ちょっと怖い意味なんですな~。

日本語だけの意味が訓読みに沿ってふたつあります。①木材の木目が通っているものの意or木材と、植物のマサキですね。

次は、「柾」の書き順をみてみましょう。

木と正の書き順そのままです。何の問題もないと思います。正の書き方は大丈夫ですよね。


もっと詳しく知ろう!柾の漢字としての由来や成り立ち

日本語の「まさ」を表記するために創作された国字※(和製漢字)で、正(まさ)に木(き)を添えた漢字です。

※国字
和字・倭字・皇朝造字・和製漢字などとも呼ばれる。会意に倣って作られることが多い。峠(とうげ)・榊(さかき)・畑/畠(はたけ)・辻(つじ)など古く作られたものと、西洋文明の影響で近代に作られた膵(スイ)・腺(セン)・腟 (チツ、本来はシツ)・瓩(キログラム)・粁(キロメートル)・竓(ミリリットル)などがある。

引用 wiki 国字

あちらの国では怖いと言いましたが、日本では関係がないと「漢字源」に出ています!

柩の俗字である「柾」とは関係ない!

「柾」は「柩」と同じ意味なので非常に怖いと言っている方がいますが、日本の柾は、柩の俗字である「柾」とは無関係です!

参考:上級漢和辞典 漢字源

国字は、以前、木へんに門、木へんに神、木へんに花の記事でも出てきましたね~。

柾ってどんな植物?

ここでは、柾について、どんな植物なのか述べていきます。その花言葉と、形態・生態を見ていきましょう。

花言葉

マサキの花

まずは花言葉ですね。

  • 円満:実が熟すと、橙赤色の仮種皮(かしゅひ)に包まれた何個かのタネが仲良く顔をのぞかせることから
  • 厚遇:仲間のマユミやニシキギ、ツリバナなどのように落葉せずに常緑であることから

円満、厚遇など、良い花言葉だと思いますが、生垣などに用いられる植物としての性質上、誕生日プレゼントなどの贈り物には向いていませんなあ。

形態・生態

柾の形態、生態は次の通りです。

樹高は1 – 5(m)になる。樹皮は暗褐色で縦に筋が入る。若い枝は円く、緑色で稜はない。
葉は、短い葉柄をもって対生し、葉身は倒卵円形から楕円形で、長さ3 – 8(cm)、幅2 – 4 cmになり、厚く革質で強い光沢がある。
花期は6 – 7月。今年枝の上部の葉腋から、集散花序をだして、緑白色の小さな花を多数咲かせる。
秋に柄のある球形をした果実が実り、4裂開して橙赤色の仮種皮におおわれた種子があらわれ、熟すと淡紅紫色になる。冬でも裂開した果実が残っている。

引用 wiki マサキ

柾の利用は次の通りです。

刈り込みに強く、密生することから、生け垣や庭木としてもよく用いられ、園芸種も多数ある。
なお、日本では平安時代に貴族階級で「和杜仲」という強壮剤が使われていたが、これはトチュウ科のトチュウではなくニシキギ科のマサキとされている。

引用 wiki マサキ

次に、柾を命名に使う場合のポイントを述べていきます。

名前に使われる際のポイントは

上述していますが、始めにひとこと言っておきます。日本の「柾」を漢名の「柾」と勘違いしている場合がありますので要注意です。

柩の俗字である「柾」とは関係ない!

「柾」は「柩」と同じ意味なので非常に怖いと言っている方がいますが、日本の柾は、柩の俗字である「柾」とは無関係です!

柾が名前に良くないとケチをつけているのは、ごく一部の方だと思いますが、上記の通り全く問題ないんですよ。次の記事で、この点について思い切り追いかけました。

木へんに正と書く「柾」は、赤ちゃんへの名付けで、「まさ」「まさき」の訓読みのできる漢字です。

「柾」は、その意味にもありますが、木目がまっすぐ伸びる様から、次の思いを込めることが出来るのではないでしょうか?

  • まっすぐ素直にのびのびと育っていくように願う。
  • 曲がったことが嫌いで、一本筋の通った人になる人に育って欲しい。

子供にとっては、ちょっと読み難い部分があるかもしれません。ただ、一発で覚えてもらえたり、そこから話題が進んだりするするメリットがあると思います!

但し、他の文字と組み合わせた場合、「読みづらい場合があることには注意」した方がいいしょう。

名前が難しいと、よく間違えたりしてストレスになるかもしれないので、命名時の気持ちや願いなどをきちんと伝えておくなどの十分なフォローを忘れずに実施しましょう!

「柾」を使った名前

「柾」は、それほど人気のある漢字ではないようです。

ただ、「柾」を使った名前は、考えれば、色々な名前を付けられそうです。

60爺

私自身が名付け親になる可能性はほとんどありませんが、自分なりのベスト3を出しみました!

男の子の名前60爺ベスト3

  1. 柾(まさき)
  2. 光柾(みつまさ)
  3. 柾斗(まさと)

柾は、敢えて一文字で「まさき」と読ませます。あとの二つは「まさ」ですね。

女の子の名前60爺ベスト3

  1. 柾美(まさみ)
  2. 柾江(まさえ)
  3. 柾稀(まさき)

女の子は、全て他の文字と組み合わせて、「まさ」を頭に持ってきました。

記事を終わる前に、上述した木へんの国字について見ておきましょう。

ところで木へんに神、花、門の榊、椛、椚は?

上述した国字である、木へんに神の榊、木へんに花の椛、木へんに門の椚で記事を書いているんですよ。

木へんに神で榊

木へんに神で榊の記事の中で国字が出てきた部分を抜き出してみますね。「榊の漢字の成り立ち」の中でこう言っています。

神事の供え物をする木を寓意したものであり、日本語の「さかき」を表記するために創作された国字※です。

引用 木へんに神と書いて榊!意味・読み方から名前での使われ方まで総特集

上述しましたが、榊の意味もひとつしかありません。しかも、椚と同様に、日本語だけの意味がたった一つです!「榊」の音読みはないんです。訓読みは「さかき」一択です。

神棚のある家庭ではよく知っていますね。もっと詳しいことを知りたい人は、次の記事を参照ください。

木へんに花で椛

木へんに花で椛の記事の中で国字が出てきた部分を抜き出してみますね。「椛の由来」の中でこう言っています。

日本語の「もみじ」を表記した国字(中国以外の国で作られた、独自の漢字体の文字のこと※)です。

引用 木へんに花と書いて椛!意味・読み方から名前での使われ方まで総特集

「もみじ」の由来を再度掲載します。

もともと、モミツという四段動詞があり、紅葉(黄葉)するの意であった。その連用形で名詞化したものがモミチであり、第三音節は清音であったが、平安時代に入ってモミヂと濁音化した。

引用 暮らしのことば新語源辞典

「椛」については、漢字の音読みはなく、訓読みは「もみじ」がメインだったんです。詳細は、次の記事を参照ください。

木へんに門で椚

木へんに門で椚の記事の中で国字が出てきた部分を抜き出してみますね。「椚の漢字の成り立ち」の中でこう言っています。

クヌギは、古くは「くのき」ともいい、上述の「門」の意のように「区の木」に当てた日本製の漢字即ち国字です。

引用 木へんに門と書いて椚!意味・読み方から名前での使われ方まで総特集

意味もひとつしかありません。しかも、日本語だけの意味がたった一つです!以前の記事の「木へんに華」「木へんに神」に続き、意味が一つしかない漢字がまたもや登場しました。

昔は、この木は昆虫採集でお世話になった方も多いはずです。木になる方は、次の記事をご覧になってください。

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最後に

木へんに正の柾ついて述べてきました。

この漢字、簡単な漢字ですが馴染みがあるかというとそうでもないですね。生垣に使われるので、近所にもあるかとは思いますが、カタカナで表わして漢字は使わないかもしれません。

その意味に、いきなり、柩が出てきたのには面喰いましたが、日本の柾は、それとは全く関係のない国字であることもわかりました。

花言葉も良いものでしたが、贈り物には適さないですよね。

60爺

今回も、いろいろ勉強になりました。

※気づけば木へんの記事も増えてきました

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この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら

木へんの漢字

Posted by 60爺