さんずいに女と書いて汝!読み方から意味・名前での使われ方まで総特集

2023年4月15日

60爺

私の幼稚園はキリスト教でした。そうはいっても、ただ、それだけなんですが…。

聖書の中に「汝の敵を愛せよ」でしたっけ。そんなフレーズをあったことも思いだしました。

で、この言葉の意味は置いといて、最初の言葉「汝」に注目です。これ、さんずいに女で汝ですね。現在のシリーズものである「さんずいに○○」に当てはまるんですよ。

そういったわけで、さんずいに女の汝について、意味・読み方から名前での使い方まで総特集しちゃいます。

是非、ご同道して見てやってくださいませ。

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さんずいに女といえば汝!漢字の読み方や全体像をまずはチェック

最初に、汝の意味と読み方を明確にしましょう。

汝の読み方と意味

画数 :6画
音訓:ジョ なんじ(日本語だけ)い いまし うぬ な なれ まし みまし

①川の名。河南省嵩(スウ)県に源を発し、東流して淮水(ワイスイ)に注ぐ。汝水。②なんじ。きみ。おまえ。おまえたち。③姓の一つ。
日本語だけの・用法
訓読み:い いまし うぬ な なれ まし みまし
名付)な
注意)「なんじ」は「爾」とも書く。

参考:上級漢和辞典 漢字源 学研

音読みは「ジョ」です。訓読みは、「なんじ」ですね。意味は3つ。川の名と、「なんじ」と、姓の一つです。

広辞苑で「なんじ」を検索してみました。

なんじ【汝・爾】ナンヂ
〔代〕
(ナムチの転)同等以下の相手を指す語。お前。

広辞苑

漢字については、日本語だけの意味・用法にある「爾」もちゃんと載っていました。

「なんじ」は、同等以下の相手を指す言葉なんですね。

それでは、書き順をみてみましょう。

さんずいに女を順に書けばいいので、間違える要素はないかと。女は、横線(6)は最後に引くんですよ。また、く(4)を書いてからノ(5)を書きます。


もっと詳しく知ろう!汝の漢字としての由来や成り立ち

まず、字源をみてみましょう。字源は二つあります。

汝=「女(ジョ)」+「水(かわ)」(形声※)。川の名を表すために作られた字。

引用 上級漢和辞典 漢字源 学研

汝=「女(ジョ)柔らかい」+「水」(形声※)。女の「柔らかい」というイメージを用いることば。女は、若・爾・而と同源で、「柔らかい」というイメージがあり、「柔らかい」→「粘り強い」→「ねちねちとくっつく」とイメージが転じ、主体(自分側)と距離的に近く、親しくくっつく相手(なんじ)を汝と書く。

引用 上級漢和辞典 漢字源 学研

形声※
漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。

さて、上記、字源の最後に、「若・爾・而と同源」と出ています。この3つの漢字の字源を見ておきましょう。

若=「叒(ジャク)柔らかい」+「口(くち・ことば)」:叒はひざまずいた女性が両手で髪を梳かしている姿で、「柔らかい」「しなやか」というイメージを示す記号。

参考:上級漢和辞典 漢字源 学研

若は、「柔らかい」というイメージを持つので、汝につながりますね。

爾は上に飾り紐をつけ、下に文字を刻んだはんこを描いた図形<象形>。はんこは布や紙におしつけるものである。「二点間の距離が近づく」「(上から下に押さえて)くっつける、くっつく」というイメージがある。

参考:上級漢和辞典 漢字源 学研

こちらは、「くっつく」という意味で、汝につながります。

而はふさふさと垂れた髭を描いた図形<象形>。而は「柔らかい」というイメージを示す記号となる。「粘り強い」というイメージも転化。文法用語に用いられる。「A而B」のように並べて、AとBを粘っこく結びつけるはたらきがある。

参考:上級漢和辞典 漢字源 学研

この漢字も、「柔らかい」「くっつく」というイメージを持っています!

汝のつく言葉

汝のつく言葉を紹介します。

汝のつく言葉読み意味
汝曹シ゛ョソウ・ナンシ゛カ゛トモカ゛ラ{汝輩(ナンシ゛カ゛ハイ)}おまえたち。
汝南シ゛ョナン地名。漢代に設置され、金(キン)代に廃された郡。今の河南省汝南県地方に当たる。
汝輩ナンシ゛カ゛ハイ⇒汝曹。
汝窯じょよう中国宋代に河南省汝州市臨汝にあった陶窯。青磁などを産した。臨汝窯。
汝弟なおと(「な」は我の意)弟を親しんで呼ぶ称。わが弟。
汝兄なせ(ナは我の意)女から男を親しんで呼ぶ称。わがせ。あなた。
汝鳥などりあなたの鳥。あなたの意に従う鳥。
汝妹なにも(ナノイモの約。ナは我の意)男から女を親しんでいう語。
汝ねなね(ナノエの約。ナは一人称代名詞)人を尊み親しんでいった称。兄・姉など、男女共に用いる。
汝人なびと〔代〕(ナヒトとも)なんじ。お前。
汝等なむだち〔代〕二人称。おまえたち。おまえら。

参考:広辞苑、学研漢和大字典

「汝弟」から「汝ね」は古事記に現れることばです。

60爺

汝南は、三国志の中で出てきたような気がしますが定かではありません。

その他の熟語は初見ですな~。

次は、名前に使われる際のポイントを見にいきましょう~。

名前に使われる際のポイントは

さんずいに女と書く「汝」は、人名として使用できる漢字です!

しかし、この漢字も、名前として使用するには、使いづらいんでしょうか!この漢字を使った名前はあるにはあるんですが、ベスト3を探せるほどの絶対数が不足しています

ですので、方針を変更して「汝」の入った苗字を見てみましょう!最初に、そのものずばりの「汝」という苗字です。

ところが、この苗字は存在しないんですよ!どうやら、汝は漢姓なんですな。日本には、どうやら、汝を含む姓はないようです。

汝(じょ)は、漢姓※の一つ。中国・朝鮮において、非常に珍しい姓の一つである。
2020年の中華人民共和国の統計では人数順の上位100姓に入っておらず、台湾の2018年の統計では727番目に多い姓で、43人がいる。
汝(じょ、ヨ、リョ、朝: 여 (S)려 (N) )は、朝鮮人の姓の一つである。1930年度国勢調査の時初めて登場した。当時ソウルに1世帯、慶北金泉郡に1世帯、江原淮陽郡に1世帯、計3世帯があった。中国由来の姓である。

引用 wiki 汝_(姓)

漢姓※(かんせい)
漢民族の姓およびそれを受け入れた近隣民族の姓である。漢姓、漢名は漢字で書かれるか、書かれなくても対応する漢字が存在する。
漢字一字の単姓がもっとも多いが、漢字二字以上の姓(複姓)も存在する。複姓の代表としては「司馬」「欧陽」「皇甫」などがある。

最後に

さんずいに女で汝ですが、この漢字はどこかで見たような記憶があるんですが、さて、いざ読もうとしたら何だっけとなってしまいました。

川の名前だと言われて、そういえば、三国志に出てきたような気がしますが、どのあたりの物語だとかは全く思い出せないんですよね。

汝の字源を見ていったら、「若」や「爾」、「而」と同源だったとあり、それぞれ漢字を見て裏を取りました。

名前を見に行ったところ、名前はおろか苗字まで見つからなかったのは初めてだったです。何か新たな発見をした漢字でした。汝は漢姓なので、中国、朝鮮には、この姓を持った方がおられるようですな!

※気づけばさんずいの記事も増えてきました

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この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら