黄昏時とは?意味・読み方・語源と「怖い」と言われる理由を解説
「黄昏時(たそがれどき)」とは、どのような時間を指す言葉なのでしょうか。
日常会話ではあまり使われなくなりましたが、文学作品や物語の中ではよく登場する印象的な言葉です。
実はこの言葉には、夕方を表す意味だけでなく、「誰そ彼(たそかれ)」という古語を語源とする歴史や、「逢魔が時」と呼ばれる不思議なイメージも関係しています。
この記事では、以下の内容を、わかりやすく解説します。
- 黄昏時の読み方と意味
- 語源「誰そ彼」との関係
- 具体的な時間帯
- なぜ怖い時間と言われるのか
- 「逢魔が時」との関係
どうか、最後まで、ご一緒にご覧ください。
黄昏時とは?意味と読み方

「黄昏時(たそがれどき)」とは、夕方の薄暗くなり始めた時間帯を表す言葉です。
日が沈みかけ、空の明るさが徐々に弱まり、周囲が少しずつ暗くなっていく頃を指します。
昼でも夜でもない境界の時間であり、どこか静かで物寂しい雰囲気を感じさせる言葉として、古くから使われてきました。
現代では、「夕暮れ」や「日暮れ」とほぼ同じ意味で使われることが多い表現です。
黄昏時の語源|「誰そ彼(たそかれ)」から生まれた言葉
「黄昏」という漢字を見ると、「黄色い夕暮れ」という意味のようにも感じられますが、実際の語源は古語の「誰そ彼(たそかれ)」にあります。
口語で言えば、「だれだ、かれは」に相当する言葉です。
夕方になると周囲が薄暗くなり、人の顔や姿がはっきり見えなくなります。
そのため、向こうから来る人を見て「あれは誰そ彼(誰だろうか)」と声をかけたことが、この言葉の由来とされています。
この「たそかれ」という言葉が変化して「たそがれ」となり、後から意味に合う漢字として「黄昏」が当てられるようになりました。
なお、「昏」という字には「暗い」「日暮れ」という意味があります。
そのため、「黄昏」という表記は、夕方の空が黄色く染まりながら暗くなっていく様子を表した漢字として定着したと考えられています。
黄昏を「たそがれ」と読むのは熟字訓(2字以上の漢字の組み合わせに訓読みをあてた読み方)です。
※熟字訓には、「一寸(ちょっと)」がありました。
⇒ ちょっとを漢字で書くと?その意味から言い換え・使い方まで総特集
また、これとよく似た言葉に「彼は誰時(かわたれどき)」があります。
これは、夜明けの薄暗い時間帯を指す言葉で、「あそこにいるのは誰だろう」と相手の姿がはっきり見えない時間を意味します。
「誰そ彼」が夕暮れを表すのに対し、「彼は誰」は夜明けを表す、対になる表現とされています。
黄昏時はいつ頃の時間帯?
黄昏時は、一般的に「日没前後の夕方の時間帯」を指します。
具体的には、次に示す時間帯です。
- 日が沈み始める頃
- 空が赤く染まる夕焼けの時間
- 明るさが徐々に弱まり、暗くなっていく頃
現代の感覚では、季節にもよりますが、「夕方5時〜7時頃(季節によって変化)」をイメージすると分かりやすいでしょう。
昼と夜の境界にあたる、移り変わりの時間です。
※時間帯と言えば、こんな記事も書いています。
夕暮れ・宵との違い
似た意味の言葉に「夕暮れ」や「宵」があります。
それぞれの違いを簡単に整理すると、次のようになります。
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 黄昏 | 日没前後の薄暗い時間 |
| 夕暮れ | 日が沈む頃の時間 |
| 宵 | 夜になり始めた時間 |
このように、黄昏は夕方から夜へ移る直前の時間帯を表す言葉といえます。
黄昏時が「怖い時間」と言われる理由
黄昏時には、どこか不安や不思議な雰囲気を感じることがあります。
その理由の一つは、視界が悪くなることです。
夕方になると光が弱まり、人の顔や周囲の様子がはっきり見えなくなります。
昔は、街灯もほとんどなかったため、この時間帯は特に見通しが悪く、不安を感じやすい時間でした。
また、昼の活動が終わり、夜へ移り変わる時間でもあるため、心理的にも「何かが変わる時間」として意識されやすかったと考えられます。
このような背景から、黄昏時は、昔から「不思議な出来事が起こりやすい時間」と考えられることがありました。
そして、このイメージと深く関係する言葉が「逢魔が時(おうまがとき)」です。
黄昏時と「逢魔が時」の関係

逢魔が時(おうまがとき)とは、「魔物や妖怪に出会う時間」とされる言葉です。
日本の民間信仰では、「昼と夜の境界にあたる時間」は特別な意味を持つと考えられてきました。
このような時間には、「人の世界」「異界(あの世)」の境目があいまいになり、不思議な存在と出会う可能性があると信じられていたのです。
そのため、夕暮れの時間は「魔に逢う時間」という意味で「逢魔が時」と呼ばれるようになりました。
黄昏時と逢魔が時はどちらも夕方の時間帯を指す言葉であり、こうした民間信仰と結びつくことで、「怖い時間」というイメージが生まれたと考えられています。
黄昏時は文学や物語でもよく使われる言葉
黄昏時は、文学や物語の中でも印象的な場面を表す言葉としてよく使われます。
それはこの時間が、次のように描かれることが多いためです。
- 昼と夜の境界
- 現実と幻想の境界
- 出会いと別れの象徴
どこか切なく、静かな雰囲気を持つこの時間帯は、物語の情景を表す表現としてもよく用いられてきました。
近年では、漫画・アニメ『SPY×FAMILY』の主人公ロイド・フォージャーのコードネームが「黄昏」であることでも知られています。
昼でも夜でもない境界の時間を意味するこの言葉は、正体を隠して活動するスパイという立場を象徴する名前としても印象的に使われています。
まとめ|黄昏時は夕暮れを表す言葉で「逢魔が時」とも関係する
黄昏時とは、夕方の薄暗い時間帯を表す言葉です。
語源は古語の「誰そ彼(たそかれ)」で、人の顔が見分けにくくなる時間を意味していました。
また、昼と夜の境界にあたる時間であることから、昔の人々はこの時間を不思議な時間と考え、「逢魔が時」と呼ぶこともありました。
このように黄昏時は、さまざまな文化と結びついた興味深い言葉なのです。
- 夕暮れを表す言葉
- 古語に由来する表現
- 日本の民間信仰や文学とも関係する言葉
※気づけば、「言葉の意味」の記事も増えてきています









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