「〆」とは何の字?意味や由来、「締」との関係を解説
「〆切」の「〆」や、「飲み会の〆」の「〆」。
普段よく目にする文字ですが、「何の漢字なの?」「締の略字なの?」と疑問に思ったことはありませんか?
実は、「〆」は単なる記号ではなく、漢字源にも掲載されている漢字です。
この記事では、「〆」の意味や由来、「乄」との関係、パソコンやスマホでの入力方法まで分かりやすく解説します。
「〆」とは何の字?
現在の日本では、「〆」は「締」の略字として使われることが一般的です。
例えば、次のような言葉で使われています。
- 〆切(締切)
- 飲み会の〆
- 回覧の〆
- 仕事の〆
このように、「締める」「終える」「まとめる」といった意味で使われています。
ただし、「〆」は単純に「締」を省略しただけの文字とは言い切れません。
文字そのものには、さらに古い由来があると考えられています。
なぜ「しめ」と読むの?
「〆」の読み方について見ていきましょう。
『新明解語源辞典』では、動詞「締める」の連用形である「締め」が名詞化したものと説明されています。
また、昔は紙などをひもで締めて束ねていたことから、「締める」という意味で使われるようになったとも考えられています。
現在の「〆切」や「飲み会の〆」という使い方も、この「締める」という意味から理解できます。
ただし、なぜ「〆」を「しめ」と読むようになったのかについては、はっきりしたことは分かっていません。
「〆」の由来は?
「〆」の由来については、主に次の説があります。
- 「卜」が変形した字とする説
- 「封」を略した字とする説
それぞれの説について見ていきましょう。
「卜」が変形した字とする説
漢字文化資料館では、『大漢和辞典』の説明として、「〆」は「卜(ぼく)」が変形した字だと紹介しています。
昔は家を建てる前に場所を占うことがありました。
そこから、「占める」という意味が生まれ、「しめる」という意味で使われるようになったとされています。
また、『大言海』でも、「乄」は「卜(しむ)」を崩した字ではないかと説明されています。
現在では、この説が有力とされています。
「封」を略した字とする説
Wikipediaでは、「封」を略した字がさらに簡略化されて「〆」になったという説も紹介されています。
ただし、こちらは有力説というより、一説として紹介されているものです。
「〆」と「乄」の違いは?
「〆」とよく似た字に「乄」があります。
漢字源では、「〆」は「乄」の異体字として掲載されています。
つまり、辞書上では別々の字というより、同じ系統の字として扱われているのです。
「〆」は漢字なの?
「〆」は漢字です。
漢字源では、「乄」の異体字として掲載されており、国字として扱われています。
部首は「ノ」です。
部首名は、その形から「の」と呼ばれるのが一般的です。
つまり、「〆」は単なる記号ではなく、辞書にも掲載されている漢字として扱われています。
パソコンやスマホで入力できる?
「〆」は、一般的なパソコンやスマホで入力できます。
Windowsやスマホの日本語入力で「しめ」と入力すると、変換候補として表示されることがあります。
また、「〆」にはUnicode「U+3006」が割り当てられています。
ただし、「〆」と「乄」のどちらが表示されるかは、使用する環境によって異なります。
筆者が確認した環境では、Androidの「しめ」変換では「乄」しか出てきませんでした。
一方、Windows 11のMicrosoft IMEでは「〆」が先に表示され、「乄」は後ろの候補に表示されました。
変換候補に見当たらない場合は、候補一覧を確認してみるとよいでしょう。
漢字には、「〆」のように簡略化して使われる文字もあります。
「第」の略字である「㐧(だい)」や、「間」の略字についても別の記事で詳しく解説していますので、興味のある方はあわせてご覧ください。
⇒ 第の略字「㐧」とは?
⇒ 間の略字とは?
まとめ
「〆」は現在、「締」の略字として広く使われています。
しかし、その由来については、「卜」が変形した字とする有力説や、「封」を略した字とする説があります。
また、漢字源では「乄」の異体字として掲載されており、国字としても扱われています。
普段何気なく使っている文字ですが、その成り立ちを知ると、より興味深く感じられるのではないでしょうか。
参考資料
『〆切』の『〆』は、漢字ですか?|漢字文化資料館
〆|Wikipedia
上級漢和辞典 漢字源(学研)※「乄」の項目
新明解語源辞典(三省堂)※「しめ」の項目




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