美の部首は何?羊になる理由と𦍌の意味をわかりやすく解説
美の部首は「羊(ひつじ)」です。
一見すると、「大」が部首では?と迷いますが、「大」の上にある「𦍌」が部首なのです。
これ、「ひつじかんむりと読むのか?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そのような名称は存在しません。
この記事では、美の部首が羊になる理由と、上の形「𦍌」との関係を分かりやすく解説していきます。
なお、今回のように、部首は見た目だけで判断すると間違えやすく、たとえば、「相の部首は何?(目)」のように意外なケースも多くあります。
「𦍌」とは何か|ひつじかんむりではない理由
𦍌 羊
「𦍌」は、部首「羊」が、漢字の上部「かんむり」「かしら」の位置に置かれたときの形です。

ただ、「ひつじかんむり」「ひつじがしら」などと呼ぶ習慣はなく、漢和辞典では、部首「羊」の中に含めて扱うのが普通です。
部首は、置かれる位置によって形が変わることがあります。
- 火 → 灬(れっか、れんか、れんが)
- 水 → 氵(さんずい)
- 羊 → 𦍌(上に来た形)
このように、「𦍌」は羊の変形であり、分類上はあくまで、部首「羊」として扱われます。
※部首「灬」については、既に記事をアップしています。是非、ご覧ください。
なぜ美の部首は羊になるのか

美は、「大(ゆったりとしている)」+「羊(ヒツジ)」で構成される会意文字で、体形がゆったりとしているヒツジを指しているのです。
この意匠によって、形が微妙で何とも言えず、美しいことを表しているのです。
また、次のように考えても良いでしょう。
- 羊は古くから神への供え物として使われた
- 立派な羊ほど価値が高いとされた
- そこから「立派=美しい」という意味になった
このように、部首は見た目ではなく、意味や成り立ちによって決まっています。
「𦍌(羊)」を含む漢字の共通点
「𦍌」を含む漢字には、「食材としての羊」を表す漢字が多いのが特徴です。
- 義:お供えの羊の肉がきちんと切り分けられている
- 羨:おいしそうな料理を食べたいなと思いつつ見ている
- 羞:ごちそうを他人に勧める
ご覧のように、高級食材である羊を、おいしそうな料理やごちそうに例える意が見てとれます。
これは、羊が神への供え物として大切にされていたことと深く関係しています。
見た目で間違えやすい部首
部首は見た目で判断すると、間違えやすいものが多くあります。
- 相 → 部首は「目」
- 聞 → 部首は「耳」
- 問 → 部首は「口」
「相」は、木へんが部首ではと思いますが、旁にある「目」が部首なのです。
「聞」「問」は、それぞれ、部首は「門構え」と言っちゃいそうですが、実は、「耳」と「口」が部首なのです。
美も、一見「大」が部首に見えますが、そうではなく、「かんむり」にある「𦍌」が部首なのです。
部首はどうやって決まるのか
部首は、主に次の要素で決まります。
- 漢字の意味
- 成り立ち(字源)
- 分類上の都合
そのため、見た目だけで判断すると誤解しやすくなります。
部首の分類には辞書ごとの差もあり、完全に統一されたルールがあるわけではありません。
まとめ
美の部首は「羊」です。
上の形「𦍌」は羊が上に配置されたときの形であり、独立した部首ではありません。
「ひつじかんむり」という呼び方は通称にすぎず、正式な部首名ではない点に注意が必要です。
美という漢字は、「立派な羊=美しい」という意味から生まれています。
見た目ではなく意味で部首が決まることを押さえておくと、他の漢字でも迷わなくなります。
参考資料
上級漢和辞典 漢字源 学研
部首ときあかし辞典 研究社
※思えば、「漢字の旧字」の記事も増えてきたようです。











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