「使」からにんべんを取った漢字は「吏」|読み方と意味を解説
「使」という漢字から、にんべんを取ったような字を見かけて、「何と読むのだろう」と迷ったことはありませんか。
60爺も一瞬、「史」だっただろうかと考えてしまいましたが、この漢字は「吏」です。
「吏」は音読みで「リ」と読み、役人という意味を持ちます。
「官吏(かんり)」という言葉で見かけたことがある方も多いでしょう。
この記事では、「吏」の読み方や意味、書き順、成り立ち、よく似た「史」との違いなどを分かりやすく解説します。
「使」からにんべんを取った漢字は「吏」

「使」から左側のにんべん「亻」を取った形の漢字は、「吏」です。
二つの漢字を比べると、次のようになります。
| 漢字 | 読み方 | 画数 | 主な意味 |
|---|---|---|---|
| 使 | シ、つかう | 8画 | 人や物を用いる、使者 |
| 吏 | リ | 6画 | 役人 |
「使」は、「亻」と「吏」を組み合わせた漢字です。
そのため、左側のにんべんを取ると「吏」が残ります。
にんべんを付けることで、別の漢字になる例はほかにもあります。
関連する漢字は、にんべんに○でできる漢字一覧でまとめています。
「吏」の読み方と意味
「吏」は音読みで「リ」と読み、役人や事務を処理する人を意味する漢字です。
基本情報を表にまとめると、次のようになります。
吏
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 部首 | 口(くち) |
| 画数 | 6画 |
| 音読み | リ |
| 訓読み | つかさ |
| 意味 | 役人、事務を処理する人 |
| 漢字の種類 | 常用漢字 |
訓読みの「つかさ」は、常用漢字表にない表外読みです。
「吏」の読み方
「吏」の音読みは「リ」です。
「官吏(かんり)」「吏員(りいん)」「能吏(のうり)」などの熟語でも、「リ」と読みます。
訓読みには「つかさ」がありますが、これは常用漢字表に載っていない表外読みです。
一般には、音読みの「リ」を覚えておけばよいでしょう。
「吏」の意味
「吏」は、役人、特に実際の事務を担当する役人を表す漢字です。
『漢字源』では、「筋目をつける」「筋道を通す」というイメージを持ち、与えられた仕事をきちんと処理する人を表すとされています。
現在は「吏」一字で使われることは少なく、主に「官吏」や「吏員」などの熟語の中で見かけます。
「吏」の書き順

「吏」は6画で書きます。
最初に一番上の横線を書き、続いて「口」の部分、最後に左払いと右払いを書く順序です。
最後の左払いと右払いを左右に広げると、全体の形が整いやすくなります。
「吏」の成り立ち
「吏」は、「史」と「一」を組み合わせた会意文字です。
「史」は、筆記用具を手で立てて持つ形を表します。
史官の姿を連想させる形ですが、ここでは仕事や事務の象徴とされています。
そこに、物事を一つにまとめることを表す「一」を加え、与えられた仕事をきちんとまとめる人を示したのが「吏」です。
『漢字源』では、古典にある「吏は理なり」という語源説も紹介されています。
「吏」は「理」や「力」「陵」などと同源で、「筋目」「筋道を通す」というイメージを持つ言葉です。
そこから、事務を筋道立てて処理する人、すなわち役人を表すようになりました。
「吏」と「史」の違い
「吏」と「史」は形がよく似ていますが、読み方や画数、意味の異なる漢字です。
二つの違いを表にまとめると、次のようになります。
| 漢字 | 読み方 | 画数 | 主な意味 |
|---|---|---|---|
| 吏 | リ、つかさ | 6画 | 役人、事務を処理する人 |
| 史 | シ、ふみ | 5画 | 歴史、記録、記録を担当する役人 |
「史」は、「中」と「又」を組み合わせた会意文字です。
「中」は枠に棒を通した形、「又」は手を表し、全体で筆記用具を手に立てて持つ様子を示します。
この形から、出来事を記録する役人を表すようになりました。
『漢字源』では、「史」は「使」や「事」と同源で、「立つ・立てる」というイメージを持つ言葉とされています。
過去の出来事を記録し、目に見える形で残す人や行為を表したのが「史」です。
字形では、一番上に横線がある6画の漢字が「吏」、横線がない5画の漢字が「史」と見分けると分かりやすいでしょう。
「吏」のつく言葉
「吏」は一字で使われることが少なく、主に役人に関係する熟語の中で使われます。
代表的な言葉は、次のとおりです。
| 言葉 | 読み方 | 意味 |
|---|---|---|
| 官吏 | かんり | 国の公務に携わる役人 |
| 吏員 | りいん | 役所などで事務を担当する職員 |
| 公吏 | こうり | 地方公共団体に勤務する職員を指した旧称 |
| 能吏 | のうり | 仕事を処理する能力に優れた役人 |
| 酷吏 | こくり | 人々に厳しく、むごい扱いをする役人 |
| 悪吏 | あくり | 悪事を働く役人 |
この中で比較的よく知られているのは「官吏」です。
ただし、現在の法令や行政では「国家公務員」「地方公務員」という呼び方が一般的で、「官吏」や「公吏」は歴史的な説明などで見かけることが多くなっています。
「吏」は名前に使える?
「吏」は常用漢字に含まれているため、子どもの名前に使用できます。
名前では「リ」の読みを生かし、「吏咲(りさ)」「快吏(かいり)」「勇吏(ゆうり)」などと使われることがあります。
また、「吏」一字で「つかさ」と読む名前も見られます。
「吏」は、与えられた仕事をきちんと処理する人や役人を表す漢字です。
そこから、責任感のある人や、社会を支えられる人に育ってほしいという願いにつなげられます。
一方で、名前だけを見て読み方を当ててもらいにくい場合があります。
名付けに使うときは、読みやすさや名字とのバランスも確認するとよいでしょう。
「にんべんを取った漢字」では、「伊」からにんべんを取った「尹」についても解説しています。
詳しくは、「伊」からにんべんを取った漢字「尹」の読み方と意味をご覧ください。
まとめ
「使」からにんべんを取った形の漢字は「吏」です。
「吏」は音読みで「リ」、表外の訓読みで「つかさ」と読み、役人や事務を処理する人を意味します。
現在は一字で使われることが少なく、主に「官吏」や「吏員」などの熟語で使われる漢字です。
よく似た「史」は「シ」と読む5画の漢字で、歴史や記録を表します。
一番上に横線がある6画の漢字が「吏」と覚えると、見分けやすいでしょう。
参考資料
上級漢和辞典 漢字源 改訂第六版(学研)








60爺


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