朝日杯将棋オープン戦の方式の紹介と賞金やプロアマ同時対局について

  • 2019年1月30日
  • 2021年3月27日
  • 将棋

本棋戦の2017年(第11回)2018年度(第12回)さらに2020年度(第14回)と、それぞれ藤井聡太五段(2017年)、七段(2018年)、二冠(2020年)が優勝しました。

羽生善治九段以来の連覇や参加4回中3回の優勝を遂げて話題となっています。

本件が新聞やニュースで大きく報じられたことは記憶に新しいと思います。

1.朝日杯将棋オープン戦とは

朝日杯将棋オープン戦(あさひはいしょうぎオープンせん)は、朝日新聞社主催の将棋の棋戦です。

2006年度で終了した朝日オープン将棋選手権の後継棋戦として2007年に創設され、その際、回次も第1回と改められました。

この棋戦は、銀河戦NHK杯将棋トーナメントと同様の早指棋戦で持ち時間は40分です。テレビ棋戦とは異なり、持ち時間を使い切った後は1手1分未満で指すことになります。

この棋戦では、棋士が1日に2回対局することが珍しくありません。日本将棋連盟の対局予定では次のようになっています。

(日本将棋連盟 週間対局予定2019年2月16日分より抜粋)渡辺-千田の勝者と、行方-藤井の勝者が決勝で顔を合わせます。

勝者は、1日に2局指すことがわかります。

2.参加棋士と優勝賞金

(1) 参加棋士

棋戦概要を見ますと、全棋士、アマチュア10名、女流棋士3人が参加します。

女流棋士は、主催者推薦3名を選抜します。アマチュアは、朝日アマ名人、朝日アマ名人戦全国大会のベスト8及び学生名人の10名が参加します。

なお、第14回(2020年度)は、新型コロナウイルスの影響で、朝日アマ名人戦の開催が延期された関係で、アマチュア出場枠は前期朝日アマ名人、学生名人の2人のみとなりました。

(2) 優勝賞金

現在の優勝賞金額は公開されています。

750万円です!

上記賞金額は 2017年の第11回からです。

それ以前は、何と 1,000万円でしたので、250万円減額となったんですね。

それでも、NHK杯将棋トーナメントの500万円を上回る賞金額です。

3.朝日杯将棋オープン戦の方式

一次予選、二次予選、本戦を行って優勝者を決定します。

本棋戦は、一次予選、二次予選、本戦の決勝戦も含めた全てが一番勝負でのトーナメント棋戦です。

※前身の朝日オープン将棋選手権では、タイトル戦と同じく挑戦手合制の五番勝負が採用されていました。

上記でも述べたとおり、早指棋戦のため持ち時間は40分と短く、1人が1日に2局対局することが多いです。

本戦は基本的にすべて1日2局であり、準決勝と決勝においても同じ日に行われます。

◆ シード棋士について

本戦シードは8名、二次予選シードは16名です。シード棋士の順位は以下のように定められています。

  • 前回ベスト4
  • タイトル保持者
  • 永世称号者
  • 全棋士参加棋戦(NHK杯と銀河戦)優勝者
  • 前回本戦出場者

(1) 一次予選とプロアマ同時対局

16ブロックに分かれ、トーナメント方式で二次予選への進出者16名を決定します。

アマと女流棋士は一次予選の各ブロックに1人ずつ割り振られます。この対局は、必ず1回戦となります。

アマの対局は10局とも同日に開催されます。関東では朝日新聞東京本社、関西では大阪本社もしくは関西将棋会館で午前と午後に分けて5局ずつ、公開対局で行われます。

アマ枠に対するプロの対局者は、新人即ち棋士番号の大きい方から10人が選ばれます。1年に誕生する新四段(新人プロ棋士)は通常4人であるため、プロ入り1年目の新人は、必ずアマチュア選手と対局することになります。

畠山鎮八段は、プロから見たプロアマ一斉対局について、「棋士としてのスタートの時期に〔負けられない闘い〕です。負けた新四段の姿は痛々しいものです」と述べているそうです。

棋士の対局は、ほとんどが2回戦からですが、数名の棋士は棋士同士で1回戦を戦うことがあります。

1回戦がある棋士は4連勝、2回戦から出場の棋士は3勝で2次予選に進出できます。

(2) 二次予選

一次予選からの勝ち抜き者(16名)と二次予選からのシード者(16名)が8つのブロックに分かれ、トーナメント方式で本戦出場者8名を決定します。

トーナメント表は、二次予選進出者とシード者が1回戦で対戦するように組まれます。

32名中8名が本戦に進出しますので、2回勝利すれば本戦に進むことが出来ます。

(3) 本戦

二次予選の勝ち抜き者(8名)と本戦シード者(8名)がトーナメント方式で優勝を争います。本戦進出者とシード者は1回戦で対戦するように組まれます。

準決勝と決勝は、2月第2土曜日(2017年度と2018年度は第3土曜日)に東京・有楽町マリオン内有楽町朝日ホールにて公開対局で行われることが恒例となっています。

4.歴代優勝者

第一回からの優勝者は次の通りです。

  • 2007 2008年2月9日 行方尚史八段
  • 2008 2009年2月14日 阿久津主税六段
  • 2009 2010年2月13日 羽生善治名人
  • 2010 2011年2月12日 木村一基八段
  • 2011 2012年2月11日 羽生善治二冠
  • 2012 2013年2月9日 渡辺明竜王
  • 2013 2014年2月8日 羽生善治三冠
  • 2014 2015年2月14日 羽生善治名人
  • 2015 2016年2月13日 羽生善治名人
  • 2016 2017年2月11日 八代弥五段
  • 2017 2018年2月17日 藤井聡太五段
  • 2018 2019年2月16日 藤井聡太七段
  • 2019 2020年2月11日 千田翔太七段
  • 2020 2021年2月11日 藤井聡太二冠

複数回優勝を遂げたのは、羽生善治九段しかいなかったのですが、2017年、2018年と藤井棋聖が連覇を遂げました。

そして、2020年藤井二冠が、準決勝及び決勝と苦しい展開から逆転を果たし、又もや優勝しました。

藤井二冠は、朝日杯将棋オープン戦に参加4回で3回の優勝と相性の良さを発揮しています。

参考
ウィキペディア(朝日杯将棋オープン戦)