草冠に可と書いて苛!意味・読み方から名前での使われ方まで総特集

2023年4月19日

60爺

現代の子供たちの世界で、社会問題となっているのは「いじめ」ですね。社会面には、そこそこの頻度でニュースとなっています。

「いじめ」をパソコンで変換すると「苛め」という表記が出てきます。この漢字、「苛烈」や「苛酷」で使用される文字ですね。

まさに、今、書き進めている「草冠に○○」シリーズに適合する漢字であります。

社会問題と無理やり結び付けた感もありますが。草冠に可の苛について、意味・読み方から名前での使い方まで総特集しちゃいます。

是非、最後までご覧になってください。

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草冠に可といえば苛!漢字の読み方や全体像をまずはチェック

最初に、苛の意味と読み方を明確にしましょう。

苛の読み方と意味

画数 :8画
音訓:カ から・い(日本語だけ)いじ・め いじ・める いら いら・う いら・つ さいな・む

①から・い。きつい。ごしごしとこするような。ひりひりするような。②姓の一つ。
日本語だけの・用法
訓読み:いじ・め いじ・める いら いら・う いら・つ さいな・む

参考:上級漢和辞典 漢字源 学研

音読みは「カ」です。訓読みは「から・い」ですね。

意味は2つあります。「苛刻」(態度などが非常にきびしいこと)「苛政」(ひどい政治)などに使用されます。2番目は、いつもの姓の一つ。この漢字が苗字や名前だと、誤解されそうでイヤですな!

日本語だけの意味・用法では、訓読みがたくさんありますが、冒頭で言った「いじめ」に関わる読みばかりですねエ~。

それでは、書き順をみてみましょう。

草冠に可を順に書きます。

60爺

可の書き方が私のと違う!私は、4のあと8を書きます。口が先なのか!驚きです。

ウムム、漉に続き、60爺の書き順の誤りが発見されてしまいました。


もっと詳しく知ろう!苛の漢字としての由来や成り立ち

まず、字源をみてみましょう。

苛=「可(カ)つかえて曲がる」+「水(みず)」(形声※)。可は「つかえて曲がる」というイメージがあり、「まっすぐ行かないでつかえる」「きつくこする(摩擦する、刺激する)」というイメージに転化。苛は刺や毒のある草が体をチクチクと刺激する状況を示す。この意匠によって、きつい摩擦や刺激を与えることを表す。(同源語)可・呵・訶

引用 上級漢和辞典 漢字源 学研

形声※
漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。

可って「可能」とかに出てくる漢字なので、いい意味を持っているかと思いきや、「つかえて曲がる」というイメージがあるなんて思いもしませんでした。しかも、「まっすぐ行かないでつかえる」に転化しちゃうとは…。

ちょっと驚きですなあ!

苛のつく言葉

苛のつく言葉を紹介します。

苛のつく言葉読み意味
苛殃カオウひどい災難。
苛虐カキ゛ャク①むごい態度できびしく扱って人を苦しめる。②ひどく税金をとりたてて、民衆をくるしめること。
苛禁カキン民衆を苦しめるきびしい取り締まり。
苛刻カコク{苛酷(カコク)}態度ややり方などが非常にきびしくてむごいこと。「苛刻之政(カコクノセイ)」
苛酷カコク①条件などが非常にきびしくてむごいこと。②「苛刻」と同じ。
苛細カサイ{苛砕(カサイ)}取り締まりがきつくて、わずらわしい。
苛察カサツ人の欠点を細かいところまでつきつめて、きびしく吟味すること。
苛責カシャク・カセキエラー:501
苛性カセイ化学で、動植物に対して、強い腐蝕(フショク)性があること。「苛性ソーダ」
苛政カセイ人民に対するきびしい政治。
苛税カセ゛イ{苛征(カセイ)}きびしい租税。
苛切カセツ非常にきびしい。ひどくからだにこたえる。
苛煩カハン法律などがきびしくてわずらわしい。
苛法カホウきつい取り締まり。きびしい法律。
苛暴カホ゛ウ態度がきびしくて、やり方が手あらいこと。
苛礼カレイこまごまとしすぎていてよくない礼式。
苛烈カレツむごくきびしいさま。

参考:上級漢和辞典 漢字源 学研

苛酷、苛政、苛烈くらいは知っています。「かぎゃく」は「加虐」になっちゃいますね。「かぜい」も普通(何が普通なのかわからんが・・・)「課税」を思い浮かべますね。

60爺

他の言葉は、余り見たことがありません!しかし、いずれの言葉も、きびしい内容ですな。

さすがに、中国の古典や、日本の古典に出てくる言葉はわかりませんね。

次は、名前に使われる際のポイントを見にいきましょう~。

苗字に使われる際のポイントは

さすがに、苛の持つ意味を考えると、この漢字を我が子に付けたいと考える人はいないでしょう!最近、この手のパターンが増えてきているような…。

漢字の選定を間違っているのか…。・・・・

しかも、「苛」一文字の苗字も存在しないようです!(苗字由来net「苛」

「苛」に他の漢字を追加した苗字がないのか確認したところ、唯一、次の苗字があることがわかりました!

【名字】苛原
【読み】いらはら
【全国順位】 18,530位
【全国人数】 およそ260人
参考資料 名字由来net

全国で、およそ260人です。苛のつく他の苗字がない中で、順位はまあまあといったところかな。今まで見てきた苗字は人数が2桁なので、人数が3桁なのは多い部類になりますね。

都道府県別に見てみましょう。

都道府県人数
東京都およそ70人
徳島県およそ60人
大阪府およそ30人
千葉県およそ20人
兵庫県およそ20人

参考資料 名字由来net

この5都府県で、およそ200人ですから、全国の77%弱を占めることになります。残りの、およそ60人が他の道府県にいらっしゃるんですね!

最後に

草冠に可で苛ですが、この漢字を使う言葉はいくつか思い浮かべることが出来ましたよ。

苛烈、苛酷などですね。何か厳しい感じがする漢字だなと思いました。

可って「可能」とかの言葉なんで、前向きの言葉かと思いましたが、思いっきりネガティブな意味を持っているんですな。そこに、草冠を重ねたものだから、草にある刺や毒でチクチク攻めるなんて意味になってるんですよ~。

漢字は、このように思い浮かばない意味を持っているので面白いですね。

※気づけば草冠の漢字の記事も増えてきました

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この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら

草冠の漢字

Posted by 60爺