木へんにトの漢字は「朴」!読み方・意味と苗字での読み方
「木へんにト」と書く漢字は「朴」です。
音読みでは「ボク」、訓読みでは「ほお」などと読み、飾り気がなく素直なことや、植物のホオノキを表します。
「素朴(そぼく)」や「朴訥(ぼくとつ)」に使われる漢字としてもおなじみです。
なお、右側はカタカナの「ト」に見えますが、正確には漢字の「卜(ぼく)」です。
この記事では、「朴」の読み方と意味、漢字の成り立ち、苗字での読み方などを分かりやすく解説します。
木へんにトの漢字は「朴」!読み方と意味
「木へんにト」「木へんにカタカナのト」と表現される漢字は「朴」です。
まずは、「朴」の基本情報を確認しておきましょう。
朴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 部首 | 木部(きへん) |
| 画数 | 6画 |
| 音読み | ボク、ハク |
| 訓読み | ほお、すなお、えのき |
| 意味 | 飾り気がない、素直、ホオノキ、むち |
| 漢字の種類 | 常用漢字 |
「朴」は常用漢字で、中学校で習います。
ただし、常用漢字表に示されている読み方は、音読みの「ボク」です。
「朴」の読み方
「朴」の音読みは「ボク」です。
「素朴(そぼく)」「朴訥(ぼくとつ)」「質朴(しつぼく)」などの言葉では、「ボク」と読みます。
音読みの「ハク」と、訓読みの「ほお」「すなお」「えのき」は、常用漢字表にない表外読みです。
植物を表す場合は、「朴」「朴の木」と書いて「ほお」「ほおのき」と読みます。
「朴」の意味
「朴」には、主に次の意味があります。
- 飾り気がなく、素直であること
- 手を加えていない、自然のままの状態
- モクレン科の落葉高木であるホオノキ
- むち、または、むちで打つこと
日常で目にする機会が多いのは、「飾り気がない」という意味です。
「素朴」は、飾らず自然のままであることを表し、「朴訥」は、口数が少なく実直な様子を表します。
日本では植物のホオノキを表す漢字としても使われ、「朴葉味噌(ほおばみそ)」「朴葉寿司(ほおばずし)」などの言葉に見られます。
右側はカタカナの「ト」ではなく「卜」
「朴」の右側はカタカナの「ト」によく似ていますが、正確には漢字の「卜」です。
「卜」は音読みで「ボク」と読み、占うことを意味します。
そのため、「朴」は「木へんにカタカナのト」ではなく、「木へんに卜」と組み合わせた漢字です。
ただし、読み方の分からない漢字を形から探す場合には、「木へんにト」「木へんにカタカナのト」と表現しても問題ありません。
「朴」の書き順
「朴」は、木へんを4画で書いてから、右側の「卜」を2画で書く、合計6画の漢字です。

最初に「木」の横画、縦画、左払い、右側の点を書き、続いて「卜」の縦画と点を書きます。
右側をカタカナの「ト」と考えても筆順は同じですが、縦画を先に書き、その後に点を書く順序を覚えておきましょう。
※「きへんに○の漢字一覧」で記事を書いています。「ト」の他にも様々な漢字を用意しています。
「朴」の由来と漢字の成り立ち
「朴」は、意味を表す「木」と、音を表す「卜」を組み合わせた形声文字です。
右側の「卜」は、カタカナの「ト」ではなく、「ボク」または「ハク」という音を表しています。
「漢字源」によると、「卜」には、物が割れる様子から、割ったり打ったりして表面を剝ぎ取るイメージがあります。
そこに「木」を組み合わせた「朴」は、もともと木の皮を表しました。
さらに、切り出したままで加工されていない木から、「手を加えていない」「飾り気がない」「素直である」という意味が生まれたとされています。
植物を表す場合は、樹皮を生薬として利用するコウボクや、日本ではホオノキを指します。
「素朴」や「朴訥」に見られる「飾り気がない」という意味も、加工されていない木のイメージにつながっています。
「朴」のつく言葉
「朴」は、飾り気のない様子やホオノキを表す言葉に使われます。
代表的な言葉を見てみましょう。
| 言葉 | 読み方 | 意味 |
|---|---|---|
| 素朴 | そぼく | 飾り気がなく、自然のままであること |
| 朴訥 | ぼくとつ | 口数が少なく、飾り気のないこと |
| 質朴 | しつぼく | 素直で飾り気がなく、まじめなこと |
| 簡朴 | かんぼく | 簡素で飾り気がないこと |
| 朴直 | ぼくちょく | 素直で正直なこと |
| 朴念仁 | ぼくねんじん | 無口で愛想がなく、物分かりの悪い人 |
| 厚朴 | こうぼく | ホオノキなどの樹皮を乾燥させた生薬 |
| 朴葉 | ほおば | ホオノキの葉 |
「素朴」「朴訥」「質朴」などでは、飾らず自然のままであるという「朴」の意味が使われています。
一方、「厚朴」や「朴葉」の「朴」は、植物のホオノキに関係する使い方です。
「朴念仁」とは
「朴念仁」は、無口で愛想がなく、物分かりの悪い人を表す言葉です。
特に、男女間の機微に疎い男性をからかっていう場合があります。
「朴」には飾り気がないという意味がありますが、「朴念仁」は人を褒める言葉ではないため、使う相手や場面には注意が必要です。
「厚朴」とは
「厚朴」は「こうぼく」と読み、ホオノキなどの樹皮を乾燥させた生薬を指します。
一方、「厚朴」を「ほお」と読んで、植物のホオノキそのものを表すこともあります。
同じ表記でも読み方によって指すものが異なるため、前後の文脈から判断しましょう。
「朴」が表すホオノキとは

「朴」は、日本では「ほお」と読み、モクレン科の落葉高木であるホオノキを表します。
ホオノキは日本各地の山地に自生し、大きいものでは高さ20メートルを超える木です。
最大の特徴は、長さ20~40センチほどになる大きな葉です。
初夏には、枝先に直径15センチほどの白い花を上向きに咲かせます。

花だけでなく、秋に赤い種子をのぞかせる細長い果実も特徴的です。
ホオノキの葉には香りがあり、食べ物を包む朴葉寿司や、葉の上で味噌を焼く朴葉味噌などに使われてきました。
材は軽くて加工しやすく、まな板、家具、彫刻、刀の鞘などに利用されます。
また、樹皮を乾燥させたものは「厚朴(こうぼく)」と呼ばれ、生薬として用いられています。
「朴」のつく苗字と読み方
「朴」は、一文字の苗字として使われるほか、「朴木」「朴沢」などの苗字にも含まれています。
「ぼく」「ぱく」と読む場合と、植物のホオノキに由来して「ほお」「ほう」と読む場合があるのが特徴です。
主な苗字と読み方を見てみましょう。
| 苗字 | 主な読み方 |
|---|---|
| 朴 | ぱく、ぼく、ほお、ほか |
| 朴木 | ほうのき、ほおのき、ふのき、ほうき、ほか |
| 朴沢 | ほうざわ、ほおざわ |
| 朴田 | ほのきだ、ぼくた、ほうのきだ、ほか |
同じ漢字の苗字でも、家系や地域によって読み方が異なる場合があります。
本人の読み方が分からないときは、見た目だけで判断せず、確認するのが確実です。
一文字の「朴」は何と読む?
一文字の「朴」は、「ぱく」「ぼく」「ほお」などと読みます。
この一文字の「朴」という苗字も存在し、全国で3,500名ほどおられるようです。
読みも「ぼ,えのもと,ばく,ぱく,ばつく,はく,すなお,ぼく,ほ,ぽく,ほう,ほお,ほぎ」など、多岐に渡ります。
「朴」は名前に使える?
「朴」は常用漢字なので、赤ちゃんの名前に使用できます。
「すなお」「なお」などの名乗りがあり、「飾り気のない素直な人に育ってほしい」という願いを込められる漢字です。
ホオノキが大きく育つことから、健やかでたくましい成長を願うこともできるでしょう。
ただし、「朴」を名前に使う例はあまり多くありません。
一文字では苗字の「朴」や、朝鮮半島の姓である「パク」を連想されやすく、初見では読み方が伝わりにくい可能性があります。
また、「朴念仁」のように、無愛想で物分かりの悪い人を表す言葉にも使われます。
名付けに使えない漢字ではありませんが、読みやすさや受け取られ方も考え、ほかの漢字との組み合わせを含めて検討するとよいでしょう。
まとめ
「木へんにト」と書く漢字は「朴」です。
右側はカタカナの「ト」ではなく、音を表す「卜」で、「朴」は「木」と「卜」を組み合わせた形声文字です。
音読みでは「ボク」、訓読みでは「ほお」などと読み、飾り気がなく素直なことや、植物のホオノキを表します。
「素朴」「朴訥」「朴念仁」などの言葉に使われるほか、「朴」「朴木」「朴沢」などの苗字にも見られます。
「朴」は常用漢字なので名前にも使用できますが、読み方が伝わりにくい点には注意が必要です。
まずは、「木へんにトの漢字は『朴』で、一般的な読み方は『ボク』」と覚えておきましょう。
参考資料
上級漢和辞典 漢字源 改訂第六版(学研)
朴|名字由来net
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