浜の旧字は何か?その字体や画数・由来等出し方も含め総特集

浜という漢字は、現代では「海辺」や「波打ち際」を表す身近な語ですが、昔は旧字が使われており、その他にも異体字が存在します。

漢字は時代によって形が変化し、書きやすさや印刷技術の影響から、現在使われる字体へと整理されてきました。

浜も例外ではなく、古くは異なる形が用いられており、それぞれに独自の意味合いや由来が存在します。

本記事では、浜の旧字について、画数や成り立ちをひも解きゆき、パソコン・スマホ・テプラの各機器での出し方を紹介します。

さらに、旧字の本当の画数や、異体字も触れ、過去に使われていた「浜」の文字をみていきます。

現代の私たちが何気なく使う「浜」という字の背後にある歴史を知って、その意味を深く理解しましょう。

スポンサーリンク

浜の旧字は何?

漢字「浜」には旧字が存在します。

さっそく、「浜」の旧漢字を拡大してご紹介しましょう。

「浜」と比べると難しい漢字ですね。

浜濱書き順

「浜」は10画ですが、「濱」は17画の漢字なんです。

よく見ていただきたいのは、「濱」の旁にある「宀」の下、「少」に似た部分の右側の点がないんですよ。

これが「少」であれば18画なんですが、点が一つないので17画なんです。

濱の基本情報

次の基本情報は、浜も濱も同様です。

音読みヒン、ホウ
訓読みはま
意味①はま。水が岸辺すれすれに寄せた所。波打ち際
②天と地の接するぎりぎりの所。はて
③水際すれすれに接する。ぎりぎりまでせまる
④小さな水路。クリーク

音読みは「ヒン」「ホウ」の2つ、訓読みは「はま」です。

意味は、音読み「ヒン」で①~③の3つ、「ホウ」で④の意が一つあります。

①の意では、「浜際」「江浜(川の岸辺)」という熟語があります。

③は「瀕」に変わる使い方だそうで、「瀕(浜)死」が良く知られる言葉ですね。

この「濱」ですが、ノスタルジックな漢字なので、いくつかのお店の名前に使用されているようです。

※「カテゴリ:漢字の旧字」に収録した漢字の中で、旧字が存在する漢字をいくつかご紹介します。

濱の成り立ち

さて、この「濱」について、その由来を見て参りましょう。

濱=「賓(そばに近づく、接する)」+「水(みず)」(形声)

ご覧のように、濱の旁にある「賓」には、「そばに近づく、接する」という意味があることから水と陸がすれすれに接近している場所、即ち、水ぎわを表すんですね。

この「賓」なんですが、こちらについても、もう少し詳しく見てみます。

賓=「宀(いえ)」+「?(ひと)」+「貝(財産)」(会意)

人が財貨を持って家を訪れるイメージを表す漢字です。

ここから、家の主人とペアを成す人(まろうど)の意味が現れます。

ついでですので、この漢字、「宀」の下にあるのは「少」なんですよ!

最後に、新字体の「浜」ですが、もともとあった意味の近い略字だったのですが、これが採用されたのです。

「賓」に「しわがよる」?

その他に、この「賓」に「しわがよる」の意があり、さんずい(水)を追加して「波のしわよる」=「波がしわを寄せている」ことから、はまの意であるというサイトもあります。
しかし、上記の基本情報で示したように、「賓」には「しわがよる」という意味はありません!

浜の異体字

浜には、旧字「濱」の他に、次に異体字が存在します。

それが、こちらの漢字です。

この漢字は、環境依存文字なので、OSの環境によっては正しく表示されない場合があります。

また、上記に上げた基本情報は、この漢字にも当てはまることになります。

異体字については、次の一覧があります。
体字検索漢字リスト|厚生労働省

ここには、上記で示した旧字の「濱」も10pに載っています。

スポンサーリンク

各機器での浜の旧字の打ち方

パソコン、スマホ及びテプラ等、各機器での「濱」「濵」の打ち方を確認します。

パソコンでの「濱」の打ち方

上述しましたが、この「濱」は常用漢字でも人名用漢字でもないですが、文字変換で出すことができます。

「はま」と入力して変換ボタンを押すと変換候補に「濱」が表れますのでクリックしてください。

異体字の「濵」も、同じ手順で出せます。

Unicodeであれば、「濱」は、日本語で6FF1と入力してF5キーを押せば出てきます。

ちなみに、「濵」は、日本語で6FF5と入力してF5キー押下で出せます。

スマホでの「濱」の打ち方

「浜」の旧字「濱」は、スマホでも文字変換で出すことができます。

こちらも、パソコンと同じ「はま」です。

変換候補に、「濱」が出て参りますのでタップしましょう。

「濵」も同じやり方です。

テプラでの「濱」の打ち方

ここでは、テプラ(TEPRA PRO SR300)で「濱」が打てるでしょうか。

試したところ、テプラでも、パソコン・スマホと同様、文字変換で「濱」を打つことができます。

「はま」と入力して変換ボタンを押します。

変換候補に「浜」「濱」「濵」が表示されるので、望みの漢字を選択してください。

下位機種のSR300で登録されているので、上位機種でも当然登録されていますね。

※テプラで文字変換のできない難しい漢字を入力する方法を紹介した記事があります。
テプラで難しい漢字の出し方!誰でもできる手順をわかりやすくご紹介

スポンサーリンク

最後に

浜という身近な漢字の旧字及び異体字について見てきました。

浜は常用漢字ですが、旧字の「濱」があり、異体字として「濵」が存在します。

浜の旧字について、その字体にある少の字から画数を確認し、その成り立ちをみて参りました。

最後に、浜の旧字や異体字は、パソコンやスマホ、テプラなどの機器では、比較的容易に出せることもわかりました。

※思えば、「漢字の旧字」の記事も増えてきたようです。

スポンサーリンク
この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら

漢字の旧字

Posted by 60爺