まだれに比で庇を総特集【意味・読み方・成り立ち・名前など】
小説の中であった漢字「・・・した少女を庇護下に・・・」が気になりました。「庇」です。
どこかで見た感じだと思っていたんですが、どこの家にもあるモノでした。
この漢字の部首は「广」です。「まだれ」と読みます。
今回の題材は、初登場の「まだれ」の漢字「庇」です。
山へんの漢字に続き、まだれに比の庇で特集を組みたいと思います。
そういうことで、まだれに比で庇について、読み方から意味・書き順、そして、名前での使われ方まで総特集していきます。
それでは、ご一緒にご覧くださいませ～。
まだれに比の庇！漢字の読み方や全体像をまずはチェック
最初に、まだれに比の庇の意味と読み方を明確にしましょう。
まだれに比の庇の読み方と意味
庇
画数 ：7画
音訓：ヒ ひさし かば・う（日本語だけ）たば・う
意味
①{名詞}ひさし。家の軒に張り出して雨や日をさえぎるひさし。②{動詞}かば・う(かば・フ)。横に並べたおおいをかけて保護する。③姓の一つ。
日本語だけの意味・用法
（訓読み）たば・う（たば・フ）
参考：上級漢和辞典 漢字源 学研
「庇」の音読みは「ヒ」で、訓読みは「ひさし」「かば・う」です。日本語だけの訓読みに「たば・う」があります。
意味は2つあります。冒頭で言った「どこの家にもあるモノ」とは、庇（ひさし）のことだったんですよ。
次の意味に「かば・う」があります。「庇護(ヒコ゛)：弱い立場の者などをかばいまもる」という言葉を知ってますよね。
意味のひとつは「姓の一つ」があるので「庇」さんがいるんですよ！
日本語だけの訓読みの「たば・う」の意味は、「①惜しむ。大切に守る。②大切にしまっておく。たくわえる。」ですね（参考：広辞苑）。
この漢字の書き順を見てみましょうか。
この漢字の書き順は、まだれ「广」に比を順に書くんですね。
比の画数は5画と思ってましたが、正確には4画なんですよ！
次に、庇の由来・成り立ちを見ておきます。
もっと詳しく知ろう！庇の漢字としての由来や成り立ち
庇＝「比（ヒ 並ぶ）＋广（いえ）」（形声）です。
形声とは、漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。
軒に「椽（たるき）」を並べて差し出した「ひさし」を示しています。
庇が下をおおうことから転じて、「かばう」という意になりました。
庇のつく言葉
庇のつく言葉にはどんなモノがあるでしょうか。
| 庇のつく言葉 | 読み | 意味 |
|---|---|---|
| 庇蔭 | ヒイン | かばい助ける。▽庇(ヒサシ)や木の陰が雨露を防いで物をかばうことから。 |
| 庇護 | ヒゴ | {庇保(ヒホ)}弱い立場の者などをかばいまもる。 |
参考 上級漢和辞典 漢字源 学研
2つの言葉が出て来ました。
「庇護」は知ってますよ！
次の章では、「庇」を使った名前の使われ方について述べておきます。
庇を使った名前の使われ方について
まだれに比と書く庇は人名漢字なんです！
この「庇」、人名漢字なんですが、音訓が「ヒ」「ひさし」「かば・う」「たば・う」しかなく、名付けには苦労しそうな予感がします。
案の定、ネットを探っても、名前の候補にも苦労する位出てこない（女の子の候補はゼロでした！）んですよ。
男の子でも、「庇」一文字の名前「ひさし」位しか見つかりませんでした。
山へんに鳥の「嶋」の時も似たような状況で、名字を見ていたので、「庇」という名字があるか見ておきます。
【名字】庇
【読み】ひさし
【全国順位】 68,463位
【全国人数】 およそ20人
参考資料 名字由来net
都道府県別に、どの位の人数がいるか見てみます。
| 都道府県 | 人数 |
|---|---|
| 神奈川県 | およそ10人 |
| 愛知県 | およそ10人 |
| 岐阜県 | およそ10人 |
参考資料 名字由来net
3県の人数を素直に足すと、およそ30人になって全国人数をオーバーしちゃうので、およそ10人と言ってるのは7人前後のことかと勘案いたします。
庇に他の漢字を付けた苗字なんですが、「板庇」位しかないようです。
【名字】板庇
【読み】いたびさし
【全国順位】 19,907位
【全国人数】 およそ230人
参考資料 名字由来net
こちらは、「庇」さんに比べ、人数が200人強多いようですね。
「庇」のつく苗字は、こんなところです。
最後に
まだれに比で庇について述べてきました。またまた、初登場の部首「まだれ」が出て来ました。最近、初登場の部首ずいてます。
意味は、どこの家にもある「ひさし」がトップで出て来ました。2番目の意味は、下を覆うところから派生した「かば・う」という意でしたね。
「姓の一つ」の意も持っていました。
この漢字「庇」は、人名漢字でしたが、名付けにくいせいもあり、名前の候補はほとんどありませんでした。何で、この漢字が人名漢字として登録されたんでしょうか？
60爺
60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設（2017/2～）となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら」