イソギンチャクは何類?刺胞動物になる理由とクラゲとの関係を解説
イソギンチャクは何類の生き物なのでしょうか。
海の岩場などに張りつき、花のように触手を広げる姿から、植物のように見えることがあります。
また、体が柔らかいことから、軟体動物の仲間ではないかと思う人もいるかもしれません。
しかし、イソギンチャクは植物でも軟体動物でもなく、れっきとした動物です。
分類上は、クラゲやサンゴと同じグループに属しています。
この記事では、イソギンチャクは何類なのかを結論から示したうえで、その分類の理由、クラゲとの関係、よくある誤解などを順番に分かりやすく解説していきます。
イソギンチャクは何類?結論は「刺胞動物」

結論から言うと、中学レベルの動物の分類では、イソギンチャクは「その他」の動物になります。
「その他」の動物だけでは、身も蓋もありませんので、その中から、イソギンチャクは「刺胞動物(しほうどうぶつ)」に分類されます。
刺胞動物とは、体に「刺胞(しほう)」と呼ばれる毒針の細胞を持つ動物のグループです。
イソギンチャクのほか、クラゲやサンゴ、ヒドラなどがこの仲間に含まれます。



海の生き物にはさまざまな分類がありますが、イソギンチャクは魚類や軟体動物とは異なる系統の動物です。
なお、動物の分類の基本については、次の記事でも詳しく解説しています。
なぜイソギンチャクは刺胞動物に分類されるのか
イソギンチャクが刺胞動物に分類されるのには、いくつかの明確な理由があります。
刺胞(毒針)を持っている
刺胞動物の最大の特徴は、刺胞という毒針の細胞を持っていることです。
イソギンチャクの触手にはこの刺胞があり、小さな魚や甲殻類などが触れると働き、獲物を捕らえることができます。
これはクラゲやヒドラにも共通する特徴です。
体が袋状の構造をしている
イソギンチャクの体は、中央に口があり、その周囲に触手が並ぶ袋状の構造をしています。
このような体のつくりは刺胞動物に共通するもので、口から餌を取り込み、体内で消化する仕組みも同じです。
一つの開口部で食べることと排出を行う
多くの動物は口と肛門が別々にありますが、刺胞動物はそうではありません。
イソギンチャクの場合、一つの開口部で食べ物を取り入れ、不要なものも排出します。
この体の構造も、刺胞動物に分類される理由の一つです。
イソギンチャクとクラゲの関係|同じ仲間だが違う生き物
イソギンチャクとクラゲは、どちらも刺胞動物、即ち、分類上は同じ仲間にあたります。
クラゲの記事でも説明しているように、クラゲは刺胞動物に属する海の生き物です。
イソギンチャクも同じグループに分類されるため、両者は比較的近い関係にあると言えます。
ただし、同じ刺胞動物でも体の形や生活の仕方は大きく異なります。
共通点
イソギンチャクとクラゲは、どちらも刺胞を持つ刺胞動物で、触手を使って獲物を捕らえます。
違い
一方で、生活の仕方には大きな違いがあります。
イソギンチャクは岩などに付着して生活しますが、クラゲは海中を漂ったり泳いだりして移動します。
つまり、同じ刺胞動物でも、生活の仕方は大きく異なります。
イソギンチャクは植物や軟体動物ではない?よくある誤解
イソギンチャクは見た目の印象から、植物や軟体動物だと思われることがあります。
しかし、分類上はどちらでもありません。
植物ではない理由
植物は光合成によって栄養を作りますが、イソギンチャクは触手で餌を捕まえて食べます。
小さな魚やプランクトンなどを捕らえて体内で消化するため、植物ではなく動物に分類されます。
軟体動物ではない理由
軟体動物には、イカ、タコ、貝などが含まれます。
これらは柔らかい体を持つ点では共通していますが、体の構造や分類の根拠はイソギンチャクとはまったく異なります。
イソギンチャクは刺胞を持つ袋状の体をしているため、軟体動物ではなく刺胞動物に分類されます。
また、海の生き物でも分類はさまざまで、例えば、ヒトデは刺胞動物ではなく棘皮動物に属します。
詳しくは次の記事でも解説しています。
イソギンチャクの食性|何を食べているのか
イソギンチャクは肉食性の動物です。
主な餌は、小魚、エビやカニなどの小型甲殻類、プランクトンなどです。
触手に触れた獲物を刺胞で捕らえ、口へと運んで消化します。
動かない生き物のように見えますが、実際にはこのようにして海中の生き物を捕まえて生活しています。
イソギンチャクとクマノミの共生関係
イソギンチャクとクマノミは、海の生き物の中でもよく知られている共生関係にあります。

クマノミはイソギンチャクの触手の間で生活しますが、イソギンチャクの刺胞の影響を受けにくく、触手の間で生活できます。
これは、クマノミの体表が特別な粘液で覆われており、イソギンチャクの刺胞が反応しにくい仕組みになっているためだと考えられています。
クマノミにとっては、イソギンチャクの触手が外敵から身を守る安全な隠れ場所になります。
イソギンチャクの毒を恐れて近づかない魚が多いため、クマノミは比較的安心して生活できるのです。
一方、イソギンチャクにとっても、クマノミが近くを動くことで水の流れが生まれたり、餌の残りを得られたりするなどの利点があるとされています。
このように、イソギンチャクとクマノミはお互いに利益を得ながら生活しており、海の中の代表的な共生関係の例として知られています。
まとめ|イソギンチャクは刺胞動物の仲間
イソギンチャクは花のような姿をしていますが、植物ではなく動物です。
分類上は刺胞動物に属し、クラゲやサンゴと同じ仲間にあたります。
また、体が柔らかいからといって軟体動物に分類されるわけでもありません。
刺胞を持つ袋状の体という特徴から、刺胞動物として整理されます。
海の生き物は見た目だけでは分類が分かりにくいものですが、体の構造や特徴を基準にすると、イソギンチャクがどのグループに属する生き物なのかがはっきり理解できます。
■追記:「この動物は何類か」をテーマに記事をいくつか書いています。











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