ヒトデは何類の動物?分類・仲間・何を食べるのかをわかりやすく解説
海辺で見かけるヒトデを見て、「これって魚なの?それとも別の生き物?」と疑問に思ったことはありませんか。
見た目は星のような形をしていますが、ヒトデはれっきとした動物で、魚とはまったく異なる分類に属しています。
この記事では、ヒトデは何類の動物なのかという基本的な疑問を、結論からわかりやすく解説します。
合わせて、ヒトデの仲間や食べ物といった生態についても触れていくので、ヒトデについてしっかり理解したい方はぜひ参考にしてください。
それでは、どうか、最後まで、ご一緒にご覧ください。
ヒトデは何類の動物?【結論】
Top left: Klaus Rassinger (Museum Wiesbaden)Top right: Katie AhlfeldBottom right: Jon Zander (Digon3)Bottom left: Espen Rekdal, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
様々なヒトデ
結論から言うと、ヒトデは「棘皮(きょくひ)動物」に分類される動物です。
動物の分類で見ると、ヒトデは棘皮動物門・ヒトデ綱に属しており、魚類や貝類とはまったく異なるグループに位置づけられます。
動物の分類は、「動物界 → 門 → 綱 → 目…」という階層構造になっています。
この全体像については、別記事の「動物の分類はどうなっているのか?中学レベルで詳しく追いかけてみた」で詳しく解説していますが、ヒトデはその中で無脊椎動物に分類される「その他」の動物の中の「棘皮動物」の一つです。
棘皮動物とは、体の表面にトゲ状の構造を持ち、海にのみ生息する動物の総称です。
ヒトデのほかにも、ウニやナマコ、クモヒトデなどが同じ仲間として知られています。
ヒトデが魚と混同されやすいのは、海中で生活しているためですが、次の点から、分類上は魚類ではなく無脊椎動物と判断されます。
- 背骨がない
- エラを持たない
- 体のつくりが左右対称ではない
このようにヒトデは、動物分類の中でも特徴的な位置づけを持つ、棘皮動物の一種なのです。
ヒトデはどんな仲間がいる?(棘皮動物の仲間)
ヒトデが属する「棘皮動物」は、海にのみ生息する動物のグループで、見た目や形は違っていても共通した特徴を持っています。
ここでは、ヒトデと同じ棘皮動物の代表的な仲間と、その共通点を見ていきましょう。
ヒトデの仲間にあたる代表的な棘皮動物



棘皮動物には、ヒトデ以外にも次のような生き物が含まれます。
- ウニ:球状の体に長いトゲを持つ
⇒ 「ウニは何類なのか?」という記事もあります。 - ナマコ:細長い体で海底をゆっくり移動する
- クモヒトデ:ヒトデに似ているが、腕が細く長い
- ウミシダ:植物のように見えるが、れっきとした動物
これらは、一見するとまったく別の生き物のように見えますが、動物の分類上はいずれも棘皮動物門に属しています。
このように、見た目が異なる生き物でも、体のつくりを基準に分類する考え方が、動物の分類では重要になります。(詳しくは「動物の分類(何類)の考え方」を解説した別記事を参照)
棘皮動物に共通する特徴とは?
ヒトデの仲間である棘皮動物には、次のような共通点があります。
- 体の表面にトゲ状の構造がある
- 成体は五放射相称(中心から五方向に広がる形)
- 水管系と呼ばれる独特な運動・摂食の仕組みを持つ
- すべて海に生息する
特に、「五放射相称」は、魚や哺乳類のような左右対称とは大きく異なる点です。
ヒトデの腕が5本に見えるのも、この体の構造によるものです。
このような特徴から、ヒトデは魚類や甲殻類ではなく、棘皮動物という独立したグループとして分類されています。
見た目が違っても同じ「何類」になる理由
ヒトデ・ウニ・ナマコは、見た目だけで判断すると同じ仲間には見えません。
しかし、動物の分類では、次のような共通点を重視して分類されます。
- 体のつくり
- 発生過程
- 生理的な特徴
そのため、見た目が大きく異なっていても、これらの条件が一致するヒトデの仲間は、同じ「棘皮動物(何類)」としてまとめられているのです。
ヒトデは何を食べる?
ヒトデは見た目からは想像しにくいですが、肉食性の動物です。
主に、海底にすむ貝類や小さな生き物を食べて生活しています。
ヒトデの主な食べ物
ヒトデがよく食べるものには、次のような例があります。
- 二枚貝(アサリ、ハマグリ、カキなど)
- 巻貝
- ゴカイなどの小型の動物
- 死んだ魚や動物の死骸
特に、二枚貝はヒトデの代表的なエサとして知られており、漁業の現場では、ヒトデが大量発生すると貝を食べ尽くしてしまう被害が出ることもあります。
ヒトデの食べ方がすごい|胃を体の外に出す?
ヒトデの食事方法は、ほかの動物とは大きく異なります。
ヒトデは口から胃を体の外に出し、体外で消化するという、非常に珍しい食べ方をします。
例えば二枚貝を食べる場合、ヒトデは管足(かんそく)と呼ばれる器官で貝をつかみ、わずかにすき間をこじ開けます。
そこに、胃を押し込み、消化液を出して中身を溶かし、溶けた栄養分をゆっくりと吸収するのです。
この「体外消化」という方法により、自分の口より大きな獲物でも食べることができます。
下記の動画で、ヒトデの食事が観察できます(50秒以降)。
イヤー、ビックリしますね。
胃を、身体の外に出して、食物を取り込んでいくんです、ゆっくりゆっくり食べていくんですよ~。
ヒトデはなぜ貝を食べられるのか?
ヒトデが貝を食べられる理由は、次のような特徴を合わせ持っているからです。
- 強力な管足の吸盤
- ゆっくりでも確実に開く持続的な力
- 体外消化という特殊な仕組み
一見おとなしく見えるヒトデですが、海の中では効率的な捕食者としての一面も持っています。
こちらの動画では、管足の動きが良く見えます。
4分15秒過ぎくらいから、管足が活発に動いている映像が見えます。
ヒトデは何でも食べるの?
ヒトデは基本的に肉食ですが、種類や環境によっては、以下のようなモノを食べることもあります。
- 海底に落ちた有機物
- 腐った生き物
ただし、海藻などの植物を主食にするわけではなく、動物性のエサを中心に食べる点が特徴です。
ヒトデはなぜ海に多い?生息場所と役割
ヒトデは日本の海岸から深海まで、さまざまな場所で見られます。
「なぜヒトデはこれほど海に多いのか?」という疑問は、ヒトデの生息環境への適応力と生態系での役割を知ることで理解できます。
ヒトデの主な生息場所
ヒトデは、以下のような幅広い海の環境に生息しています。
- 岩場や砂浜の浅瀬
- 潮だまり
- 海藻の多い沿岸部
- 水深数百〜数千メートルの深海
このように、生息範囲が非常に広いことが、ヒトデが「海に多い」と感じられる大きな理由の一つです。
また、ヒトデは移動速度こそ遅いものの、海底をはうようにして安定して生活できる体のつくりをしています。
強い波がある場所でも流されにくい点も、沿岸部に多く見られる理由です。
ヒトデが海に適応している理由
ヒトデが海に特化して進化してきた理由として、次の点が挙げられます。
- 棘皮動物は海水環境でしか生きられない
- 水管系によって効率よく移動・摂食ができる
- 再生能力が高く、生存率が高い
特に、ヒトデは、腕の一部が失われても再生する能力を持つ種類が多く、厳しい自然環境の中でも個体数を維持しやすい生き物です。
このような特徴が重なり、ヒトデは長い進化の過程で「海に多い動物」となってきました。
ヒトデの生態系での役割とは?
ヒトデは、海の生態系において重要な役割を果たしています。
主に、次の動きをすることで、生き物の数を調整する役割を担っています。
- 貝類や小型動物を捕食する
- 死んだ生き物を食べる
一方で、ヒトデが大量発生すると、アサリやカキなどを食べ尽くしてしまい、漁業に被害を与えることもあります。
そのため、人間にとっては「益も害もある存在」と言えるでしょう。
ヒトデは「海の掃除屋」なのか?
ヒトデは死骸を食べることから、「海の掃除屋」と表現されることがあります。
ただし、ヒトデは単なる掃除役ではなく捕食者として生態系のバランスを保つ存在です。
ヒトデがいることで、特定の生物だけが増えすぎるのを防いでいます。
ヒトデは危険?触っても大丈夫?
海辺でヒトデを見つけると、「触っても平気なのかな?」と不安に感じる人も多いでしょう。
まあ、積極的に触りたいと思われる方は少ないでしょうけど……。
結論から言うと、多くのヒトデは人にとって強い危険性はありません。
ただし、いくつか注意すべき点があります。
ヒトデに毒はある?
一般的なヒトデの多くは、強い毒を持っていません。
そのため、見るだけで危険な生き物というわけではありません。
しかし、種類によっては、体表に弱い毒成分を持つものや、トゲで刺さると炎症を起こす可能性があるものもいます。
特に、色が派手なヒトデやトゲが目立つ種類には注意が必要です。
ヒトデを触るときの注意点
ヒトデを触る場合は、次の点に気をつけましょう。
- 素手で長時間触らない
- トゲに注意する
- 傷口がある手で触らない
- 無理に持ち上げない
ヒトデの体表は硬くザラザラしており、思わぬケガや肌トラブルにつながることがあります。
子どもが触っても大丈夫?
短時間で軽く触れる程度であれば、多くの場合は大きな問題になることはありません。
ただし、トゲで手を傷つけたり、触ったあとに目や口を触ってしまうと、炎症を起こす可能性があります。
子どもがヒトデに触れる場合は、大人がそばで見守り、触ったあとは必ず手を洗うようにしましょう。
ヒトデを見つけたらどうするのが正解?
海辺でヒトデを見つけた場合は、
無理に触らず、そっと観察するだけにするのが最も安全です。
また、生きているヒトデを陸に放置すると、短時間で弱ってしまうことがあります。
観察したあとは、元の場所に戻すか、触らずにそのままにしておくのが望ましい対応です。
まとめ
ヒトデは一見すると魚のようにも見えますが、魚類ではなく「棘皮(きょくひ)動物」に分類される海の動物です。
動物の分類で見ると、ヒトデは棘皮動物門・ヒトデ綱に属し、ウニやナマコなどと同じ仲間にあたります。
また、ヒトデは肉食性で、アサリやハマグリなどの貝類を主なエサとしています。
口から胃を出して体外で消化するという、非常に特徴的な食べ方をする点も、ヒトデならではの生態です。
多くのヒトデは人にとって強い危険性はありませんが、トゲによるケガや種類によっては弱い毒を持つ場合もあるため、海辺で見つけた際は無理に触らず、観察する程度にとどめるのが安心です。
この記事を通して、「ヒトデは何類の動物なのか」「何を食べるのか」「触っても大丈夫なのか」といった疑問が解消されたのであれば幸いです。
ヒトデの分類や生態を知ることで、海の生き物をより身近に感じられるでしょう。
■追記:「この動物は何類か」をテーマに記事をいくつか書いています。









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