「いう」の漢字はどれ?「言う・云う・謂う」の違いと使い分けを解説
「いう」は日常的によく使う言葉ですが、文章にする際、漢字を使うのか、ひらがなで良いのか迷うことがありませんか。
実は、「いう」には複数の漢字表記があり、それぞれに使われ方の違いがあるようです。
本記事では、「いう」の漢字表記である「言う」「云う」「謂う」の違いと、ひらがなとの使い分けを整理してお届けします。
どうか、最後までご覧になり、その違いを理解していただけますよう、お願いします。
「いう」の漢字は?結論
「いう」の表記は、次の4つがあります。
| 表記 | 使われ方 |
|---|---|
| 言う | ほとんどの場合は、この表現を用いる |
| 云う | 引用の場合、用いても良いが、古風 |
| 謂う | 一般的な呼び名を示す場合可能だが、古風 |
| いう | 言葉で表現することと関係が薄い場合 |
「言(ゲン)」という漢字には、言葉で表現するという意味を持ちます。
そのため、日常的には、「いう」と言った場合、「言う」を使えば問題ありません。
その他の漢字表記は、特殊な場合、文脈や表現の意図によって使い分けられます。
「言う・云う・謂う」の違い

「いう」の漢字表記は複数ありますが、『漢字の使い分けときあかし辞典』にもあるように、それぞれ役割が異なります。
- 言う:実際に発言することを表す、最も基本的な表記
- 云う:引用・文学的表現
- 謂う:一般的な呼び名
それぞれの「いう」について、もう少し、細かく見ていきます。
言う
「言う」は、実際に発言することを表す、最も基本的な表記です。
また、文章に表すことにも使います。
日常会話や文章のほとんどは、この「言う」で対応できます。
云う
「云う」は、もともと漢文で引用や伝聞に使われた表現です。
そのため現代日本語でも、「他人の言葉をそのまま示す」「少し文学的・古風な雰囲気を出す」といった場面で使われることがあります。
例えば、「かわいそう」と云う言葉に傷つくのように、「ある言葉・表現そのもの」を示すニュアンスがあります。
ただし、古風な漢字になるので注意が必要です。
謂う
「謂」は、もともとは「言」と似た意味を持ちますが、現在の日本語での代表的な使用例は「所謂(いわゆる)」です。
「所謂(いわゆる)」は、漢文で「そう呼ばれている」意を持っています。
そこから、一般的な呼び名を表す「いう」を「謂」を用いて書き表すことがあるのです。
「世間で謂う成功者」「これが謂うところの理想形だ」のように、「一般的にこう位置づけられている」という意味合いが強くなります。
日常的には余り使われませんが、敢えて、示したい場合に使ってもいいでしょう。
ただし、「云う」と同様、古めかしい雰囲気になることは否めません。
「いう」はひらがなで書くべきか?
「いう」は、ひらがなで書くのが自然なケースも多くあります。
- ~という
- こういう~
- なんという~
このような場合は、「言う」と書くよりも、ひらがなの方が文章としてなめらかになります。
実は明確なルールはない?判断のポイント
「いう」の表記には一定の傾向はあるものの、厳密に一律のルールがあるわけではありません。
たとえば、「~という」はひらがなで書くのが一般的とされますが、文脈によっては「と言う」と書かれる場合もあります。
つまり、人が言葉にした「~という」なら「言う」を使えばいいんですが、日本語の常で、人が発したかどうかが薄まると、「言う」は使いづらくなります。
このように、表記の選択は文の意味だけでなく、読みやすさや文体にも左右されます。
下記に、いくつか例文を出しますが、漢字表記か否かは難しい判断になると思います。
- 呼び名を示す用法(かな):小林一茶は、本名を弥太郎という
- ニックネーム(漢字):ルイ14世は太陽王と言われる
- AというB(かな):ルイ14世には太陽王という別名がある
- こういう(かな):こういう経験は初めてだ
これらを目安にしつつ、文章全体のバランスで判断するのが現実的です。
表記で迷ったときの実用ルール
迷った場合は、次のように考えれば十分です。
- 基本は「言う」を使う
- 補助的な場合は「いう」にする
- 「云う」「謂う」は無理に使わない
これだけで、ほとんどの文章は自然に書けます。
例文で確認
実際の文章で見ると、「いう」の使い分けはよりはっきり理解できます。
- 彼は本当のことを言った
- それは偶然という出来事だ
- 人はこれを運命と云う(文学的)
- 世間で謂う成功者とは何か
1.のように、実際の発言を表す場合は「言う」が使われます。
これは、最も基本的な用法で、日常の会話や文章のほとんどはこの形で問題ありません。
2.の「それは偶然という出来事だ」のように、説明や補足として使われる場合は、ひらがなの「いう」が自然です。
この場合は発言というよりも、「〜と呼ばれる」「〜とされる」といった補助的な働きをしています。
3.は「云う」を使った表現ですが、やや古風で文学的な言い回しです。
述べてきたように、「云う」は引用や強調のニュアンスを持ち、作品の雰囲気を出すために使われることがあります。
4.は「謂う」の例ですが、「一般的にそう呼ばれているもの」を指しています。
定義や評価を示すときの、やや硬い表現です。
このように例文と一緒に見ると、それぞれの表記の役割が自然に理解できます。
漢字表記で迷う言葉には「クズ」もありました。
まとめ
「いう」は「言う」「云う」「謂う」「いう」と複数の表記がありますが、基本は「言う」です。
一方で、補助的な用法ではひらがなが自然になることもあり、文脈による判断が求められます。
とはいえ、その判断が非常に難しい場合も多々あります。
厳密なルールにこだわりすぎず、読みやすさを優先して使い分けることが大切です。
参考資料
漢字文化資料館「『いう』と『言う』の使い分け」
『漢字の使い分けときあかし辞典』
■思えば、「ある言葉を漢字で書くと」の記事も増えてきました











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