「いう」の漢字はどれ?「言う・云う・謂う」の違いと使い分けを解説

2026年3月29日

「いう」は日常的によく使う言葉ですが、文章にする際、漢字を使うのか、ひらがなで良いのか迷うことがありませんか。

実は、「いう」には複数の漢字表記があり、それぞれに使われ方の違いがあるようです。

本記事では、「いう」の漢字表記である「言う」「云う」「謂う」の違いと、ひらがなとの使い分けを整理してお届けします。

どうか、最後までご覧になり、その違いを理解していただけますよう、お願いします。

「いう」の漢字は?結論

「いう」の表記は、次の4つがあります。

表記使われ方
言うほとんどの場合は、この表現を用いる
云う引用の場合、用いても良いが、古風
謂う一般的な呼び名を示す場合可能だが、古風
いう言葉で表現することと関係が薄い場合

「言(ゲン)」という漢字には、言葉で表現するという意味を持ちます。

そのため、日常的には、「いう」と言った場合、「言う」を使えば問題ありません。

その他の漢字表記は、特殊な場合、文脈や表現の意図によって使い分けられます。

「言う・云う・謂う」の違い

言う・云う・謂う

「いう」の漢字表記は複数ありますが、『漢字の使い分けときあかし辞典』にもあるように、それぞれ役割が異なります。

  • 言う:実際に発言することを表す、最も基本的な表記
  • 云う:引用・文学的表現
  • 謂う:一般的な呼び名

それぞれの「いう」について、もう少し、細かく見ていきます。

言う

「言う」は、実際に発言することを表す、最も基本的な表記です。

また、文章に表すことにも使います。

日常会話や文章のほとんどは、この「言う」で対応できます。

云う

「云う」は、もともと漢文で引用や伝聞に使われた表現です。

そのため現代日本語でも、「他人の言葉をそのまま示す」「少し文学的・古風な雰囲気を出す」といった場面で使われることがあります。

例えば、「かわいそう」と云う言葉に傷つくのように、「ある言葉・表現そのもの」を示すニュアンスがあります。

ただし、古風な漢字になるので注意が必要です。

謂う

「謂」は、もともとは「言」と似た意味を持ちますが、現在の日本語での代表的な使用例は「所謂(いわゆる)」です。

「所謂(いわゆる)」は、漢文で「そう呼ばれている」意を持っています。

そこから、一般的な呼び名を表す「いう」を「謂」を用いて書き表すことがあるのです。

「世間で謂う成功者」「これが謂うところの理想形だ」のように、「一般的にこう位置づけられている」という意味合いが強くなります。

日常的には余り使われませんが、敢えて、示したい場合に使ってもいいでしょう。

ただし、「云う」と同様、古めかしい雰囲気になることは否めません。

「いう」はひらがなで書くべきか?

「いう」は、ひらがなで書くのが自然なケースも多くあります。

  • ~という
  • こういう~
  • なんという~

このような場合は、「言う」と書くよりも、ひらがなの方が文章としてなめらかになります。

実は明確なルールはない?判断のポイント

「いう」の表記には一定の傾向はあるものの、厳密に一律のルールがあるわけではありません。

たとえば、「~という」はひらがなで書くのが一般的とされますが、文脈によっては「と言う」と書かれる場合もあります。

つまり、人が言葉にした「~という」なら「言う」を使えばいいんですが、日本語の常で、人が発したかどうかが薄まると、「言う」は使いづらくなります。

このように、表記の選択は文の意味だけでなく、読みやすさや文体にも左右されます。

下記に、いくつか例文を出しますが、漢字表記か否かは難しい判断になると思います。

  • 呼び名を示す用法(かな):小林一茶は、本名を弥太郎という
  • ニックネーム(漢字):ルイ14世は太陽王と言われる
  • AというB(かな):ルイ14世には太陽王という別名がある
  • こういう(かな):こういう経験は初めてだ

これらを目安にしつつ、文章全体のバランスで判断するのが現実的です。

表記で迷ったときの実用ルール

迷った場合は、次のように考えれば十分です。

  • 基本は「言う」を使う
  • 補助的な場合は「いう」にする
  • 「云う」「謂う」は無理に使わない

これだけで、ほとんどの文章は自然に書けます。

例文で確認

実際の文章で見ると、「いう」の使い分けはよりはっきり理解できます。

  1. 彼は本当のことを言った
  2. それは偶然という出来事だ
  3. 人はこれを運命と云う(文学的)
  4. 世間で謂う成功者とは何か

1.のように、実際の発言を表す場合は「言う」が使われます。

これは、最も基本的な用法で、日常の会話や文章のほとんどはこの形で問題ありません。

2.の「それは偶然という出来事だ」のように、説明や補足として使われる場合は、ひらがなの「いう」が自然です。

この場合は発言というよりも、「〜と呼ばれる」「〜とされる」といった補助的な働きをしています。

3.は「云う」を使った表現ですが、やや古風で文学的な言い回しです。

述べてきたように、「云う」は引用や強調のニュアンスを持ち、作品の雰囲気を出すために使われることがあります。

4.は「謂う」の例ですが、「一般的にそう呼ばれているもの」を指しています。

定義や評価を示すときの、やや硬い表現です。

このように例文と一緒に見ると、それぞれの表記の役割が自然に理解できます。

漢字表記で迷う言葉には「クズ」もありました。

まとめ

「いう」は「言う」「云う」「謂う」「いう」と複数の表記がありますが、基本は「言う」です。

一方で、補助的な用法ではひらがなが自然になることもあり、文脈による判断が求められます。

とはいえ、その判断が非常に難しい場合も多々あります。

厳密なルールにこだわりすぎず、読みやすさを優先して使い分けることが大切です。

参考資料
漢字文化資料館「『いう』と『言う』の使い分け」
『漢字の使い分けときあかし辞典』

■思えば、「ある言葉を漢字で書くと」の記事も増えてきました

スポンサーリンク
この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら