将棋タイトル序列第3位王位戦の仕組みと賞金額、永世位について

2018年6月20日

1960年に「三社杯B級選抜トーナメント」が発展解消されて将棋界で4番目のタイトル戦となりました。初代王位は、あの大山康晴が塚田正夫を4-1で 退けてタイトルを獲得しています。

主催は、北海道新聞、東京新聞、中日新聞、神戸新聞、徳島新聞社、西日本新聞の共催です。

タイトルの序列は、名人、竜王に次ぐ第三位です。

2020年に藤井聡太七段が挑戦者に名乗りを挙げた際、一般ニュースでも騒がれ社会現象になりました。

そして、藤井七段は棋聖位を奪取し、第3局からは藤井棋聖となって登場したことも驚きを大きくしました。

さらには、木村王位を4連勝で退け二冠に輝きました。

スポンサーリンク

参加棋士と賞金額

(上記画像は将棋世界2月号106項 抜粋)

参加棋士

棋戦概要を見ると、参加棋士は女流棋士二名と全棋士です。

賞金額

賞金額ですが、残念ながら公開されていません。そこで・・・。

60爺

ようやく、自分なりの将棋八大タイトルの賞金額一覧を作成しました。

序列が3位ですので、賞金額も破格です。

賞金額は2,000万円です!

この数字と、タイトルの序列(賞金でランク付けされていると言われています)から、王位が2,000万円、王座が1,400万円、王将が1,200万円と当たりをつけました。そうなると、必然的に棋王は1,300万円になりますね。

引用 将棋八大タイトルの賞金額はいくら?各サイトをめぐってとりまとめた

詳細は、次の記事を参照してください。


王位戦の仕組み

それでは、王位戦の仕組みを説明していきます。

どのタイトル戦もそうですが、予選と本戦があります。そして、この予選及び本戦に各棋戦の特色があるのです。

王位戦は、予選を勝ち上がった棋士8名を紅組、白組に4名ずつ分け、それぞれのシード棋士2名の都合6名で総当たり(ひとり5局)のリーグ戦を行います。

紅組、白組の成績最上位の優勝者が挑戦者決定戦一番勝負を行い、挑戦者を決定します。

予選

王位戦の予選は、王位とシード棋士四名を除いた全棋士と女流棋士二名で、挑戦者決定リーグの八つの椅子を争います。

八つの椅子はトーナメント戦で争います。即ち、八つのトーナメントに分かれ、それぞれの優勝者が挑戦者決定リーグに駒を進めることになります。

トーナメントを突破するには、四勝ないしは五勝が必要です。今期のトーナメントでは、64名の棋士が五勝を必要としました。そして、残りの96名の棋士が四勝で優勝に手が届きます。

現在の持ち時間は4時間です。

挑戦者決定リーグ

さて、この挑戦者決定リーグですが、紅白六名に分かれ、総当たり戦で優勝者を決定します。そして、紅白の優勝者で挑戦者決定戦を行い、勝った棋士が王位戦七番勝負に挑みます。

挑戦者決定リーグは、ひとり五戦なので、全勝なら文句なく決定しますが、相星の場合はプレーオフを行って優勝者を決めます。

なお、挑戦者決定リーグの紅白2組のそれぞれ二位までが、次期王位戦のシードとなります。

4勝1敗では、第43期、47期、48期、51期、52期、55期、56期、59期、60期とプレーオフになりました。第60期では、紅白リーグともプレーオフになっています。

また、第46期では、3勝2敗で4名が並んでプレーオフが行われました。

残留規定

第56期から、リーグ各組内で、トップの成績が複数名となった場合、以下の規定によって上位2名を決定します。

4勝1敗で並んだ場合

  • 3名:前期成績(前期リーグ勝星>前期予選勝星)でシード者を決め、1回戦勝者が残留します。

3勝2敗で並んだ場合

  • 該当する直接対決で判定し、相星なら前期成績(前期リーグ勝星>前期予選勝星)で判定を行います。

現在の持ち時間は4時間です。

挑戦者決定戦

現在の持ち時間は4時間です。

挑戦者決定リーグの紅組、白組の優勝者が挑戦権を賭けて一番勝負を行い、その勝者が王位戦挑戦者となります。

次期王位戦の組と順位ですが、挑戦者決定戦の敗者は白組1位、挑戦者決定戦敗者と同じ組の2位は紅組2位、挑戦者決定戦勝者と同じ組の2位は白組2位となります。

王位戦七番勝負

王位保持者と挑戦者が、例年7月から9月にかけて七番勝負を行い、先に四番勝った棋士が王位になります。

王位戦は2日制で実施されます。名人戦、竜王戦、王将戦と同じ、封じ手を介して2日間闘うわけですね。

持ち時間は、第30期から8時間になっています。

ここ10年のタイトル保持者

ここ10年のタイトル保持者は次の通りです。

棋士防衛/奪取
552014羽生善治防衛
562015羽生善治防衛
572016羽生善治防衛
582017菅井竜也奪取
592018豊島将之奪取
602019木村一基奪取
612020藤井聡太奪取
622021藤井聡太防衛
632022藤井聡太防衛
642023藤井聡太防衛

10年前は羽生善治九段がタイトルを持っていたんですね。隔世の感があります。

4期続けてタイトル保持者が変わったあと、藤井八冠が4連覇して永世王位にリーチを掛けています。

永世王位

永世称号である永世王位(獲得至難!将棋七大タイトルの永世位の称号名と獲得条件)の獲得条件は、通算10期もしくは連続5期以上の保持です。

2019年1月現在、永世王位は大山康晴・中原誠の二名のみです。 永世王位の資格を持つ棋士は、永世七冠の羽生善治ただ一人です。

なお、中原は60歳になった年度に現役で永世王位を呼称しました。

最後に

将棋王位戦について見てきました。

タイトル序列は第3位で、賞金も、竜王戦、名人戦に次ぐものですから、そこそこありますね。

藤井聡太五冠(2023/1/15現在)が最初に王位をとったのは木村一基九段からでした。第二局でしたか、木村九段が間違えて好局を堕としたのが響いて4連敗で失冠したのは残念でした。

どちらにしても、タイトル戦は皆獲得までが大変です。棋士の方たちの健闘を祈ります。

■思えば、将棋の記事も増えてきましたね!

参考サイト
wiki王位戦
日本将棋連盟 王位戦

スポンサーリンク
この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら

将棋

Posted by 60爺