将棋の八大タイトル その名称と序列、番勝負について解説する

  • 2018年4月2日
  • 2021年3月17日
  • 将棋

将棋には、今年度(2018年)から叡王戦が創設され、タイトルの数が八つになりました。これらを八大タイトルと呼んでいます。今回、この八大タイトルとは何かを見ていきましょう。

1.タイトルの名称と序列

昨年(2017年)、羽生善治竜王が、棋界最高と言われる「竜王」を奪取したことで、永世七冠を達成しました。この栄誉をたたえて、今年、国民栄誉賞を受賞したことは、皆さんの記憶に新しいと思います。

さて、ここで言っている七冠(現在、一つ増えて八冠)ですが、これが将棋界におけるタイトルです。その名称と序列を以下に掲げます。竜王&名人>王位>王座>棋王>叡王>王将>棋聖

これらのタイトルを持つタイトルホルダーは、名前の後にタイトル名を付加して呼ばれます。たとえば、渡辺明名人や豊島将之竜王という形です。

タイトルを二つ以上持つと、渡辺三冠、豊島二冠と称されます。

タイトルの序列は、伝統と賞金額の多寡によるものです。名人と竜王の序列は同格とされています。

序列は賞金額の順であると言われています。

賞金額は竜王戦のみ公開されており、竜王獲得者は4,200万円(敗者でも1,500万円)です。すごいなーー。

賞金額(推定)は、こちらのページを見てください。

2.タイトル戦

(1) タイトル戦の詳細

これらタイトル戦の方式は全て異なります。

ただ、基本的に全棋士が参加して、予選及び本戦を行って挑戦者を決定し、1年に1回タイトルホルダーと挑戦者が番勝負を行って、その年度のタイトルホルダーを決定することは同じなんです。

それぞれの棋戦のシステムについては、次の解説をご覧ください。

(2) 番勝負と防衛・奪取

番勝負とは、タイトルホルダーと挑戦者が複数回の対局を行い、既定の勝ち星を挙げた方を勝者とする仕組みを指す言葉です。

将棋の番勝負には、五番(王座、叡王、棋王、棋聖)の番勝負と、七番(名人、竜王、王位、王将)の番勝負があります。

五番勝負は先に三勝、七番勝負は先に四勝した棋士がタイトルを獲得します。タイトルホルダーが制勝すれば防衛、挑戦者が勝てば奪取と呼ばれます。

(3) 一日制と二日制

タイトル戦には、一日制と二日制があります。

一日制とは、前日に現地入りして検分を行い、勝負は翌日一日で決着がつくものです。

五番勝負の王座、叡王、棋王、棋聖の各棋戦が一日制です。

二日制は、前日に現地入りし検分を行い(タイトル戦によっては、前夜祭が行われることがあります)、勝負が翌日と翌々日の二日に渡り行われるものです。

七番勝負の名人、竜王、王位、王将の各棋戦がこれに当たります。

勝負が二日に渡りますので、初日の決められた時間(大体18:00)に、手番の棋士が差し手を紙に記載(封じ手という)し、それを保管して一旦勝負を中断し、翌日、これを開封して勝負を継続する方法が取られています。

(4) 中継ブログ

また、番勝負は、基本的に、全国各地の旅館などで実施されます。

中継ブログなどで、各地の名産などが紹介されますので、一度、ご覧になってみてはいかがでしょうか。

棋士の注文したおやつや、食事なども公開されています。

竜王戦中継ブログ

3.タイトル戦の実施時期

以上でお分かりになるように、年間に挑戦者は八大タイトルで八名のみです。

全棋士(160名)を越える棋士が、1年間に渡り勝負を繰り広げ、1名だけが挑戦権を得て、タイトルホルダーと雌雄を決する訳です。

このことから、挑戦権を得るだけで、並大抵のことではないことがわかりますよね。

タイトル戦の実施時期は次の通りです。

  •  竜王戦:毎年10月から12月
  •  名人戦:毎年4月から7月
  •  王位戦:毎年7月から9月
  •  王座戦:毎年9月から10月
  •  棋王戦:毎年2月から3月
  •  叡王戦:毎年4月から6月
  •  王将戦:毎年1月から3月
  •  棋聖戦:毎年6月から8月

4.永世位について

現時点(2021年)で叡王戦以外には、永世位が設けられています。

永世位は、タイトルごとに条件があり、その条件を満たすことで与えられるものです。名乗るのは原則引退後です。

タイトルを一つ獲得するのも大変なのに、永世位は、さらにそれの上を行く称号なのです。

この内容については、次の記事をご覧ください。

七大タイトルの永世位について