さんずいに夕の漢字は「汐」!読み方・意味と名前での使われ方
「さんずいに夕」と書く漢字は「汐」です。
音読みでは「セキ」、訓読みでは「しお・うしお」などと読み、夕方の潮や海水の満ち引きを表します。
以前、習い事へ向かうバスの車内から「汐留」というバス停を見かけ、「汐」はどのような意味を持つ漢字なのだろうと気になりました。
「汐」は画数の少ない漢字ですが、読み方や意味だけでなく、名前にも使われるなど、調べてみると興味深い特徴があります。
この記事では、「汐」の読み方と意味、書き順、成り立ち、名前での使われ方などを順に見ていきます。
さんずいに夕の漢字「汐」の読み方と意味
さんずいに夕と書く「汐」は、音読みで「セキ」、訓読みで「しお・うしお」などと読みます。
まずは、「汐」の基本情報を表で確認しておきましょう。
汐
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 部首 | 水部(さんずい) |
| 画数 | 6画 |
| 音読み | セキ |
| 訓読み | しお・うしお・ゆうしお |
| 意味 | 夕方の潮、夕方に起こる海水の干満、広く潮の満ち引き |
| 漢字の種類 | 人名用漢字 |
「汐」は常用漢字ではありませんが、人名用漢字に含まれているため、子どもの名前にも使えます。
「汐」の読み方
「汐」の音読みは「セキ」です。
「潮汐(ちょうせき)」という言葉では、この「セキ」の読み方が使われています。
「潮汐」とは、月や太陽の引力などによって海面が周期的に上下する現象、つまり潮の満ち引きのことです。
訓読みは「しお・うしお」で、漢和辞典によっては「ゆうしお」も掲載されています。
日常では「汐留(しおどめ)」のように、「しお」と読む例を目にすることが多いでしょう。
また、「汐」は名前で「きよ・しお・せ」などと読まれることがあります。
これらの名前での読み方については、後ほど詳しく紹介します。
「汐」の意味
「汐」は、夕方の潮や夕方に起こる海水の満ち引きを表す漢字です。
さらに、夕方に限らず、広く潮の満ち引きや海水を表す場合もあります。
もともと中国では、一日に繰り返される海水の干満を朝と夕方に分け、朝の潮を「潮」、夕方の潮を「汐」と表しました。
このため、「汐」には「夕方の潮」という意味があるのです。
現在は潮の満ち引き全般に「潮」を使うことが多く、「汐」は「汐留」などの地名や人名、「潮汐」などの熟語で見かけます。
なお、「潮時」のように「物事を行うのにちょうどよい時期」を表す「しお」は、一般に「潮」と書きます。
「汐」の基本的な意味は、夕方の潮や海水の満ち引きと押さえておけばよいでしょう。
「汐」の書き順
「汐」は、さんずいの3画を書いたあと、右側の「夕」を3画で書く、合計6画の漢字です。

書き順は、左側のさんずいから右側の「夕」へと進みます。
形の整った「汐」を書くには、さんずいをやや細くまとめ、右側の「夕」を少し大きめに書くのがポイントです。
「氵」は「水」が左側に置かれて変形した形です。「水」と「冫(にすい)」の違いについては、氷の部首を解説した記事で詳しく紹介しています。
「汐」の成り立ち
「汐」は、意味を表す「氵(さんずい)」と、音を表す「夕」を組み合わせた形声文字です。
「氵」は水に関係することを表し、「夕」は「セキ」という音を表しています。
「夕」には日暮れや夕方という意味もあるため、「汐」は夕方に起こる潮の満ち引きを表す漢字として使われるようになりました。
つまり、「汐」は単に「水」と「夕方」の意味を組み合わせただけの漢字ではなく、「夕」が主に音を表す形声文字です。
ただし、構成に使われている「夕」の意味も、「夕方の潮」を表す「汐」の意味と重なっています。
※さんずいに〇で構成される漢字を一覧にしました。クイズ形式にしましたので楽しんでください。
「汐」と「潮」の違い
「汐」と「潮」は、どちらも「しお」と読み、海水の満ち引きや海水そのものを表します。
ただし、漢字が成立した当初の意味と、現在の使われ方には違いがあります。
違いを簡単に整理すると、次のようになります。
| 漢字 | もともとの意味 | 現在の主な使われ方 |
|---|---|---|
| 汐 | 夕方の潮 | 人名、地名、「潮汐」などの熟語 |
| 潮 | 朝の潮 | 潮の満ち引きや海水を表す一般的な表記 |
「汐」はもともと夕方の潮を表す
「汐」は、もともと夕方に起こる潮の満ち引きを表す漢字です。
「夕」が使われているため、夕方の海や夕暮れの水辺を連想しやすい字でもあります。
現在は「汐」だけで夕方の潮を表す機会は少なく、汐留などの地名、潮汐などの熟語、人名で見かけることが多くなっています。
「潮」は潮の満ち引き全般に使われる
「潮」は、もともと朝の潮を表した漢字です。
しかし、現在の日本語では朝に限らず、潮の満ち引きや海水全般を表す一般的な漢字として使われています。
「潮が満ちる」「潮が引く」「潮の流れ」のような日常的な表現では、通常「潮」を使います。
また、「物事を始めたり終えたりするのにちょうどよい時期」を表す「潮時」や、時代の流れを表す「思潮」などにも「潮」が使われます。
このような意味まで「汐」が広く表すわけではありません。
したがって、現代の使い分けでは、海水や潮の満ち引きを一般的に表す場合は「潮」、夕方の潮を意識した表現や人名・地名などでは「汐」と考えると分かりやすいでしょう。
「汐」のつく言葉
「汐」は単独で使われることが少ない漢字ですが、潮の満ち引きや海辺に関係する言葉、地名などに用いられています。
主な言葉と読み方、意味を表にまとめました。
| 言葉 | 読み方 | 意味 |
|---|---|---|
| 潮汐 | ちょうせき | 月や太陽の引力などによって海面が周期的に上下する現象 |
| 夕汐 | ゆうしお | 夕方の潮、または夕方に満ち引きする潮 |
| 汐干狩り | しおひがり | 潮の引いた海辺で貝などを採ること |
| 汐汲み | しおくみ | 海水をくむこと |
| 汐留 | しおどめ | 潮の流れをせき止めること。また、東京都港区にある地名 |
現在は「汐干狩り」よりも「潮干狩り」、「汐汲み」よりも「潮汲み」という表記が一般的です。
一方、「潮汐」では「潮」と「汐」の両方が使われ、潮の満ち引き全体を表しています。
「汐」は名前に使える?
「汐」は人名用漢字に含まれているため、子どもの名前に使えます。
名前では「しお・うしお」のほか、「きよ・せ」などと読まれることがあります。
夕暮れの海を思わせる字であることから、穏やかで優しい人に育ってほしい、海のように広い心を持ってほしいといった願いを込められるでしょう。
一文字では「汐(しお・うしお)」、ほかの漢字と組み合わせた名前では「汐里(しおり)」「汐音(しおん)」「汐奈(しおな)」などが考えられます。
ただ、「汐」を名前に使うと「良くない意味があるのでは」と心配する方もいるようです。
その理由や名付ける際の注意点については、次の記事で詳しく検討しています。
汐は名前に良くない?6つの否定的意見に60爺の寸評をぶつけてみた
まとめ
さんずいに夕と書く漢字は「汐」です。
音読みでは「セキ」、訓読みでは「しお・うしお」などと読み、もともと夕方の潮を表します。
現在は「潮」が潮の満ち引き全般に使われるのに対し、「汐」は「潮汐」などの熟語や地名、人名で見かけることの多い漢字です。
「汐」は人名用漢字に含まれているため、子どもの名前にも使えます。
参考資料
上級漢和辞典 漢字源 改訂第六版(学研)
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