木へんに毛が3つの漢字は「橇」!読み方・意味と成り立ち
「木へんに毛が3つ」と書く漢字は「橇」です。
「橇」は訓読みで「そり」「かんじき」と読み、雪や氷の上を移動するための道具を表します。
木へんの右側にあるのは、単に「毛」を三つ並べたものではなく、毛を三つ重ねた「毳」という漢字です。
この記事では、「橇」の読み方や意味、漢字の成り立ちなどを詳しく見ていきます。
木へんに毛が3つの漢字は「橇」!読み方と意味
木へんに毛が3つの漢字「橇」について、まずは基本情報を確認しましょう。
橇
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 部首 | 木部(きへん) |
| 画数 | 16画 |
| 音読み | セイ・キョウ・ゼイ |
| 訓読み | そり・かんじき |
| 意味 | 雪や氷の上を滑らせて、人や物を運ぶ道具。雪上を歩くために履物の下につける道具 |
| 漢字の種類 | JIS第2水準漢字 |
「橇」は日常ではあまり漢字で書かれませんが、「そり」や「かんじき」を表す漢字です。
「橇」の読み方
「橇」の主な読み方は、次のとおりです。
- 音読み:セイ・キョウ・ゼイ
- 訓読み:そり・かんじき
一般に使われる読み方は、訓読みの「そり」です。
「橇」は、雪や氷の上を滑らせて、人や荷物を運ぶ道具を指します。
もう一つの訓読みである「かんじき」は、日本で生まれた読み方です。
雪に足が深く沈まないように、履物の下につける歩行用の道具を表します。
「橇」の意味
「橇」には、大きく分けて「そり」と「かんじき」の二つの意味があります。

「そり」は、雪や氷の上を滑らせ、人や物を運ぶための乗り物です。
現在は雪上で使う道具を指しますが、古代中国では、ぬかるんだ泥の上を移動するためにも使われました。
「かんじき」は、雪の中を歩くときに足が沈み込んだり、滑ったりするのを防ぐため、履物の下につける道具です。
木の枝や蔓などを輪にして作ったもののほか、木や金属を使ったものもあります。
このように、「橇」が表す二つの道具は形や使い方が異なりますが、どちらも雪などの上を移動しやすくするために使われます。
「橇」の書き順
「橇」は、木へんを先に書き、続いて右側の「毳」を書きます。

「毳」は「毛」を三つ重ねた漢字なので、全体としては「木」「毛」「毛」「毛」の順に書けばよいでしょう。
画数は、木へんが4画、「毳」が12画で、合計16画です。
※「木へんの難読漢字・難しいランキング30」に「橇」はランキングされました。
※木へんの漢字なのに植物を指さない漢字を集めた記事を作りました。
「橇」の由来と漢字の成り立ち
「橇」は、「木」と「毳」を組み合わせた形声文字です。
形声文字とは、意味を表す部分と、読みを表す部分を組み合わせて作られた漢字をいいます。
「橇」では、木へんが木で作られた道具であることを表し、右側の「毳」が音を表しています。
「漢字源」では、「毳」には小さなものを寄せ集めるという意味があり、「橇」は、木の小片を寄せ集めて作った「そり」を表すと解説されています。
したがって、「毛が三つあるから、毛皮を敷いたそりを表す」といった成り立ちではありません。
現在の字形からは「木+毛+毛+毛」に見えますが、漢字の構成としては「木+毳」と捉えます。
右側の毛が3つの漢字は「毳」
「橇」の右側にある「毳」は、「毛」を三つ重ねた一字の漢字です。
「毳」の画数は12画で、音読みでは「ゼイ」「セツ」、訓読みでは「にこげ」と読みます。
日本で使われる訓読みには「けば」「むくげ」もあります。
「ゼイ」と読む場合は、細く柔らかな毛や羊毛、その毛で作った織物などを表します。
「セツ」と読む場合は、泥道を歩くために用いた舟形の履物を表します。
「橇」の中では、この「毳」が音を表す部分として使われています。
そのため、「橇」は木へんに毛を一つ付けた漢字ではなく、木へんに「毳」と書く漢字です。
「毳」の詳しい意味や成り立ち、つく言葉、パソコンやスマホでの出し方については、次の記事で解説しています。
⇒毛が3つの漢字「毳」の読み方と意味
「橇」のつく言葉
「橇」は、日常ではひらがなで「そり」と書くことが多いため、この漢字を使った言葉はそれほど多くありません。
代表的な言葉を見てみましょう。
| 言葉 | 読み方 | 意味 |
|---|---|---|
| 馬橇 | ばそり | 馬に引かせて、人や荷物を運ぶ橇 |
| 箱橇 | はこぞり | 箱形の台や箱を載せた橇 |
| 橇出し | そりだし | 積雪の中で、橇を使って山から材木を運び出すこと |
いずれも、雪の上で人や物を運ぶ「そり」に関係する言葉です。
「橇毛」は熟語ではない
検索では「橇毛」と入力されることがありますが、「橇毛」は一般的な熟語ではありません。
「橇」という漢字の中に「毛」が三つあるため、字の構成を調べようとして「橇 毛」と続けて入力されたものと考えられます。
「橇」の右側は「毛」を三つ重ねた「毳」であり、漢字全体は「木+毳」で構成されています。
「橇」のつく苗字と読み方
「橇」は常用漢字にも人名用漢字にも含まれていないため、子どもの名前には使用できません。
一方、「橇」を使った苗字が存在します。
確認できる苗字は「橇田」です。
| 苗字 | 読み方 |
|---|---|
| 橇田 | かんじきだ・かんじきた・そりた |
「橇田」は、全国順位:71,233位、全国人数:およそ10人という、全国的にも非常に珍しい苗字です。
「橇」を「かんじき」または「そり」と読むことが、そのまま苗字の読み方にも表れています。
参考資料 橇田|名字由来net
まとめ
木へんに毛が3つと書く漢字は「橇」です。
訓読みでは「そり」「かんじき」と読み、雪や氷の上で人や物を運ぶ道具や、雪上を歩くために履物の下につける道具を表します。
「橇」は、意味を表す「木」と、音を表す「毳」を組み合わせた形声文字です。
見た目は「木+毛+毛+毛」ですが、漢字の構成としては「木+毳」と捉えます。
「橇」を使った言葉には「馬橇」「箱橇」「橇出し」がありますが、日常では漢字よりも、ひらがなで「そり」と書くのが一般的です。
また、「橇」は常用漢字や人名用漢字ではないため子どもの名前には使えませんが、「橇田」という珍しい苗字に使われています。
めったに目にしない難しい漢字ですが、木へんの右側に「毛」が三つある字を見かけたら、「そり」と読むことを思い出してください。
参考資料
上級漢和辞典 漢字源 改訂第六版(学研)
※気づけば木へんの記事も増えてきました











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