木へんに辛と書いて梓!意味・読み方から名前での使われ方まで総特集

2023年1月28日

もう亡くなられて何年か経ちますが、「梓みちよ」という歌手がおりました。たしか、「こんにちは赤ちゃん」を歌っておられた方です。

60爺

スミマセン。若い方は、ご存知ないですよね。

この苗字にある漢字が今回の主役です!即ち、木へんに辛と書く「梓」でございます。

皆さん、読めますか?そして、この漢字の指す植物がお分かりになりますか。

と、質問している本人が「えーと、この漢字は見たことがあるぞ!だけど、何と読んだっけ?どんな植物だったっけ?」となっているんですから、どうしようもないですな。

そんなこともあり、木へんに辛の「梓」の読み方や細かい意味及びその書き順、植物としての特徴や花言葉、さらには名前を付ける場合のポイントまで勉強がてら、幅広く総特集しちゃいます。

ぜひ、お立ち寄りになってください。

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木へんに辛といえば梓!漢字の読み方や全体像をまずはチェック

最初に、梓の意味と読み方を明確にしましょう。

梓の読み方と意味

画数 :11画
音訓:シ(日本語だけ)あずさ
意味
①ノウゼンカズラ科キササゲ属の落葉高木。中国原産。材質は軽くて軟らかいので細工に適し、建築・木工の材料として重宝される。キササゲ。別名花楸・子楸。②版木。また、それで印刷すること。③姓の一つ。
日本語だけの意味
あずさ。木の名。カバノキ科カバノキ属の落葉高木。昔、この材で弓をつくったという。ミズメ。ヨグソミネバリ。
(名付)あずさ

参考:上級漢和辞典 漢字源 学研

紹介したとおり、「梓」の音読みは「シ」、日本語だけの訓読みは「あずさ」です。キササゲを指す漢字としては、既に記事にした「楸」と同じですな。

キササゲ

②の版木については、wikiに「印刷・出版に関する表現」が残っているとの記載がありました。

版木に使われたため、転じて「上梓」「梓行」※のような印刷・出版に関する表現に残る。ただし、「梓に上す(しにじょうす、あずさにじょうす)」、「梓にまとめる(しにまとめる、あずさにまとめる)」のように、この意味の「梓」を「あずさ」と読むこともある。

引用 wiki 梓

※上梓(じょうし):(梓あずさを板木に用いたからいう)図書を版木にきざむこと。また、図書を出版すること。上木。出版。
梓行(しこう):(昔、中国で梓(あずさ)を板木に使ったところから) 板木を彫って書物を刊行すること。書物の出版。刊行。

広辞苑で「あずさ」の意味を調べてみました。

①〔植〕 ㋐キササゲの別称。 ㋑ヨグソミネバリの別称。弓の材に用いたという。
②巫女みこが神霊を呼び寄せるのに用いる梓弓。また、そのわざ、その巫女。
③(中国では古く梓の材を用いたのでいう)版木はんぎ

広辞苑

こちらは3つの説明があります。植物としては、キササゲないしヨグソミネバリを指すようです。漢字源にある「ミズメ」はイコール「ヨグソミネバリ」です。

梓弓については、wikiに次の記載がありました。

「あずさ」という樹種は古代の「梓弓」の材料として言及されるが、現在は稀な方言として以外は廃れている。

引用 wiki 梓

さて、木へんに辛の「梓」の書き順を示しておきます。

書き順で気を付けるところはありませんな。木と辛の書き方そのままです!辛の書き順を間違える方はいないですよね。


もっと深く知ろう!梓の漢字としての由来や成り立ち

柊は、「木」+「辛」で成り立っています。

  • 「木」:木が立っている様子を表しており、「樹木」という意味です。
  • 「辛」:刃物の形で、「切る」のイメージを示す記号です。

梓は材質が軟らかくて切りやすく、いろいろな用途に加工できる木を示しています。

梓ってどんな植物?

梓とは、漢字本来の中国での意味と、日本での国訓「あずさ」の2つの意味があり、指している植物が違います。

中国ではキササゲ、日本ではミズメ(ヨグソミネバリ)のことです。

花言葉

キササゲ【中国での梓】

この植物は、「楸」でも指していたものですね!

  • 夢心地 咲いた花が美しく華やかで夢心地に誘い込まれるようだから

ミズメ(ヨグソミネバリ)【日本での梓】

残念ながら、花言葉はないようです(yahoo!知恵袋)。

ネットで検索しても見つけることはできませんでした(涙)。

そこで、このままでは寂しいので、60爺自ら、花言葉を生成してみました!

形態・生態

キササゲ

キササゲ(木大角豆、楸、木豇豆)は、ノウゼンカズラ科の落葉高木。別名では、カミナリササゲ、カワギリ、ヒサギとも呼ばれます。

落葉広葉樹の高木で[2]、高さ5 – 10(m) 。中国原産といわれ、日本には古くに渡来し、一部は日本各地の河川敷などの湿った場所に野生化している帰化植物である。かつては、雷よけになるとして城や神社仏閣に植えられた。樹皮は灰褐色で縦に裂け目がある。葉は大きく、幅の広い広卵形で、浅く3裂する。花期は6 – 7月。枝の先から円錐花序を出して、漏斗状で淡い黄色の内側に紫色の斑点がある花を咲かせる。果実は長さ30 (cm) ほどある細長い蒴果で中には種子が詰まっており、ササゲ(大角豆)に似るのでキササゲ(木大角豆)と呼ばれる。
庭木として植栽されるほか、花材としても使われる。実は利尿剤になり、材は中国では版木にした。

引用 wiki キササゲ

ミズメ(ヨグソミネバリ)

ミズメは、上述したようにカバノキ科カバノキ属の落葉高木です。

ヨグソミネバリ(夜糞峰榛)、アズサ(梓)とも呼ばれます。また、アズサの訛りでハヅサやハンサともいわれます。

樹皮や材観がサクラに似ていることから、ミズメザクラ(水目桜)とも呼ばれるんですな。

岩手県以南の本州、四国、九州の暖温帯に分布する。
高さ20-25m、直径60-70cmくらいになる。直径100cmに及ぶものもある。和名は樹皮を傷つけるとサロメチールによく似た芳香のある透明な樹液が出ることからであり、香気成分はサルチル酸メチルエステルである。樹皮がサクラによく似ているが、この芳香で区別がつきます。
幹は直立。葉は有柄で両面ともに長毛があり、卵状長円形である。5月頃褐黄色の花を付け、雄花は長枝の先から垂れ下がり、雌花は楕円形で短枝の先で上向きにつく。

引用 ミズメ

ヨグソミネバリを漢字で表わすと「夜糞峰榛」となり、強烈な名前ですなア!上記説明にもあるように、樹液の匂いから来ているようですが臭いんでしょうね!

ただ、最も一般的な用途は家具に使われ、とくに洋家具あるいは洋風の内装用の材料として貴重なものなんですよ。そして、この種の丸太はミズメザクラと名付けられるそうです。「夜糞峰榛」じゃ売れないですよね。

次の章では、「梓」を名前に使う場合のポイントを簡単に述べておきます。

名前に使われる際のポイントは

木へんに辛と書く「梓」は「あずさ」で名づけランキングに登場したこともある漢字です。最近では、「あず」や音読みの「し」と読ませることも可能な漢字です。

1976年に人名漢字として使えるようになっており、名前用の漢字としてはベテランなんですね!

「梓」は名前ではどんな思いが込められるのか考えてみました。

  • 美しくのびのびと、まっすぐ大きくなるように育ってほしい:大きな樹木であることから
  • 知的で自分の考えをもった芯の太い人になってほしい:出版に関連する樹木であったことから
  • 強さとしなやかさを持って、困難にも負けない人になってほしい:丈夫でしなやかな梓の木から作った弓のように

「梓」を使った名前

「梓」を使用した名前なんですが、「梓(アズサ)」の一文字名前で、明治安田生命の名前ランキングにも2008年と2013年にランクインしたそうです。

60爺

私も、「梓(アズサ)」の一文字名前を女の子の名づけで推奨しちゃいます。

この読みだけですと、名づけにも苦労しそうですが、上記で述べた「あず」や「し」が入ってくると、選択肢が大きく広がりますよね。

そんな中で、男の子、女の子の名前ベスト3をそれぞれ挙げてみます!

男の子の名前60爺ベスト3

  1. 蒼梓(ソウシ)
  2. 梓真(アズマ)
  3. 太梓(タイシ)

男の子は、さすがに「梓(あずさ)」一文字は付けられないので、「あず」をひとつ、「し」をふたつ挙げてみました。

女の子の名前60爺ベスト3

  1. 梓(アズサ)
  2. 梓美(アズミ)
  3. 梓乃(シノ)

女の子のトップは「梓(あずさ)」一文字を挙げます。2番目は「あず」と読ませ、3番目は「し」と読ませる名前を推奨します。

なんと、「梓は名前に良くない」なんて理由が複数あるそうです。そこで、それらの理由を見ながら、60爺の見解を示します。

ところで木へんに秋の楸は?

さて、この「梓」が指示したキササゲという植物ですが、以前、木へんに秋の「楸」で解説した中で同じキササゲを指示しておりました。

その際、結局、複数の説があり、「楸」の指す植物は「キササゲ」1本には絞り切れませんでした。もうひとつ、「アカメガシワ」という植物の可能性もあり、2つの植物の解説を行いました。

そして、「楸」という漢字は、「人名用漢字一覧表」に載っておらず、名付けには使えないこともわかりました。

名付けに使えない漢字にぶち当たった第一号でしたね。

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最後に

木へんに辛といえば梓ですが、この漢字も余りなじみがありません。

そういえば「梓」は人の名前で見たことがあるなくらいの感覚で、パッと読み方が出てきませんでしたね。

調べてみると、中国と日本では指し示す植物も違うし、しかも、それらの植物についてもいろいろな説があってウンヌンと、最近見てきた漢字と同様の説明があったりして…。

今回の漢字は、久々に人名に用いることが可能で、久々にベスト3をやったような気がしますね。

60爺

これで、くじけず、また次の漢字を調べていこうと思います。

※気づけば木へんの記事も増えてきました

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この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら

木へんの漢字

Posted by 60爺