「少しずつ」と「少しづつ」どっちが正しい?使い分けも徹底紹介

2023年10月5日

「少しずつ」と「少しづつ」、あなたはどちらの書き方が間違っているか、自信を持って答えられますか?

日常の会話では意識しなくても、いざ、文章に書こうとすると、「『ず』だっけ?『づ』だっけ?」と迷い、手が止まってしまうことはよくあります。

私たちは、ネットの中で、これら二つの表記を頻繁に目にします。

そのため、「どちらも使われているから、どちらを使っても良いのだろうか?」と疑問に感じる方もいるかもしれません。

この記事は、あなたが抱えるこのモヤモヤを解消します。

日本語のルールに基づいて、「少しずつ」と「少しづつ」のどっちが間違いかをはっきりとお伝えします。

60爺

この記事を読めば、どっちを書けばいいのか、使い分けをどうするか、明確にわかるようになりますよ。

どうか、最後までご覧になっていってくださいませ。

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結論:公的文書・ビジネスでは「少しずつ」が無難

それでは、まず、結論から申し上げます。

「少しずつ」と「少しづつ」はどっちが間違い?

どちらの表記も許されています!

但し、公の場では「少しずつ」を使いましょう。

おお、「どっちもOK!」という答えなんですね。

表記は、どちらも許されているんですな。

その理由ですが、冒頭で述べた「現代仮名遣い」を見ると、そう書かれているからとしか言いようがないんですな。

「現代仮名遣い 本文 第2(表記の慣習による特例)」に次のように記されています。

なお,次のような語については,現代語の意識では一般に二語に分解しにくいもの等として,それぞれ「じ」「ず」を用いて書くことを本則とし,「せかいぢゅう」「いなづま」のように「ぢ」「づ」を用いて書くこともできるものとする。

ひとりずつ

引用 現代仮名遣い 本文 第2(表記の慣習による特例)

本則(=原則)として「ずつ」を使いますが「づつ」と書いてもいいと言って「ひとりずつ」の例が載ってるんですよ!

ですから、原則は「少しずつ」ですが、「少しづつ」と書いてもいいんですな。

ちなみに、「づつ」(歴史的仮名遣いといいます)が、現代仮名遣いと言われる「ずつ」に変わったのが、1946年(昭和21年)に内閣訓令第8号、内閣告示第33号が示されてからなんです。

この詳しい履歴については、後の章で詳しく述べますので、お楽しみに。

ですから、現時点では、上述した『公の場では「少しずつ」を使いましょう!

但し、どちらの表記も許されています。』が答えとなるんです。

※今回の例もそうでしたが、日本語にはどっちが正しいのかわからない言葉が多いです。そんな言葉について追及したのが次の記事群です。

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現代仮名遣いで、正誤を見てきた記事はいくつかあります。次の3つの記事をご覧ください。これらは、生後が明確になっていますよ!

「ずつ/づつ」の意味と使われ方

広辞苑で引いてみました。

ずつ(ヅツ)〔助詞〕(副助詞)
①分量を表す語に付いて、一定量の事物を均等に割り当てる意を表す。あて。
②一定量の事物に付いて、その分量だけを繰り返し行う意を表す。

引用 広辞苑

2つの意があるんですね。

それぞれの意味での使い方は次のようになります。

  1. 一人につき千円ずつ払う
  2. 少しずつ読む

1の意は、そこにいる全員に対して一人千円ずつ払っているという意味になります。

2は、少しずつ読み進めるということを繰り返すと解釈することが出来ます。

今回のテーマである「少しずつ」は②の意味になる訳です。

ずつ(づつ)を漢字で書くと

この「ずつ(づつ)」を漢字で書けるかということを調べたところ、明鏡国語辞典に表記「宛」が出ていました。

漢和辞典で「宛」を引いたところ、次のように載っていました。

日本語だけの意味・用法の意味の中に「ずつ(づつ)」があります。「割り当て」の意で「三つ宛(ずつ)」という例が載っています。

この表記ですが、余り馴染みがないという人が多いと思います。普通、この「ずつ」は漢字で書くよりも、ひらがなで書く方が圧倒的に多いためでしょうね。

そんなこともあり、日常やビジネスで文書を作成する際には、まず、この漢字は使わないでしょう。

そういう意味で、この「ずつ=宛」、漢字ではそのように書くんだという雑学として記憶の片隅にでも入れておけば十分ですね。

なぜ「ずつ」が本則か?

現代の日本語で「少しずつ」が唯一の規範的な表記とされる背景には、戦後の仮名遣い改革という大きな歴史的な転換点があるのです。

戦前は「づつ」も多く使われていた

現代の私たちにとって「少しづつ」は誤りとされますが、戦前(第二次世界大戦終結以前)の日本語では、「づつ」という表記は決して間違いではありませんでした。

むしろ、歴史的な仮名遣い(旧仮名遣い)の観点からは、「ひとつ」の「つ」に続く音として、「ひとつづつ」のように連濁に近い音変化を意識した「づつ」の表記が広く使われていました。

当時の表記法は発音との対応が複雑で書き手によって揺れが生じやすく、むしろ、「少しづつ」が主流だったようです。

「歴史的仮名遣い」は、発音よりも言葉の語源や古典的な表記を重視していました。

「ひとつ」や「ふたつ」のように「つ」で終わる単語に助数詞の「ずつ」が付く場合、発音上の「ず」は「つ」の濁音変化として捉えられやすいため、「づつ」と表記することが自然と行われていました。

この表記の混乱を解消し、読み書きを簡素化するために行われたのが、戦後の国語改革です。

「現代仮名遣い」の制定(1946年:昭和21年)

この改革で、原則として「じ」「ず」を使い、「ぢ」「づ」は特別な場合にしか使わないというルールが確立しました。

この時点で「少しずつ」が原則の表記として定められ、公的な文書や教育の場から「少しづつ」は姿を消し始めました。

新しい「現代仮名遣い」の告示

1986年(昭和61年) 7月1日に告示された現行の「現代仮名遣い」において、「ず/づ」の使い分けに関する規定がより詳細に見直されました。

その本文 第二(表記の慣習による特例)において、「ひとりずつ」のように二語が結合したものでも、現代の意識では一つの語として捉えられやすいものについては、「じ」「ず」を用いて書くことを本則とする一方で、「ぢ」「づ」を用いて書くこともできるものとする、という特例規定が明記されました。

「少し(すこし)」+「ずつ」もこの特例が適用されるため、「少しずつ」が最も推奨される本則(ルール)ですが、「少しづつ」も例外的な許容表記として認められている、と明確に定義されました。

「少しずつ」と「少しづつ」、実際の使われ方

日本語の規範的なルールは「少しずつ」を推奨していますが、実際の書き手がどのようにこの言葉を使っているかを見ると、時代の変化やメディアの種類によって異なる傾向が見て取れます。

新聞・公的メディアの傾向

新聞や公文書、教科書などの公的・規範的なメディアにおいては、「少しずつ」の使用が圧倒的な主流となっています。

これは、1946年(昭和21年)に内閣が公布した「現代仮名遣い」のルールに厳密に従っているためです。

現代仮名遣いでは、「すこしずつ(少しずつ)」のように、語を二つ重ねた言葉(連語)や同じ音の繰り返しから生じた「ぢ」「づ」の音は、原則として「じ」「ず」と書くことが定められています。

公的メディアは、このルールを遵守することで、統一された正確な日本語表記を保っています。

戦後の出版物やメディアでは「少しずつ」の表記がほぼ100%に近い出現頻度を占めており、公的な場で「少しづつ」が使われることは極めて稀です。

ブログ・SNS・創作での「づつ」の使われ方と注意点

一方、個人のブログ、SNSの投稿、ライトノベルや漫画などの創作物といった非公的なメディアでは、「少しづつ」の表記を見かけることがあります。

これは、書き手が音の響き(発音)を重視したり、あるいは単にルールを知らずに書いてしまったりしているためと考えられます。

日本語の音韻構造として「つ」の後に来る濁音は、発音上「づ」に近い響きになるため、書き手が感覚的に「少しづつ」と表記することがあります。

しかし、この「少しづつ」という表記は、現代の日本語においては「誤った表記」と見なされます。

もし、あなたが以下のような場面で文章を書く場合は、「少しづつ」の使用は避けるべきです。

  • ビジネス文書やメール
  • 学校のレポートや入試
  • 公に発表する論文や資料

これらの場面で「少しづつ」を使うと、表記ミスとして評価される可能性があります。

創作物や個人的なメモなどの場で「あえて」使うのは個人の自由ですが、相手に知的な印象や信頼性を与えたいのであれば、「少しずつ」という正しい表記を選ぶことが賢明です。

使用頻度の変遷グラフ

NDL Ngram Viewerを使って、「少しずつ すこしづつ」の使用頻度の変遷グラフを作ってみました。

「少しずつ 少しづつ」の出版年代ごとの出現頻度を可視化したモノです。

これを見ると、1947年位から「少しずつ」が急に立ち上がり、1946年に「現代仮名遣い」の制定が行われたことの結果が、よく分かりますね。

そして、それまで主流だった「少しづつ」が、同じ時期から減っていく傾向も見てとれます。

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場面別おすすめ使い分けガイド

「少しずつ」と「少しづつ」は、どちらも同じ音の言葉ですが、相手に与える印象や文章の信頼性が大きく異なります。

ここでは、あなたが直面するさまざまなシーンにおいて、どちらの表記を選ぶべきかをガイドします。

ビジネス・報告書・公的文書

公的な場面やビジネスの場では、表記の揺れが一切ない「少しずつ」を選ぶのが正解です。

迷う必要は、全くありません。

ビジネスメール:少しずつ

現代仮名遣いに則った唯一の正しい表記です。

信頼性が問われるビジネス文書では、誤りとされる「少しづつ」は避けてください。

企画書・報告書:少しずつ

統一された規範的な日本語を使うことで、文書の品位と正確さを保ちます。

「少しづつ」は書き癖と見なされ、校正で修正される対象となります。

公的文書・契約書:少しずつ

これしか選択肢はありません。

公的機関や法律に関わる文書は、国の定めたルールに従うことが求められます。

ブログ・SNS・詩や創作

表現を重視する場では「少しづつ」も選択肢に入りますが、知識として「少しずつ」が規範的な正解であることを理解した上で使い分けてください。

個人的なブログ・コラム:少しずつ

基本的には正しい表記である「少しずつ」を推奨します。

ただし、読者との親近感を重視して、あえて「少しづつ」を使っている例も少数ながら存在します。

SNS(X, Instagramなど):どちらも可

規律よりも表現の自由度が高いため、「少しづつ」を使っても、特に問題視はされません。

ただし、日本語の知識がある人からは誤用と認識される可能性は残ります。

小説・詩・歌詞などの創作物:少しづつ(あえて)

語感やリズム、またはキャラクターの話し言葉を表現するために、「あえて」誤表記を用いることが許容されます。

これは、表記の正確性よりも表現効果を優先する場合に限られます。

手紙・カジュアルな会話など

プライベートな用途であっても、基本は「少しずつ」を使っていれば間違いありません。

ルールから逸脱する必要がない限りは、正しい表記を選ぶ習慣をつけましょう。

友人や家族への手紙:少しずつ

親しい間柄でも、美しい日本語を使いたいのであれば「少しずつ」が良いでしょう。

書き手としての教養が感じられます。

メモ・走り書き:どちらも可

記録としての役割が主であり、規範的なルールは問われません。

自分が読み返せればどちらでも構いません。

会話・口頭表現:区別不要

会話では音として区別されません。

「すこしずつ」と発音してください。

似たような表記ゆれの言葉たち

「少しずつ/少しづつ」と同様に、日本語には「現代仮名遣い」のルールを知らないと迷いやすい「ず」と「づ」の表記揺れが多く存在します。

これらの言葉も「少しずつ」と同じ原則で判断できます。

一人ずつ/一人づつ

この言葉も「少しずつ」と全く同じ表記ルールが適用されます。

「一人(ひとり)」という単語の後に「ずつ」が付いた連語と見なされます。

  • 正しい表記: 一人ずつ
  • 誤りとされる表記: 一人づつ

「一人ずつ(ひとりずつ)」は、「一つの動作や状態を、一人を単位として繰り返す」という意味で使われます。

公的な文書やビジネスの場では、必ず、「一人ずつ」と表記してください。

発音が「ひとりづつ」のように聞こえるため「づつ」と書いてしまいがちですが、ルール上は「ず」が正解です。

ひとつずつ/ひとつづつ

こちらも「少しずつ」「一人ずつ」と同一の構造を持つ言葉です。

「一つ(ひとつ)」という単語に「ずつ」が付いたものであり、表記のルールは変わりません。

  • 正しい表記: 一つずつ
  • 誤りとされる表記: 一つづつ

「一つずつ(ひとつずつ)」は、「一つの動作や状態を、一つを単位として繰り返す」という意味です。

発音の感覚にとらわれず、規範的な表記である「一つずつ」を使用することが求められます。

「ず/づ」の混同しやすい他の言葉と対応ルール

「ずつ/づつ」の例以外にも、「ず」と「づ」で迷う言葉は多くありますが、それらはすべて「現代仮名遣い」の簡単なルールで整理できます。

原則として、日本語では「じ」「ず」を使い、「ぢ」「づ」を使うのは例外的な場合に限られます。

簡単な例を挙げておきます。

混同しやすい言葉正しい表記適用されるルール
いなずま/いなづまいなずま現代仮名遣いの原則(原則として「ず」を使う)
みみずく/みみづくみみずく現代仮名遣いの原則
ちぢむ/ちじむちぢむ例外:「同音の連呼」の場合(例:縮む)、前の音「ち」と同じ音の繰り返しから生じた濁音は「ぢ」を使う
はなぢ/はなじはなぢ例外:「連濁(れんだく)」の場合、二つの単語が結びついて後ろの単語の頭が濁音になる場合は「ぢ」「づ」を使う。例:はな(鼻)+ち(血)→はなぢ

よくある疑問・FAQ形式まとめ

最後に、これまで解説したルールを踏まえ、読者が抱きやすい具体的な疑問にQ&A形式で端的に回答します。

Q1.「づつ」は本当に間違い?

A. はい、現代の規範的な日本語表記においては「誤りとされる」書き方です。

1946年(昭和21年)に定められた「現代仮名遣い」のルールでは、「すこしずつ」のように同じ音の繰り返しではない場合や、連濁(二語結合による濁音化)ではない場合には、「ず」を使うことが原則とされています。

「少しづつ」は、この公的なルールに則っていないため、ビジネスや公的な場では不適切な表記と判断されます。

ただ、上記でも述べたように、プライベートな空間では、特に問題とされることはありません。

Q2. SNSやブログなら「づつ」と書いても大丈夫?

A.表現の自由度は高いですが、読者からは「表記ミス」と認識される可能性があります。

個人的なSNSの投稿やカジュアルなブログなどでは、表記の正確さよりも、話し言葉に近い感覚や表現を優先して「少しづつ」を使う人もいます。

しかし、日本語のルールを知っている読者や、表記の正確さを重視する読者からは、知識不足による誤用と見なされるリスクが残ります。

特に多くの人に見られる場合は、「少しずつ」を使う方が安全です。

Q3. タイトルや見出しで両方入れた方がSEO的にいい?

A. 検索結果を広く拾う目的で、タイトルや見出しに両方を併記するのは有効な手法です。

検索エンジンの最適化(SEO)においては、ユーザーが実際に検索するキーワードを含めることが重要です。

ネットでは、「少しずつ 少しづつ」という形で多くの人が検索しているため、記事のタイトルやメタディスクリプションに「少しずつ/少しづつ」のように両方の表記を含めることは、検索者を取りこぼさないという点で非常に効果的です。

Q4. 普段は「ずつ」で書いた方が安全?

A. はい、安全性を考えるなら「少しずつ」で統一することが最も賢明です。

「少しずつ」は、公的文書からカジュアルなメール、ビジネスの場まで、すべての場面で通用する正しい表記です。

どの場面でも間違いと指摘されるリスクが全くありません。

一方、「少しづつ」は非公的な場でのみ許容される可能性がある例外的な表記です。

表記揺れで迷う時間をなくし、一貫した文章を書くためにも、「少しずつ」に統一することをおすすめします。

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最後に

「少しずつ」と「少しづつ」、一文字が「ず」と「づ」どっちが間違いなのかをみてきました。

そうしたら、現在では、どちらの表記も認められることが分かりましたね。

現代仮名遣いでは、原則、「少しずつ」と書くべきで「少しづつ」はこう書いてもいいよと許容されているんです。

こういう決まりは、原則の他に例外があってなかなか難しいですねえ~。

参考
「公式ルール」
現代仮名遣い 本文 第2(表記の慣習による特例)|文化庁
文化庁「現代仮名遣い (昭和61年内閣告示第1号)」|ウィキソース
補足説明
ずつ/づつ|毎日新聞 校閲センター
「づつ」と「ずつ」どっちが正しい?意味や例文・使い分けのポイントを解説|Baitoru
「少しずつ」と「少しづつ」の正しい使い方:意味と使い分けを徹底解説|TSUMIKI社会保険労務士事務所
「ずつ」と「づつ」どっちが正解? 迷いやすい「ずつ」「づつ」の例や使い分けなどを解説|Townworkマガジン

※気づけば「○○と××どっち」の記事も増えてきました

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この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら