「杜」は名前に良くない?その理由と誤解を徹底解説
結論から言うと、「杜」という漢字は、名前に使っても決して悪い意味の字ではありません。
むしろ「自然を守る場所」「人が集う神聖な空間」を表す、落ち着きと品のある良字です。
それにもかかわらず、「杜は名前に良くないのでは?」と不安に感じる人が一定数いるのは、漢字の意味や成り立ちが誤って解釈されているケースが多いためです。
この記事では、「杜」が名前に良くないと言われる理由、その誤解の正体、そして名付けに使う際に知っておきたいポイントを、分かりやすく解説します。
「杜」が名前に良くないと言われる理由
「杜」が名前に良くないと言われる背景には、主に次のような理由があります。
- 「杜」は良くない漢字だと思われている
- 「杜」のつく言葉に良くないものがあるから
- 名前にすると読みづらいと思われがち
- キラキラネームに見えるのではという不安
- 見慣れないヘンな字で良くないと感じられる
ただし、これらは漢字の意味そのものというより、印象や誤解によるものがほとんどです。
以下で、それぞれの理由を詳しく見ていきます。
「杜」は良くない漢字だと思われている
「杜」は、日常であまり使われない漢字なので、意味を正確に知らない人から「なんとなく暗い」「縁起が悪そう」と印象だけで判断されてしまうことがあります。
特に、「森」や「林」と比べて馴染みが薄いため、「よく分からない字=良くない字」と感じられてしまうケースも少なくありません。
さらに、「杜」の意味に「と・ざす。と・じる。出入り口をしめて中にこもる」があるので良くないという意見もあります。
単純に、「と・ざす。と・じる」を捕まえて良くないという意見ですね。
この意味は、「神社(=神様のおわす場所)と人が住む世界を分ける」を表しており、全く見当違いの意見なんですよ。
これはは、漢字の本来の意味ではなく、使用頻度の低さによる誤解といえます。
「杜」のつく言葉に良くないものがあるから
「杜」には、「杜撰(ずさん)」など、あまり良くない印象を持たれやすい熟語が存在します。
そのため、「杜=ネガティブな意味を含むのでは」と連想的に捉えられてしまうことがありますが、これらの熟語は特定の言葉として定着した意味であり、漢字単体の意味とは必ずしも一致しません。
名前に使われる漢字と、熟語での使われ方を混同してしまうことが、「良くない」と言われる一因になっています。
名前にすると読みづらいと思われがち
「杜」は人名で使われる頻度が高くないため、名前として見たときに「どう読むのか分からない」と感じられることがあります。
特に、一般的な名前漢字に慣れている世代ほど、初見では読みづらいと感じやすい傾向があります。
この「読みづらさ⇒使いにくい⇒良くない」という短絡的なイメージが、不安につながる場合もあります。
キラキラネームになる
近年は、珍しい漢字や読み方を使った名前が増えた影響で、見慣れない漢字を使うだけで「キラキラネームなのでは?」と警戒されることがあります。
「杜」も、使用頻度が低いという理由だけで、実際の読みや意味に関係なくキラキラネームと混同されてしまうことがあります。
しかし、これは漢字の性質ではなく、社会的なイメージによるものといえるでしょう。
見慣れないヘンな字で良くないと感じられる
「杜」は、画数や形が独特なため、「見慣れない」「少し変わった字」という印象を持たれることがあります。
特に、周囲に使っている人がいない場合、「普通ではない」「違和感がある」と感じられ、それがそのまま「良くない」という評価につながることもあります。
ただし、これも漢字そのものの良し悪しとは別の問題です。
■木へんの漢字が名前に良くないについて多数記事を書いています。
- 椛は名前に良くない?6つの意見に対しガッツリ吟味してみた
- 桜は名前に良くない?6つの否定的意見をガッツリとチェックする
- 梓は名前に良くない?そんな複数の理由に対し60爺の見解を総特集
- 橙は名前に良くない漢字?否定的意見と60爺の見解をガッツリ大特集
- 椋は名前に良くない?5つの否定的意見に60爺の見解をガッツリ総特集
- 楓は名前に良くない?そんな理由を掘り出し私の見解を述べてみます
- 柊は名前に良くない?11の悪い噂を取り出し私の見解と合わせて総特集
- 柾は名前に良くない?蔓延している酷い言いがかりがりを除外する大特集
■木へんではありませんが、同じ部首の漢字もあります。
⇒ 朱は名前に良くない?7つの否定的意見とじっくり向き合った
それは誤解?「杜」は名前に使っても問題ない理由

前章では、「杜」が名前に良くないと言われる理由を5つ見てきました。
それらを整理すると、次のような誤解や思い込みに集約できます。
- 漢字の意味を正確に知らないまま、印象だけで判断している
- 熟語での使われ方と、名前としての意味を混同している
- 読みづらさや珍しさを、悪い要素だと捉えている
- 見慣れない漢字=キラキラネームだと思い込んでいる
- 使用頻度の低さを、そのままマイナス評価につなげている
しかし、これらは「杜」という漢字の本来の意味や成り立ちを踏まえたものではありません。
以下では、漢字の意味・言葉としての性質・名前としての使われ方という観点から、「杜」は名前に使っても問題ない理由を整理していきます。
「杜」は本来、守りや調和を表す漢字
「杜」は、もともと木々が集まる場所や人が大切に守ってきた神聖な空間を表す漢字です。
神社の鎮守の森を「杜」と呼ぶことからも分かるように、乱れた場所や不吉な意味を持つ字ではありません。
むしろ、「守る」「包み込む」「落ち着き」といった、名前に用いられることの多い穏やかで品のあるイメージを含んでいます。
熟語の印象と名前の意味は切り分けて考えるべき
「杜撰(ずさん)」などの言葉から、ネガティブな印象を抱く人もいますが、これは、熟語として定着した意味に引きずられている例です。
漢字は、次にあげる項目が必ずしも一致するわけではありません。
- 単体の意味
- 熟語での意味
- 人名としての使われ方
名前に使う場合は、漢字そのものの意味や成り立ちを重視して考えるのが一般的です。
「読みづらさ=悪い名前」ではない
「杜」は、確かに、一般的な名前に使われる漢字と比べると使用頻度は高くありません。
そのため、初見では読みにくいと感じる人がいるのも事実です。
ただし、「読めない」「覚えにくい」という点が、そのまま「良くない名前」につながるわけではありません。
一度覚えれば印象に残りやすく、落ち着いた響きを持つ名前として受け取られることも多い漢字です。
「キラキラネーム」とは性質が異なる
「杜」は、当て字や極端な読み方をする漢字ではありません。
意味も由来も明確で、古くから日本語の中で使われてきた正統な漢字です。
見慣れないという理由だけでキラキラネームと混同されることがありますが、派手さや奇抜さを狙った名前とは性質が異なるといえるでしょう。
しかし、勝手な読みを作るとキラキラネームになってしまうことは忘れないでください。
見慣れなさは、必ずしもマイナスではない
「杜」が見慣れないと感じられるのは、単に使用例が多くないからです。
しかし、それは、「個性がある」「他と被りにくい」という長所にもなります。
名前として使った場合でも、「変な字」「おかしな字」と受け取られるケースは多くなく、むしろ、落ち着いた印象を持たれやすい漢字です。
杜という漢字の基本情報
始めに、「杜」という漢字の基本情報を確認しておきます。
| 内容 | 杜 |
| 画数 | 7画 |
| 音読み | ト ズ |
| 訓読み | と・ざす と・じる |
| 意味 | ①木の名。マンシュウマメナシ。ホクシマメナシ。別名、棠(トウ) ②と・ざす。と・じる。出入り口をしめて中にこもる。また、そのようにする。 |
| 日本語だけ | もり。神社のもり。 |
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
この漢字、日本語だけの意なんですが次の内容を指します。
- 神社の境内にある森林
- 特別な意義を持つ木々が集まった空間
つまり、「森」という漢字の「自然の森」と異なり、以下の宗教的・文化的な要素が強いです。
- そこで守られるもの
- その場所を取り巻く厳かな雰囲気
「杜」は「神社(=神聖)のもり」の意を持ちます!
また、音読みの「と」は止め字として用いられ、キラキラネームとなる要素が全くありません。
そして、読みにくいかもしれませんが、逆に、そこから会話が始まるなど良い面が多いでしょう。
このように、「杜」は「もり。神社のもり」即ち神聖であることを示しますので、イメージがとても良いんです。
「杜」を名前に使うなら知っておきたいポイント
この章では、杜を名前に使う時のポイントを述べておきましょう。
この「杜」の字から受ける印象は基本情報の章で述べていますが、「鎮守の杜」から来る「神聖でおごそか」「清らか」などです。
ここから、名付けとして、次のような願いを込めることができます。
- 清く美しい人になってほしい
- 自然体で優しさ溢れる子になるように
- 健やかに成長するように
あと、「杜」が読みにくいと気になる場合ですが、視点を変えると、珍しい名前なので一発で覚えてもらえたり、そこから話題が進んだりするするメリットがあります!
ただ、名前をきちんと呼んでもらえないとストレスになる可能性がありますので、お子様に、命名時の気持ちや願いなどを伝えておくなどの十分なフォローを実施しておきましょう。
いくつか名前の例を挙げておきます。
- 男の子:海杜(かいと)、碧杜(あおと)、秀杜(ひでもり)
- 女の子:弥杜季(みずき)、優杜音(ゆずね)、杜採(とあ)
なお、「杜」については、「木へんに土」で既に記事をアップしています。
前述した読み方から、詳細な意味、書き順なども解説していますので、ご覧になってください。
名前に「杜」のある有名人
最後に、名前に「杜」のある有名人を一覧にしてお届けします。
| 有名人 | 読み | 職業 |
|---|---|---|
| 大津顕杜 | おおつけんと | 陸上競技選手 |
| 風間杜夫 | かざまもりお | 俳優 |
| 北杜夫 | きたもりお | 小説家 |
| 長尾謙杜 | ながおけんと | アイドル(なにわ男子) |
| 長谷川拳杜 | はせがわけんと | アナウンサー(IBC岩手放送) |
| 波多野杜夫 | はたのもりお | 小説家 |
| 平野修杜 | ひらのしゅうと | タレント |
| 前山亜杜武 | まえやまあとむ | 実業家 |
| 宮野杜志子 | みやのとしこ | タレント |
| 森川杜園 | もりかわとえん | 彫刻家、歌人 |
60爺は、有名人に疎いので、風間杜夫、北杜夫くらいしか知りませんね。
アイドル好きの女性なら、なにわ男子の長尾拳杜をご存知だと思います。
※木へんに土の杜で、名字に関する記事を書いています。
⇒ 杜という名字はある?読み方から由来・分布まで徹底解説
まとめ|「杜」は名前に使っても良い漢字
「杜」は、「名前に良くないのでは?」と不安視されることがありますが、その多くは漢字の意味そのものではなく、印象や誤解に基づくものです。
「杜」は本来、自然に囲まれた神聖な場所や、人を守り集わせる空間を表す漢字で、落ち着きや調和といった、名前にふさわしい意味を持っています。
「杜撰」などの熟語の印象や、見慣れなさからネガティブに捉えられることがありますが、それらは名前としての評価とは切り分けて考えるべきでしょう。
読みやすさや響き、他の漢字との組み合わせを意識すれば、「杜」は決して使いにくい字ではありません。
むしろ、他と被りにくく、品のある印象を与えやすい漢字ともいえます。
「杜」という字に込められた守る・集う・自然と調和するといった意味に魅力を感じるのであれば、名前に使うことを過度に心配する必要はないでしょう。
※気づけば「〇名前良くない」の記事も増えてきました










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