「および」の意味とは?使い方・並びに・またはとの違いをわかりやすく解説
文章や公的な文書を読んでいると、「および」という言葉を見かけることがあります。
「AおよびB」のように使われますが、日常会話ではそれほど多くないため、意味や使い方が曖昧なままになりやすい言葉です。
また、「並びに」「または」「かつ」など似た表現もあり、何が違うのか迷う人も少なくありません。
そこで本記事では、「および」の意味、基本的な使い方、似た言葉との違いまでを、例文つきでわかりやすく解説します。
どうぞ、最後まで、ごゆっくり、楽しんでください。
およびの意味
「および(及び)」は、複数の事物・事柄を並列して挙げたり、別の事柄を付け加えたりするときに使う語です。
辞書では「と。ならびに。また。そして。」と説明されています。
つまり、「AとB」のように複数のものを並べて示す接続詞です。
英語の「and」に近い役割を持つ言葉と考えると分かりやすいでしょう。
- 国語及び数学
この場合は、「国語と数学」という意味になります。
およびの使い方
「および」は、主に、名詞や語句を並列する場面で使われます。
2つを結ぶときと、3つ以上を並べるときで形が少し変わります。
2つの語句をつなぐ場合
最も基本的なのは、2つの語句を結ぶ形です。
- 国語及び数学
- 住所及び氏名
- 履歴書及び職務経歴書
この場合は、ご覧のように「A及びB」 という形になります。
3つ以上の語句を並べる場合
3つ以上を並べるときは、一般に、最後の語との間にだけ「および」を置く形がよく使われます。
デジタル大辞泉でも、そのような補説があります。
- 国語、数学及び英語
- 東京、大阪及び名古屋
- 企画、製造及び販売
つまり、形としては A、B及びC です。
「および」と似た言葉の違い
「および」は、似た表現と混同されやすい言葉です。
まずは、違いを表で整理したので、全体像をつかみましょう。
| 言葉 | 基本的な意味 | 使い方のポイント |
|---|---|---|
| および | AとBの両方 | 複数の事柄を並列する |
| 並びに | AとBの両方 | 一般文では「および」に近い。法令では大きい接続に使う |
| または | AかBのどちらか | 選択を表す |
| かつ | そのうえ・同時に | 文や述語をつなぐことが多い |
このあと、それぞれの違いを順に見ていきます。
※日本語には、このように意味や使い方が似ている言葉が多くあります。
「および」と「並びに」の違い
辞書では、「および」と「並びに」は一般には区別なく使うことがあるとされています。
一方で、法令用語では明確な使い分けがあります。
法令での基本ルール(※法令用語の解説資料など)は、次の通りです。
- 小さい接続に「及び」
- より大きい接続に「並びに」
たとえば、
A及びB並びにC及びDという表現は、
(AとB)と(CとD)というまとまりで読まれます。
労働政策研究・研修機構の法令用語コラムでも、法令上は一番小さい接続に「及び」を用い、それ以外は「並びに」を用いると説明されています。
つまり、日常的にはかなり近い言葉ですが、法令・公用文では「並びに」は大きなまとまりをつなぐ語として使われるのがポイントです。
文化庁の公用文に関する資料でも、公用文では法令に準ずる書き方を理解しておく必要があるとされています。
「および」と「または」の違い
「および」と「または」は、意味が大きく異なります。
- および:両方を含む
- または:どちらか一方を選ぶ
たとえば、以下の例で、違いを見てみましょう。
- 履歴書及び職務経歴書を提出する
履歴書も職務経歴書も、両方提出するという意味です。 - 履歴書または職務経歴書を提出する
履歴書か職務経歴書の、どちらか一方でよいという意味になります。
法令用語では、「又は」と「若しくは」が選択の接続詞として用いられ、「及び」「並びに」は併合の接続詞として使い分けられます。
「および」と「かつ」の違い
「かつ」も、複数の内容を結ぶ語ですが、「および」とは使われる場面が少し違います。
法令用語の解説資料では、「かつ」は「及び」「並びに」と同じく併合的接続詞だが、接続する語句が密接不可分で、一体として意味を表す場合に用いるとされています。
実際には、次のように整理すると分かりやすいです。
- および:名詞や語句を並べる
- かつ:文や述語、性質をつなぐことが多い
例文をごらんいただくと、わかりやすいと思います。
- 国語及び数学
- 彼は医師であり、かつ研究者でもある
このように、「かつ」は文章全体を少し硬く、改まった印象にする語です。
およびはどんな場面で使う?
「および」は、日常会話で頻繁に使う語というより、文章語・公的な表現として使われやすい言葉です。
辞書でも改まった表現として扱われており、法令や公用文では独自の用法もあります。
よく使われる場面は、たとえば次の通りです。
- 公的文書
- 契約書
- 申請書
- 学術的な文章
- 改まった案内文
日常会話では、「国語と数学」「住所と氏名」のように、「と」で言い換える方が自然なことが多いでしょう。
※日本語には、似ている表現でも正しい形が決まっている言葉があります。
およびの語源
「および」は、辞書では漢文訓読で接続詞に使う「及」の字を「および」と読んだところから生まれた語だと説明されています。
そのため、「及ぶ」という漢字と関係のある言葉ではありますが、記事では「漢文訓読由来の接続詞」と押さえておくと、過不足なく正確です。
より詳しい語誌としては、日本国語大辞典に基づく解説でも、接続詞としての「及び」は漢文訓読由来と紹介されています。
※日本語には、歴史的な表記が現在も残っている言葉もあります。
まとめ
「および」は、複数の事柄を並列して挙げるときに使う語で、「AとB」のように両方を含む意味を持ちます。
特に、文章や公的文書、契約書などで使われやすい、やや硬めの表現です。
また、「並びに」は一般文では近い意味で使われることがありますが、法令では「及び」が小さい接続、「並びに」が大きい接続という使い分けがあります。
さらに、「または」は選択、「かつ」は一体的な内容や文の接続に使われやすい点が異なります。
「および」の意味を正しく理解しておくと、法令やビジネス文書の読み取りがしやすくなるだけでなく、自分で文章を書くときにも迷いにくくなります。
参考資料
※気づけば、「言葉の意味」の記事も増えてきています











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