ぎょうがまえとぎょうにんべんの違いは?形・成り立ち・見分け方を解説

漢字の部首に「ぎょうがまえ」と「ぎょうにんべん」があります。

どちらも似た形をしているため、違いがわからないという方もいるでしょう。

例えば、「街」の左側には「彳」がありますが、部首は「ぎょうにんべん」ではなく「ぎょうがまえ」です。

なぜ、このような違いがあるのでしょうか。

この記事では、ぎょうがまえとぎょうにんべんの形や成り立ちの違いを説明し、それぞれに属する漢字や見分け方を紹介します。

ぎょうがまえとぎょうにんべんの違い

「ぎょうがまえ」と「ぎょうにんべん」

ぎょうがまえとぎょうにんべんは、形が似ていますが、別々の部首です。

まずは、両者の違いを比較してみましょう。

ぎょうがまえとぎょうにんべんの比較

比較項目ぎょうがまえぎょうにんべん
部首の形行彳
画数6画3画
漢字の中での位置左右に分かれて配置されることがある主に左側に配置される
代表的な漢字街・術・衛・衝待・役・往・後

大きな違いは、ぎょうがまえが「行」の形を基本とするのに対し、ぎょうにんべんは、その左半分に当たる「彳」であることです。

例えば、「街」は左側に「彳」がありますが、部首は「ぎょうがまえ」です。

ただし、どちらも道路や移動に関係する部首であり、意味だけで明確に区別できるわけではありません。

ぎょうがまえとぎょうにんべんの成り立ち

ぎょうがまえとぎょうにんべんは、形が似ているだけでなく、成り立ちにも深い関係があります。

『部首ときあかし辞典』によると、「行」は十字路を表す漢字で、「彳」はその左半分から生まれた形です。

ぎょうがまえの成り立ち

ぎょうがまえ

「行」は、十字路を上から見た形をかたどった象形文字です。

もともとは道路を表していましたが、そこから「移動する」「何かをする」などの意味でも使われるようになりました。

部首としての「行」も、道路や移動に関係する漢字に使われています。

「街」「術」「衛」などでは、「行」が左右に分かれ、その間に別の部分が入っています。

ぎょうにんべんの成り立ち

ぎょうにんべん

「彳」は、「行」の左半分から生まれた形です。

部首としては、主に移動や歩行、行動に関係する漢字に使われています。

例えば、「往」はある場所へ向かって移動すること、「復」はもとの場所へ戻ることを表します。

このように、ぎょうがまえとぎょうにんべんは、成り立ちに共通点があり、どちらも移動に関係する意味を持っています。

ぎょうがまえとぎょうにんべんの漢字一覧

ぎょうがまえとぎょうにんべんには、それぞれどのような漢字があるのでしょうか。

代表的な漢字を紹介します。

ぎょうがまえの漢字

ぎょうがまえに属する漢字には、次のようなものがあります。

漢字読み方の例
行コウ・ギョウ・いく
街ガイ・まち
術ジュツ・すべ
衛エイ
衝ショウ

「行」は、それ自体が部首となる漢字で、部首名には「ぎょう」「ぎょうがまえ」「ゆきがまえ」があります。

「街」「術」「衛」「衝」では、「行」が左右に分かれ、その間に別の部分が入っています。

ぎょうにんべんの漢字

ぎょうにんべんに属する漢字には、次のようなものがあります。

漢字読み方の例
待タイ・まつ
役ヤク・エキ
往オウ
後ゴ・あと
復フク

これらの漢字は、左側の「彳」が部首です。

ぎょうがまえの漢字とは異なり、「彳」が左側に配置され、右側に別の部分が組み合わされています。

ぎょうがまえとぎょうにんべんの見分け方

ぎょうがまえとぎょうにんべんを見分けるには、漢字の左側だけでなく、右側の形にも注目しましょう。

例えば、「街」「術」は、左側の「彳」と右端の部分を合わせると「行」の形になります。

このため、部首は「ぎょうがまえ」です。

一方、「待」「役」は、左側の「彳」が部首となる「ぎょうにんべん」の漢字です。

このように、左側に「彳」があるからといって、必ずしも「ぎょうにんべん」とは限りません。

右側も確認することが、見分けるためのポイントです。

ただし、すべての漢字の部首を形だけで判断できるわけではありません。

迷った場合は、漢和辞典で確認しましょう。

なお、「街」の部首が「ぎょうがまえ」になる詳しい理由は、別記事「街の部首は何?ぎょうがまえになる理由を解説」で紹介しています。

まとめ

ぎょうがまえとぎょうにんべんは、形が似ていますが、別々の部首です。

ぎょうがまえは6画の「行」、ぎょうにんべんは3画の「彳」で、どちらも道路や移動に関係しています。

両者の成り立ちには共通点があり、「彳」は十字路を表す「行」の左半分から生まれました。

「街」「術」「衛」などはぎょうがまえ、「待」「役」「往」などはぎょうにんべんに属します。

漢字の左側だけで判断せず、右側も確認することが、2つの部首を見分けるポイントです。

参考資料
部首ときあかし辞典(円満字二郎著、研究社)
漢字ペディア:部首索引
漢字ペディア:街

スポンサーリンク
この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら」

漢字の部首

Posted by 60爺