木へんに卓と書いて棹!意味・読み方から名前での使われ方まで総特集
「木へんに卓」と書く漢字は「棹」です。
主に「さお」と読み、舟を進めるために使う長い棒を表します。
このほか、三味線の柄や、タンスなどを数える助数詞としても使われる漢字です。
「竿」と同じ読み方をするため、両者の違いが分かりにくいかもしれません。
この記事では、「棹」の読み方と意味、漢字の成り立ち、「竿」との違いなどを分かりやすく解説します。
木へんに卓の漢字は「棹」!読み方と意味
木へんに卓と書く「棹」の読み方と意味を見ていきましょう。
最初に、基本情報を表にまとめます。
棹
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 部首 | 木部(きへん) |
| 画数 | 12画 |
| 音読み | トウ・タク |
| 訓読み | さお・さおさす |
| 意味 | 舟を進める棒、三味線の柄、タンスなどを数える助数詞 |
| 漢字の種類 | 表外漢字・JIS第2水準漢字 |
「棹」は、音読みで「トウ」「タク」、訓読みで「さお」「さおさす」と読みます。
一般に使われる読み方は「さお」です。
本来は、水底を突いて舟を進めるための長い棒や、その棒を使って舟を進めることを表します。
「棹す(さおさす)」と書けば、棹で水底を突いて舟を進めるという意味になります。
日本では、舟に使う棒だけでなく、三味線の糸を張る細長い柄も「棹」と呼びます。
さらに、タンスや長持、三味線など、細長い形をしたものを数える助数詞としても使われます。
たとえば、タンスは「一棹(ひとさお)」「二棹(ふたさお)」と数えます。
「漢字源」では、このほかに「つくえ」や「台」という意味も示されています。
これは「卓」に当てて使われた用法であり、現在の日本語では一般的ではありません。
この棹は羊羹を数える際にも使う助数詞なんですよ。
「棹」の書き順
「棹」は、木へんを先に書き、その後に右側の「卓」を書きます。

全部で12画です。
「卓」の部分は、上部の縦画を書いてから横画を書き、続いて「日」と下部の「十」を書きます。
特に、5画目の縦画と6画目の横画の順番を間違えないようにしましょう。
「棹」の由来と漢字の成り立ち
「棹」は、「木」と「卓」を組み合わせた形声文字です。
「漢字源」では、次のように説明されています。
「卓」には、高く抜き出るという意味があり、「棹」では音を表す部分にもなっています。
これに木を表す「木へん」を組み合わせ、水上へ抜き出しながら舟を進める長い棒を表しました。
つまり、「棹」は木で作られた長い棒の形や使い方に由来する漢字です。
そこから、舟を進める棒だけでなく、三味線の細長い柄や、タンスなどを数える助数詞にも使われるようになりました。
「棹」と「竿」の違い
「棹」と「竿」は、どちらも「さお」と読み、細長い棒を表します。
ただし、一般的には棒の用途によって使い分けられます。
両者の主な違いを表にまとめました。
| 漢字 | 主な意味・使い方 | 使用例 |
|---|---|---|
| 棹 | 舟を進める棒、三味線の柄、細長いものを数える助数詞 | 舟の棹、三味線の棹、タンス一棹 |
| 竿 | 竹などで作られた細長い棒 | 釣り竿、物干し竿、旗竿 |
「棹」は、舟を進める道具や三味線の柄を表す場合に使います。
また、タンスや長持、三味線などを数えるときにも「一棹」「二棹」と数えます。
一方の「竿」は、枝葉を取り除いた竹などで作られた細長い棒を表す漢字です。
釣りに使う「釣り竿」や、洗濯物を干す「物干し竿」などには「竿」を使います。
舟や三味線、タンスに関係する場合は「棹」、釣りや物干しなどに使う棒なら「竿」と覚えると、区別しやすいでしょう。
なお、「木へんに曜日の『曜』の右側」と書く漢字を探している場合は、「棹」ではなく「櫂」です。
「櫂」は「かい」と読み、水をかいて舟を進める道具を表します。
水底を突いて舟を進める「棹」と、先端の平たい部分で水をかく「櫂」では、形や使い方が異なります。
「棹」のつく言葉
「棹」は、舟や和楽器、細長い和菓子などに関係する言葉に使われています。
主な言葉を表にまとめました。
| 言葉 | 読み方 | 意味 |
|---|---|---|
| 棹歌 | とうか | 船頭が舟をこぐときに歌う歌。船歌 |
| 棹す | さおさす | 棹で水底を突いて舟を進める |
| 流れに棹さす | ながれにさおさす | 好都合な機会を利用し、物事を順調に進める |
| 棹物 | さおもの | 棹物菓子の略 |
| 棹物菓子 | さおものがし | 羊羹やういろうなど、細長い棒状に作られた和菓子 |
「棹歌」は、舟を進めるときに歌う歌のことで、「櫂歌」とも書きます。
「流れに棹さす」は、「時流に逆らう」という意味に受け取られることがありますが、本来は反対です。
棹を使って流れに乗り、舟を進める様子から、好都合な機会を利用して物事を順調に進めることを表します。
また、「棹物」や「棹物菓子」は、羊羹やういろうなど、細長い形に作って切り分ける和菓子の総称です。
「棹」が細長い形を表すことから生まれた言葉です。
「棹」は名前に使える?
木へんに卓と書く棹ですが、人名として使える漢字ではありません!
その理由は、この「棹」が常用漢字でもなく、さらに、人名用漢字でもないからです。
そのため、名前に使いたくとも使用が許されないのです。
「棹」のつく苗字と読み方
この章では、「棹」の入った苗字を見ていきます。
まずは、そのものずばりの「棹」という苗字です。この苗字は存在しました。
【名字】棹
【読み】さお
【全国順位】 82,053位
【全国人数】 およそ10人
参考資料 棹|名字由来net
しかも、希少な苗字ですよ。
全国で、およそ10人しかいません。
都道府県別だと、熊本県、大分県にいらっしゃるようです。
合わせて、「棹」に別の漢字を付けた苗字を見ておきましょう。
梅棹(うめさお)、尾棹(おさお)、小棹(おざお,こさお)、棹台(さおだい)、棹登米(さおとめ)、棹本(さおもと)、棹山(さおやま)、高棹(たかさお)、鶴棹(つるさお)、中棹(なかさお)、永棹(ながさお)、長棹(ながさお)、三棹(みさお)、水棹(みさお,みずさお)
基本的に、読みは「さお」しかないようです。
小棹(おざお,・・・)では、濁る「ざお」がひとつだけありました。
まとめ
木へんに卓と書く漢字は「棹」です。
音読みでは「トウ・タク」、訓読みでは「さお・さおさす」と読みます。
「棹」は、舟を進めるための長い棒や三味線の柄を表す漢字です。
また、タンスや長持、三味線などを数える助数詞としても使われます。
漢字の成り立ちは、「木」と音を表す「卓」を組み合わせた形声文字です。
同じ「さお」と読む「竿」とは使い方が異なり、舟や三味線などには「棹」、釣りや物干しに使う棒には「竿」を使います。
「流れに棹さす」は、時流に逆らうことではなく、好都合な機会を利用して物事を順調に進めるという意味です。
木へんに卓と書く漢字を見かけたら、「棹(さお)」と読んでください。
参考資料
上級漢和辞典 漢字源 改訂第六版(学研)
さお|漢字ペディア
流れに棹さす|漢字ペディア
棹物菓子|コトバンク
※気づけば木へんの記事も増えてきました










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