木へんに秋の漢字は「楸(ひさぎ)」!読み方・意味や名前に使えない理由
「木へんに秋」と書く漢字は 「楸(ひさぎ)」 です。
楸は、読み方が難しいものの実在する樹木名を表す漢字で、古典や漢和辞典にも記載があります。
一方で、人名用漢字ではないので、名前に使うことは出来ません。
この記事では、「木へんに秋=楸」という答えを起点に、正しい読み方・意味・由来、そして名前での使われ方や注意点までを、検索で知りたいポイント順に分かりやすく解説します。
木へんに秋の漢字は「楸」!読み方と意味
「木へんに秋」と書く漢字は「楸」です。
「楸」は一般に「ひさぎ」と読み、音読みでは「シュウ」と読みます。
まずは、楸の読み方や意味などを一覧で確認しましょう。
楸
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 部首 | 木部(きへん) |
| 画数 | 13画 |
| 音読み | シュウ |
| 訓読み | ひさぎ・ごばん |
| 意味 | トウキササゲなどの木、碁盤・棋局 |
「楸」は、主に植物を表す漢字です。
漢字源では、中国でトウキササゲを指すほか、日本独自の意味・用法として「ひさぎ」と読み、アカメガシワを表すとされています。


一方、広辞苑では「ひさぎ」について、キササゲまたはアカメガシワのことと説明しています。
このように「楸」が指す植物は一つに定まっておらず、キササゲとアカメガシワの両方に関係する漢字です。
また、「楸」には「ごばん」という読みがあり、碁盤や棋局を表すこともあります。
これは、楸の木が碁盤などの材料に用いられたことに由来する意味です。
木へんに秋「楸」の書き順
木へんに秋の「楸」の書き順は次の通りです。

「楸」は、木へんの「木」を書いた後、右側の「秋」を書きます。
画数は、木へんが4画、「秋」が9画の合計13画です。
右側の「秋」は、「禾」を先に書き、その後に「火」を書きます。
「楸」は常用漢字ではないため、学校で書き順を習う機会はほとんどありませんが、「木」と「秋」に分けて考えると覚えやすいでしょう。
※「きへんに○の漢字一覧」で記事を書いています。「秋」の他にも様々な漢字を用意しています。
※「木へんの難読漢字・難しいランキング30」に「楸」はランキングされました。
⇒ 木へんの難読漢字・難しいランキング30!読み方含めクイズ形式で紹介
漢字「楸」の由来や成り立ち
楸の漢字としての由来と成り立ちを知っておきましょう。
楸の由来
上述したように、楸は、中国ではトウ(唐)キササゲと呼ばれます。
楸の由来は、10m以上の高さまで成長する樹木の葉、秋になると、すぐに落ちてしまうところにありました。
人々は、トウキササゲの葉が落ちると「もう秋になったか……」と秋の到来を感じたのです。
ここから、トウキササゲには「木へんに秋」である「楸」という漢字が付けられたのです。
楸の漢字の成り立ち


柊は、「木」+「秋」で成り立っています。
- 「木」:木が立っている様子を表しており、「樹木」という意味です。
- 「秋」:禾と、音符(セウ)→(シウ)(龜・火は省略形)とから成る。いねの実りを集める、ひいて、その時期「あき」の意を表す。(参考:漢字ペディア 秋)
先程、楸即ちアカメガシワという意味がありました。
このアカメガシワは、秋の紅葉がきれいな木(以下、ギャラリー参照)なんです。
ここから、秋を代表する木、つまり「楸」が付けられた可能性があります。
■追記 秋について記事を書いています。秋とは何か、その期間はいつなのかを解説しています。
楸(ひさぎ)とはどんな木?
「楸」は、現在の植物名として一種類の木を明確に指す言葉ではありません。
広辞苑では、「ひさぎ」についてキササゲまたはアカメガシワのことと説明しています。
そのため、「楸とはどんな木か」を知るには、キササゲとアカメガシワの両方を確認する必要があります。
楸はキササゲ?アカメガシワ?
中国における「楸」は、トウキササゲを指す漢字です。
一方、日本では「楸」を「ひさぎ」と読み、古くからキササゲまたはアカメガシワを表してきました。
万葉集にも「久木(ひさぎ)」が詠まれていますが、当時どちらの植物を指していたのかは明確になっていません。
万葉集には、山部赤人が詠んだ次の歌があります。
万葉集6「ぬばたまの 夜の更けゆけば 久木生ふる 清き河原に 千鳥しば鳴く」
この歌では、清らかな河原に生える「久木(ひさぎ)」が詠まれています。
ただ、歌だけから久木がキササゲとアカメガシワのどちらを指しているのかを特定することはできません。
それでも、奈良時代にはすでに「ひさぎ」という木の名が使われていたことが分かります。
キササゲとアカメガシワは、次のようにまったく異なる植物です。
| 項目 | キササゲ | アカメガシワ |
|---|---|---|
| 科 | ノウゼンカズラ科 | トウダイグサ科 |
| 原産・分布 | 中国原産で、日本各地に野生化 | 日本各地の山野や空き地などに自生 |
| 主な特徴 | ササゲに似た細長い実を付ける | 春に出る若葉が赤い |
| 花 | 初夏から夏に黄白色の花を咲かせる | 初夏から夏に小さな花を多数咲かせる |
キササゲは、ササゲに似た細長い実を付けることから「木大角豆(きささげ)」と呼ばれます。
アカメガシワは、春に出る若葉が赤く、カシワと同じように葉を食べ物を載せるために使ったことが名前の由来とされています。
このように両者の姿は異なりますが、どちらも「ひさぎ」に当たる植物として辞書などに紹介されています。
したがって、「楸はキササゲとアカメガシワのどちらなのか」と一つに決めるのではなく、両方を指す可能性があると考えるのが適切です。
楸の花言葉
「楸」がキササゲとアカメガシワの両方に関係するため、花言葉も植物ごとに分けて確認する必要があります。
単に「楸の花言葉は○○」と一つに決めるのではなく、どちらの植物についての花言葉なのかを区別しましょう。
キササゲの花言葉

キササゲの花言葉は「夢心地」です。
初夏から夏にかけて、枝先に黄白色の花をまとまって咲かせます。
花が終わると、ササゲに似た細長い実を付けるのが特徴です。
アカメガシワの花言葉


アカメガシワの花言葉は「繊細」「澄んだ心」です。
初夏から夏にかけて、枝先に小さな花を数多く咲かせます。
キササゲとは花や葉の姿が異なるため、「楸の花言葉」を調べる際には混同しないよう注意が必要です。
「楸」は名前に使えない理由
「楸」は、子どもの名前に使用できない漢字です。
子どもの名前に使える漢字は、原則として常用漢字と人名用漢字に限られています。
しかし、「楸」は常用漢字にも人名用漢字にも含まれていないため、出生届に記載する名前には使用できません。
「楸」に悪い意味があるから、名前に使えないわけではありません。
また、一般に使われる機会が少ないことが理由と考えられる場合もありますが、「楸」が人名用漢字に採用されていない個別の理由は公表されていません。
そのため、「使用頻度が少ないから採用されなかった」と断定するのは避けた方がよいでしょう。
なお、この制限が適用されるのは戸籍に登録する子どもの名前です。
「楸」という苗字は実在しており、苗字に含まれる漢字には、子どもの名前と同じ使用制限はありません。
また、戸籍上の名前でなければ、ペンネーム、ハンドルネーム、創作上の人物名などに「楸」を使うこともできます。
「ひさぎ」という読みを子どもの名前に付けたい場合は、平仮名の「ひさぎ」にするか、名前に使用できる別の漢字を検討する必要があります。
楸のパソコン・スマホ・テプラでの打ち方
さて、この「楸」のパソコン・スマホ・テプラの各機器での打ち方はどうするのでしょうか?
パソコン、スマホでは「ひさぎ」変換で「楸」が出てきます。
この読みを忘れない限り、簡単に出すことができます。
最後はテプラなんですが、残念ながら専用機では「楸」は登録されていないようです。
ですから、テプラ専用機では「楸」を出すことは出来ません。
但し、パソコン、スマホに接続できる機器であれば印刷が可能でしょう。
木へんに春・夏・秋・冬の漢字一覧【季節を表す漢字】
「木へんに秋」の漢字が「楸(ひさぎ)」であるように、 木へんに季節を表す漢字は、それぞれ意味や由来を持っています。
ここでは、季節のつく代表的な漢字を簡単に紹介します。
- 木へんに春「椿(つばき)」:冬から春にかけて花を咲かせることから名付けられた漢字。 詳しくはこちら
- 木へんに夏「榎(えのき)」:夏に葉が生い茂る様子を表した漢字。 詳しくはこちら
- 木へんに冬「柊(ひいらぎ)」:冬に青々と葉が生い茂る木。 詳しくはこちら
60爺は、これらの漢字は読めましたが、今回題材の「楸」は読むことが出来ませんでした。
まとめ
「木へんに秋」と書く漢字は「楸」です。
一般には「ひさぎ」と読み、音読みでは「シュウ」と読みます。
「楸」は中国ではトウキササゲを表し、日本ではキササゲまたはアカメガシワを指す漢字として使われてきました。
万葉集にも「久木(ひさぎ)」が登場しますが、どちらの植物を指していたのかは明確になっていません。
そのため、花言葉についても、キササゲの「夢心地」と、アカメガシワの「繊細」「澄んだ心」に分けて考える必要があります。
また、「楸」は常用漢字にも人名用漢字にも含まれていないため、戸籍に登録する子どもの名前には使用できません。
ただし、「楸」という苗字は実在し、ペンネームや創作上の名前などに使うこともできます。
木へんに春の「椿」、夏の「榎」、冬の「柊」とあわせて覚えておくと、四季に関係する木へんの漢字を整理しやすいでしょう。
参考資料
上級漢和辞典 漢字源 改訂第六版(学研)
新明解語源辞典(三省堂)
子の名に使える漢字|法務省
■追記 他の部首に秋と書く漢字の記事です。
※気づけば木へんの記事も増えてきました














60爺




ディスカッション
コメント一覧
こちら75歳の後期高齢者婆さんです。欧州暮らしです。以前こちらに多いナナカマドの俳句(らしきもの)を作りましたがカタカナでは情趣に欠けるので、どんな漢字が当て嵌まるかと調べていて楸という字に出くわしました。花楸樹と書くのだそうです。
h.morisawa様
コメントありがとうございます。
確かに、ナナカマドの漢字表記は、花楸樹があるんですね。他に、「七竈」があり、その由来がwikiに出ていましたが、「花楸樹」については記載がないようです。
欧州暮らしとはスゴイですね。そちらは日本よりもっと寒いのではないでしょうか。
お身体に気をつけ、元気でお過ごしください。
60爺も、生きている限り、本ブログの更新を推し進めていきます。よろしくお願いします。