さんずいに西と書いて洒!意味・読み方から苗字での使われ方まで総特集

2023年5月9日

歳をとると、人間はダジャレが好きになるようなことを何かで読んだことがあります。このダジャレなんですが、漢字で書くと「駄洒落」となるんですよ!

60爺

そうです。この駄洒落の二文字目は、さんずいの漢字ですね。

60爺の進めている漢字シリーズのうち、洒は「さんずいに○○」に該当します。この漢字、日常ではなかなか出会うことは少ない漢字かなと考えます。

まあ、洒落とか洒脱とかに使われる漢字ですが、その意味等については良く知りません。この機会に、さんずいに西の「洒」について、意味・読み方から名前での使い方まで総特集していこうと思います。

それでは、ご一緒にその結果を見ていってくださいませ~。

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さんずいに西といえば洒!漢字の読み方や全体像をまずはチェック

最初に、洒の意味と読み方を明確にしましょう。

洒の読み方と意味

画数 :9画
音訓:サイ セイ シャ あら・う そそ・ぐ
意味
①あら・う。さらさらと水を流してあらう。水をまいてそうじする。②そそ・ぐ。水をさらさらとかけて清める。また、恥をそそぐ。③さばけているさま。さっぱりしてこだわらないさま。④姓の一つ。

参考:上級漢和辞典 漢字源 学研

「洒」の音読みは「サイ」と「セイ」及び「シャ」の3つです。訓読みは「あら・う」「そそ・ぐ」の2つあります。

意味は4つ。動詞として「あら・う」と「そそ・ぐ」の2つ、形容詞として「さばけているさま」があります。もう一つは、姓のひとつですね。

「あら・う」の同義語は、「洗(セン)」と難しい「灑(サイ)」という漢字です。「灑(サイ)」という漢字をちょいと見てみたんですが、意味的には、「そそ・ぐ」でしたね。

「そそ・ぐ」の同義語は、「洗(セン)」でした。動詞としての意味では「洒」=「洗(セン)」ですね。漢字の成り立ち(下記参照)が近いからそうなっています。

「さばけているさま」の同義語は、「あら・う」と同じ「灑(サイ)」でした。

それでは、洒の書き順をみましょう。

さんずいと西を順に書きます!間違やすいところはないでしょう。


もっと詳しく知ろう!洒の漢字としての由来や成り立ち

洒の語源や字源を見ていきます。

西という漢字は、めのあらいざるを描いた象形文字です。木へんに西の栖(=ざるのような鳥のす)の原字ですね。

洒=「西(サイ・セイ)細かく分散する」+「水(みず)」(形声)。さらさらと分散して水を流すこと。

引用 上級漢和辞典 漢字源 学研

ざるのめの間から細かく水が分散して出ていく様を表しています。

次の章では、「洒」のつく言葉を見てみましょう。

洒落のつく言葉

洒のつく言葉にはどんなモノがあるでしょうか。

洒のつく言葉読み意味
洒心サイシン・ココロヲアラウ心をあらい清める。
洒掃サイソウ⇒洒。水をまき、ほうきではく。
洒濯サイタクあらいすすぐ。
洒脱シャタ゛ツさっぱりして、俗気のないこと。
洒落シャラク・シャレa.(シャラク)①木の葉やちりなどがさっと落ちる。また、薬をふりまく。(同)灑落。②さっぱりして心にわだかまりがない。(同)灑落。b.(シャレ)(日本語での特別な意味)①かけことばなど、ことばのしゃれ。②粋で気のきいた態度。また、服装などを飾り、気がきいていること。③なまいき。
洒然セイセ゛ン・サイセ゛ン・シャセ゛ンa.(セイセ゛ン)ぞっとするさま。また、ひやひやして慎むさま。《類義語》悽然。〔荘子・庚桑楚〕b.(サイセ゛ン)水がさらさらとそそぐさま。c.(シャセ゛ン)心がさっぱりしてわだかまりのないさま。
60爺

冒頭でも出てきた、洒落、洒脱は聞いたことがあります。

その他の言葉は、中国や日本の古典にある言葉ですか?広辞苑を見ると、「洒掃」「洒然」は載っているようです。知識不足の露呈ですな!

次は、名前に使われるポイントを見ていきます。

名前に使われる際のポイントは

「洒」は残念ながら人名漢字ではありません!

60爺

60爺ベスト3は断念せざるを得ません。

そこで、「洒」のつく苗字を見てみます。ところが、「洒」一文字の苗字はなく、「洒」に他の漢字をつけた苗字も見つからないんです。

「洒 苗字」で検索にいっても、いつもなら候補を提示してくれるサイトが検索されません。

「名字由来ネット」で「酒匂」さんが出てきたので、つかの間喜んだんですが、よく見ると一文字目が「洒」ではなくて「酒」なんですよ。

ということで、名前も苗字も全滅しちゃいましたので、この章はこれで終わりです。

他の部首に西の漢字は

過去に書いた記事で、「さんずい」ではなく、「他の部首に西」と書く漢字が存在します。

一覧で見てみましょう。

漢字部首音読み訓読み意味
にんべんあたい①あたい。値段。値打ち。 ②もあたいする。相当する。匹敵する。
くさかんむりセイあかね①あかね。あかねぐさ。赤色の染料に用いる。 ②あかね色。あか。
さんずいサイ セイ シャあら・う そそ・ぐ①あら・う。さらさらと水を流してあらう。水をまいてそうじする。②そそ・ぐ。水をさらさらとかけて清める。また、恥をそそぐ。③さばけているさま。さっぱりしてこだわらないさま。④姓の一つ。
くちへんシンあざわら・う わら・う①あざわらう。あざける。そしり笑う。 ②わらう。ほほえむ。微笑する。
ひへんサイさら・すさらす。日光に当たったままにする。日光に当ててかわかす。
きへんサイす すみか① すむ。鳥が巣をつくってすむ。②すむ。やどる。とどまる。③す。すみか。鳥のすみか。
しんにょうダイ ナイすなわ・ち なんじ の①すなわち。 ②なんじ。 ③はじめて。
えんにょうダイ ナイすなわ・ち なんじ の①すなわち。 ②なんじ。 ③はじめて。
きへんリ リツおのの・く きび・しい くり①くり。ブナ科の落葉高木。②おののく。おそれる。恐怖や寒さなどで、体がぶるぶるとふるえる。③きびしい。さむさがきびしい。

参考:「西」を構成に含む漢字

他にも多数あるんですが、割と知っている漢字を選定しました。

この漢字のうち、「茜」と「栖」について、過去に記事にしています。この記事と同じように、意味・読み方から名前での使い方まで総特集していますので、是非、ご覧ください。

最後に

さんずい西といえば洒ですが、この漢字について述べてきました。

この漢字は、いくつかの言葉「洒落」や「洒脱」に使用されているモノですが、残念ながら日常的に目にする漢字ではないようです。

読みについては、音読み3、訓読み2と複数の読みがあるものの、使い出のある漢字ではないですね。洒のつく言葉を挙げましたが馴染みは少ないように感じましたよ。

人名漢字ではなく、さらに、この漢字を用いた苗字もなかったのは残念でした。

次回の漢字は、どうなるでしょうか。

※気づけばさんずいの記事も増えてきました

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この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら