広の旧字は「廣」|異体字はある?意味・読み方・使い分けをわかりやすく解説
結論から申し上げますと、「広」の旧字は「廣」です。
そして、「広」には異体字は存在しません。
この記事では、次の内容を一目で理解できる構成で解説します。
- 「広」の正式な旧字
- 異体字がない理由
- 似ている漢字との違い
- 実際に使うときの注意点
「広」の旧字「廣」

「広」の旧字は 「廣(ひろ)」 です。
- 新字体:広
- 旧字体:廣
- 画数:「広」5画、「廣」15画
- 音読み:コウ
- 訓読み:ひろ
旧字体は旧字とも言い、1949年(昭和24年)に制定された当用漢字字体表以前に使用された漢字の字体を指します。
「廣」は、戦後の新字体制定以前に使われていた正式な字体で、現在でも 人名・社名・地名 などでは使われることがあります。
その書き順は次の通りです。

見てお分かりのように、旧字の「廣」は、新字の「広」に比べ、はるかに難しいですね。
「広」に異体字はあるのか?
結論:実質的な異体字はありません
「広」には、「廣」以外に公的・辞書的に認められた異体字は存在しません。
これは漢字としてはかなり珍しい部類です。
なぜ異体字がないのか?
理由は、次の3つです。
- 字形の系統がシンプル
- 「广(まだれ)」+音を表す要素、という明確な構造
- 新字体制定で一対一対応になった
- 廣 → 広 の関係が非常に明確
- 意味が他字と混同されにくい
- 「ひろい」という意味が一貫している
そのため、「別の形でも同じ字として扱われる」余地がほとんどありません。
広の旧字と間違えやすい漢字との違い
「広」の旧字を探している人が、よく混同する漢字を整理しておきます。
| 漢字 | 種類 | 広との関係 |
|---|---|---|
| 廣 | 旧字 | 正式な旧字体 |
| 広 | 新字体 | 現行の標準字体 |
| 弘 | 別字 | 意味が異なる |
| 宏 | 別字 | 意味が異なる |
| 厷 | 別字 | 形が似ているだけ |
👉 「弘」「宏」は旧字でも異体字でもありません。意味も成り立ちも別の漢字です。
また、「厷(コウ)」は形が似ていますが、「広」や旧字「廣」の異体字ではありません。
「廣」は現在も使えるの?

旧字の「廣」は、人名用漢字であり、現在でも文字として使用すること自体は可能です。
ただし、常用漢字ではないため、行政文書や学校教育、一般的な公的表記では新字体の「広」が用いられます。
一方で、人名(戸籍上の氏名)や神社・寺院名、屋号、看板、ロゴなどでは、旧字の「廣」が使われるケースも珍しくありません。
実際、固有名詞として登録・使用されている例は現在も多数あります。
そのため、「廣」は誤字ではありませんが、使用する場面を選ぶ漢字だと言えるでしょう。
「廣」の成り立ち・歴史的背景
「廣」は、「黄(四方に広がる)」+「广(建物)」で構成される形声文字です。
もともとは、「建物や空間が四方に広がる様子」を表した漢字でした。
ここから、「廣」は空間的に外枠が広がっていることを暗示させる意(広い)となるんです。
戦後の新字体制定により、画数を減らした「広」が常用漢字として採用され、現在の表記に統一されました。
よくある質問(FAQ)
Q1. 「広」には「廣」以外の旧字や異体字はありますか?
ありません。
「広」の旧字は 「廣」ただ一つで、辞書的・公的に認められた異体字は事実上存在しません。
「弘」や「宏」などは形や意味が似ているため混同されがちですが、旧字や異体字ではなく、別の漢字です。
※旧字や異体字のない漢字は、他にも存在します。
⇒ 祐の旧字体は何?字形から意味・パソコン等機器での出し方もご紹介 (旧字のみ存在)
⇒ 「羽」の旧字は何か?パソコン・スマホ・テプラでの出し方もご紹介 (旧字・異体字とも存在)
Q2. 「廣」は現在でも使えますか?
はい、使えます。
ただし、公的文書では原則として新字体「広」が用いられます。
一方で、人名・屋号・社名・歴史的表記などでは、旧字の「廣」が使われることもあります。
Q3. 「弘」や「宏」は「広」の旧字ですか?
いいえ、違います。
「弘」「宏」は意味や成り立ちが異なる別の漢字であり、「広」の旧字や異体字ではありません。
「廣 → 広」という対応関係のみが、正式な旧字・新字体の関係です。
※旧字が存在しない漢字の代表例です。
⇒ 「柳」の旧字とは?異体字も含めパソコン・スマホでの打ち方を確認
補足:旧字「廣」の字源と出し方
最後に、旧字「廣」の字源と出し方について簡単に触れておきます。
旧字「廣」の字源
「廣」は、意符の「广(まだれ)」と、音符の「黄」から成る形声文字です。
「广」は建物や空間を表す部首で、屋内や土地が横に広がる様子を示します。
一方、「黄」は音を示す要素として使われており、字全体としては「空間が広くのびること」を表す漢字と考えられています。
このような成り立ちから、「廣」は古くから「ひろい」「ひろがる」意味を持つ漢字として用いられてきました。
なお、字源や構成要素の解釈には諸説があり、細かな意味の捉え方については研究者によって説明が異なる場合もあります。
なお、旧字「廣」は、まだれに旧字の「黄」(「革」の上半分と「寅」からうかんむりを除いたモノを組み合わせた形)を使用しています。
正規の「黄」は、「共」の上半分と「寅」からうかんむりを除いたモノの組み合わせです。
この、まだれに上記の「黃」でなく「黄」の漢字を出すには、次のように、特別なフォント(simsun)を使うことで表示できます。

旧字「廣」の出し方
「廣」は、パソコン・スマホ・テプラで「ひろ」と入力し、変換候補から選択することで表示できます。
Unicodeは「5EE3」です。
※旧字「廣」を実際に入力したい場合は、パソコン・スマホ・テプラ別の出し方をこちらで解説しています。
⇒ 広の旧字「廣」の出し方!パソコン・スマホ・テプラでどうやる
まとめ
- 「広」の旧字は「廣」であり、現在は新字体として「広」が使われている
- 「廣」は誤字ではなく、人名や寺社名などの固有名詞では現在も使用されている
- 「弘」「宏」などは読みが同じでも旧字・異体字ではない
- 形が似ていても、意味や成り立ちが異なる漢字があるため混同に注意が必要
以上のように、「廣」は正しい旧字である一方、使用場面が限られる漢字です。
目的に応じて新字体と使い分けることが大切だと言えるでしょう。
参考資料
・上級漢和辞典 漢字源









60爺




ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません