実の旧字は「實」!読み方・意味や新字体との違いを解説
「実」の旧字を調べると、見慣れない「實」という漢字が出てきます。
「實」は「実」の旧字体で、読み方や意味は基本的に「実」と同じです。
また、「実の難しい漢字」「実の昔の字」として探されている漢字も、この「實」を指します。
『漢字源』では「實」は旧字として示されており、「実」に異体字はありません。
この記事では、旧字「實」の読み方と意味、成り立ちや「実」との違い、パソコン・スマホ・テプラでの出し方を解説します。
実の旧字「實」の読み方と意味
「実」の旧字は「實」です。
現在一般に使われている「実」が新字体で、画数の多い「實」が旧字体に当たります。
まずは、旧字「實」の基本情報を見てみましょう。
實
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 部首 | 宀(うかんむり) |
| 画数 | 14画 |
| 音読み | ジツ |
| 訓読み | み・みのる |
| 意味 | 中身がいっぱいに詰まる、草木の実、まこと、本当、実際 |
| 漢字の種類 | 「実」の旧字 |
「實」は14画の漢字で、新字体の「実」よりも6画多くなっています。
「實」の読み方
「實」の音読みは「ジツ」、訓読みは「み」「みのる」です。
『漢字源』では、このほかに常用外の訓読みとして、「みちる」「まこと」「まことに」「みのる」が示されています。
さらに、日本語だけの読み方として、「げに」「さね」「ざね」「じつに」「まめ」「みのり」「むざね」があります。
ただし、現在の一般的な文章では、旧字体の「實」ではなく、新字体の「実」を使って「実」「実る」などと表記します。
「實」の意味
「實」には、中身がいっぱいに詰まるという意味があります。
そこから、草木にできる「み」や、中身があって偽りではない「まこと」という意味でも使われるようになりました。
「充實(充実)」では中身が十分に満たされていること、「事實(事実)」では本当にあったこと、「果實(果実)」では草木になる実を表します。
『漢字源』では、日本語だけの意味として、真心や親身の心を表す「じつ」と、内容を表す「み」も示されています。
「實」の書き順
「實」は14画で、上部の「宀」から書き始め、その下に「貫」を書きます。

新字体の「実」は8画なので、旧字の「實」は6画多い漢字です。
「實」については、「うかんむりに実」で記事をアップしていますので、ご覧ください。
※「カテゴリ:漢字の旧字」に収録した漢字の中で、旧字が存在するのは次の漢字です。
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旧字「實」の成り立ち
『漢字源』によると、「實」は「毌」「貝」「宀」を組み合わせた会意文字です。
「毌」はびっしり詰まること、「貝」は財貨、「宀」は家を表します。
「毌」は、田に苗がびっしり生えている様子を描いた図形から、「びっしり密着する」「びっしり詰まる」というイメージを示す記号になりました。
これらを組み合わせた「實」は、家の中に財貨がいっぱい詰まっている情景を表しています。
『旧字源』では、「宀」は家屋や廟、「貫」は貝の貨幣をつらぬいてつづったもの、または財貨が行き渡ることを表すと説明されています。
そこから「實」は、家屋や廟に供え物や財貨が豊かにある様子を表し、「みちる」という意味を持つようになりました。
さらに、果実などの「み」や「みのる」、心が充実していることから「まこと」という意味に広がり、「真実」「事実」などの言葉にも使われています。
「實」から「実」へ字体が変わった理由
現在使われている「実」は、旧字「實」の形を簡略化した新字体です。
『旧字源』によると、草書体で使われていた大胆なくずし字が、新字体の「実」として採用されました。
大きく簡略化されたため、「實」を構成していた「毌」や「貝」の形は、新字体の「実」には残っていません。
「実」と「實」の違い
「実」と「實」の違いは、新字体か旧字体かという点です。
現在一般に使われている「実」が新字体で、字体が簡略化される前の「實」が旧字体に当たります。
両者の違いを表で確認してみましょう。
| 項目 | 実 | 實 |
|---|---|---|
| 字体 | 新字体 | 旧字体 |
| 画数 | 8画 | 14画 |
| 音読み | ジツ | ジツ |
| 訓読み | み・みのるなど | 実と同じ |
| 意味 | 草木の実、まこと、中身が詰まるなど | 実と同じ |
| 現在の使われ方 | 一般的な文章で使われる | 人名や古い文献などで見られる |
「実」と「實」は字形と画数が異なりますが、読み方や意味は基本的に同じです。
現在の新聞や書籍、学校教育などでは、新字体の「実」が一般的に使われています。
一方、旧字体の「實」は、人名や古い文献、看板、書道作品などで見かけることがあります。
「実」に異体字はある?
『漢字源』では、「實」は「実」の旧字として示されており、「実」に異体字はありません。
したがって、「實」は異体字ではなく、「実」の旧字体です。
旧字体は、字体が整理されて新字体に改められる前の字体を指します。
「実」と「實」は別の漢字ではなく、新字体と旧字体の関係にあります。
「實 異体字」「実 異体字」として検索されることもありますが、「實」は「実の旧字体」とするのが適切です。
旧字「實」の出し方
旧字の「實」は、パソコンやスマホの文字変換を使って入力できます。
すぐに使いたい場合は、次の文字をコピーしてください。
實
上の「實」をコピーし、入力したい場所に貼り付ければ、そのまま使用できます。
パソコンでの「實」の打ち方
文字変換とUnicodeによる打ち方の2つをご紹介します。
文字変換による「實」の打ち方
それでは、文字変換による「實」の打ち方を紹介します。
変換をかける文字は「じつ」です。
手順は次の通りです。
- 「じつ」入力
- 日本語で「じつ」と入力します。

- 変換候補から「實」を探す
- 変換キーを数度押すと変換候補が現れます。
「實」がありました。
見つけたら、クリックしましょう。

- 「實」入力完了
- 「實」が入力されました。

簡単に打てました。
「じつ」の他に「み」変換でも出すことができますが、候補が多く難儀します。
Unicodeによる「實」の打ち方
Unicode4桁を打ち込んで変換をかける打ち方です。
ここは、WindowsのMicrosoft IMEを使用している場合の操作です。
いつも言っているんですが、手軽ですが、Unicodeを覚えるのが面倒です。
- 「實」入力
- 日本語で「5BE6」と入力します。
ご覧のように「5べ6」となっても気にしないでください。
F5キーを押します。

- 変換候補から「實」を探す
- 変換候補が現れますので、目指す「實」を探します。
見つけたら、クリックしましょう。

- 「實」入力完了
- 「實」が入力されました。

日本語でUnicodeを入力してF5キーを押すだけです。
いつも言っている注意点は「日本語で」という部分!
これだけで、望む漢字を入力できます。
上述したように、Unicodeを覚えていられませんよね!
スマホでの「實」の打ち方
スマホでも「實」を出すのに、文字変換による打ち方が出来ます。
変換をかける文字は、パソコンと同じく「じつ」ですね。
- 「じつ」入力
- 日本語で「じつ」と入力します。

- 変換候補をタップ
- 変換候補を表示するため、「ⅴ」をタップしましょう。

- 変換候補から「實」を探す
- 変換候補が表示され、「實」が見つかったらタップします。
今回は、2行目に発見しました。

- 「實」入力完了
- 「實」が入力されました。

以上、スマホでも問題なく「實」を表示できました。
テプラでの「實」の打ち方
ここでは、テプラ(TEPRA PRO SR300)における「實」の打ち方を紹介します。
次の2つの打ち方があります。
- 文字変換による打ち方
- JISコードを指定する打ち方
これらの打ち方を手順に従って、ご紹介します。
文字変換による打ち方
パソコン・スマホと同じく、文字変換によって「實」を表示する方法です。
入力する文字は、パソコン、スマホと同じ「じつ」です。
- 「じつ」入力
- 日本語で「じつ」と入力します。

- 「変換」ボタン押下
- 「変換」ボタンを押して候補を表示します。

- 「實」で「選択」ボタン押下
- 「↓」ボタンを押していくと「實」が候補に表れますので、「選択」ボタンを押すことで表示できます。

- 「實」入力完了
- 「實」が入力できました。

「實」は3つ目に出てきたので楽でした。
JISコードを指定する打ち方
次は、JISコードを指定する打ち方です。
パソコンでのUnicodeを指定する打ち方と似ていますが、JIS区点コードを使った打ち方です。
- 「シフト」+「あ・ア」キー押下
- 「シフト」を押しながら、「あ・ア」ボタンを押します。
コード入力画面が表示されます。

- 「5373」入力
- コードに「5373」を入力します。
SR300の取扱説明書から「實」を検索します。
もし、見つからない場合、そのTEPRAでコードから「實」を入力することは出来ません!

- 「實」押下
- 「實」が候補に表れますので、「選択」ボタンを押します。

- 「實」入力完了
- 「實」が入力できました。

コードさえわかっていたら、こちらの方がはるかに簡単ですね。
テプラで難しい漢字を入力する方法を紹介した記事があります。
まとめ
「実」の旧字は、14画で書く「實」です。
新字体の「実」と旧字体の「實」は字形や画数が異なりますが、読み方や意味は基本的に同じです。
『漢字源』では「実」に異体字はなく、「實」は異体字ではなく旧字体として示されています。
旧字の「實」は、「じつ」と入力して変換するほか、この記事の文字をコピーして使うこともできます。
参考資料
上級漢和辞典 漢字源 改訂第六版(学研)
旧字源 旧漢字でわかる漢字の成り立ち(瀬谷出版)
※思えば、「漢字の旧字」の記事も増えてきたようです。











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