「世論」の読み方は「せろん」「よろん」どっち?語源・使い分けを徹底解説

2025年12月5日

「世論」は、「せろん」と「よろん」の2通りの読み方があります。

ニュースでは「よろん」と読むことが多いため、「せろん」は間違いでは?と思う人もいるかもしれません。

しかし、実は「せろん」の方が歴史的には古い読み方です。

この記事では、「せろん」と「よろん」の違い、なぜ2つの読み方が生まれたのか、現在はどちらを使うのが自然なのかを、語源や歴史も含めてわかりやすく解説します。

どちらが正解か、そしてなぜそう読むのか、その疑問に終止符を打ちましょう。

「世論」は「せろん」「よろん」どちらも読める

「世論」という漢字を見たとき、「せろん」と「よろん」のどちらで読むべきか迷った経験はありませんか?

結論から申し上げます。

実は、「世論」は「せろん」と「よろん」のどちらで読んでも間違いではありません。

ただし、現在の日常会話やニュースでは「よろん」が一般的です。

一方、「せろん」は古い読み方として残っており、歴史・政治・学術系の説明で見かけることがあります。

まずは違いを簡単に整理してみましょう。

読み方特徴
せろん昔からある漢語的な読み方
よろん現代で広く使われる読み方

現代では「よろん」が多数派

現代のニュース報道や公的な文書、学校教育の場において、「世論」は次の読み方が圧倒的に主流となっています。

現代では「よろん」が多数派

ちょっと古いんですが、平成15年(2003年)の「国語に関する世論調査」|文化庁では、世論の発音についての調査があり、「よろん」73.6%、「せろん」18.9%と出ています。

現在では、その差は、さらに広がっていると思われます。

「せろん」も誤読ではない

では、「せろん」という読み方は完全に間違いなのでしょうか?

いいえ、「せろん」も歴史的に正しい読み方の一つです。

「せろん」は、元々中国語(漢語)に由来する読み方で、古くは学術的な文脈で使われていました。

日本の文献でも、平安時代の『日本文徳天皇実録』(852年)に「世論嗷々(せろんごうごう)」という形で使われている例があります。

現在でも辞書に掲載されており、高齢の方や伝統的な表現を使う方の中には「せろん」を使う方もいます。

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「せろん」と「よろん」は何が違う?

2つの読み方が生まれた背景には、漢字の歴史が関係しています。

もともとは「せろん」が中心だった

「世論」は、もともと音読みで「せろん」と読む漢語由来の言葉です。

明治時代の辞書や新聞でも、「せろん」が一般的でした。

この頃の「世論」は、世間の評価、社会全体の考え、人々の評判といった意味で使われていました。

現在でも、歴史的な説明では「せろん」と読む場合があります。

実は「よろん」は別の言葉だった

現在よく使われる「よろん」は、もともと「輿論(よろん)」という別表記の言葉から広まったとされています。

「輿論」は、人々の意見、民衆の考え、社会の声を意味する言葉でした。

帝国書院の解説でも、かつては「世論(せろん・せいろん)」と「輿論(よろん)」が区別して使われていたと説明されています。

戦後、当用漢字の制定によって「輿」の字が使いにくくなったため、「輿論」を「世論」と表記するケースが広まりました。

その結果、次に示す現在の形が定着したのです。

  • 表記:世論
  • 読み:よろん

つまり、「せろん」と「よろん」は、もともとの成り立ちが少し違います。

現在は「せろん」と「よろん」どちらを使う?

現在は、一般的には「よろん」を使うのが自然です。

ニュースでも、「世論調査」「世論の反発」「世論の関心」など、「よろん」と読むケースがほとんどです。

文化庁の「国語に関する世論調査」でも、「世論」を「よろん」と読む人が多数派という結果が出ています。

一方で、「せろん」が完全になくなったわけではありません。

歴史や政治学の文脈では、「本来は『せろん』だった」「『輿論』との違い」などを説明する際に使われることがあります。

そのため、普段は「よろん」を使い、語源や歴史を説明する場面では「せろん」が登場すると考えるとわかりやすいでしょう。

まとめ

「世論」は、「せろん」「よろん」のどちらも正しい読み方です。

ただし、歴史的には「せろん」が古く、現在は「よろん」が一般的という違いがあります。

また、現在の「よろん」は、もともと「輿論」という言葉の読み方が広まった背景を持っています。

普段の会話やニュースでは「よろん」を使えば問題ありません。

一方で、語源や歴史を調べると、「せろん」という読み方が今も残っている理由が見えてきます。

参考
平成15年度「国語に関する世論調査」の結果について(文化庁)
『世論』に『せろん』と『よろん』の二種類のふりがなが付いているのはなぜですか|帝国書院
輿論|コトバンク
NHKことばのハンドブック 第2版

※気づけば言い方・呼び方・読み方の漢字の記事も増えてきました

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この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら