お坊さんの呼び方一覧|僧侶・和尚・住職の違いと宗派別の呼称
「お坊さんの呼び方」は一つではありません。
実は、立場・役割・宗派・使う場面によって、適切な呼び方が異なります。
「僧侶」「和尚」「住職」「お坊さん」など、何となく使い分けている言葉ですが、正しい意味を理解していないと、失礼に当たる場合もあります。
この記事では、次の項目を、初めての方にも分かるように整理してお届けします。
- お坊さんの主な呼び方一覧
- 僧侶・和尚・住職の違い
- 宗派による呼称の違い
- 葬儀や法事など場面別の正しい呼び方
お坊さんの呼び方一覧|分類別に整理した結論

お坊さんの呼び方は一つではなく、実は、同じ基準で並べられる言葉ではありません。
呼び方は主に、次の異なる分類軸によって成り立っています。
- 立場・役割を表すもの
- 日常会話で使われる表現
- 性別による区分
まずは、全体像がひと目で分かるよう、分類別に整理して一覧で確認しましょう。
立場・役割による呼び方
| 呼び方 | 意味・立場 |
|---|---|
| 僧侶 | 仏教に出家した人の総称。最も正式で汎用性が高い呼び方 |
| 和尚 | 師僧や導師など、指導的立場にある僧侶への敬称 |
| 住職 | 寺院を管理・運営する責任者(役職名) |
日常的に使われる呼び方
| 呼び方 | 意味・使われ方 |
|---|---|
| お坊さん | 僧侶を指す日常的で親しみのある表現。会話向き |
性別による呼び方
| 呼び方 | 意味 |
|---|---|
| 尼僧 | 仏教に出家した女性の僧侶を指す正式な呼び方 |
このように、「お坊さんの呼び方」は、すべてが同列の種類ではなく、分類の基準が異なる言葉です。
- 僧侶・和尚・住職は「立場・役割」
- お坊さんは「話し言葉」
- 尼僧は「性別」
上記の整理を理解しておくと、次章以降の違いや使い分けがスムーズに理解できます。
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立場・役割による呼び方(僧侶・和尚・住職)の違い
「僧侶」「和尚」「住職」は、いずれもお坊さんを指す言葉ですが、意味や役割は同じではありません。
これらの違いを理解するポイントは、「立場」や「役割」を表す言葉かどうかという点にあります。
ここでは、それぞれの意味と使い分けを整理して解説します。
僧侶とは(仏教に出家した人の総称)
僧侶とは、仏教に出家し、戒律を受けて修行する人の総称です。
- 宗派を問わず使える最も正式な呼び方
- 個人の役職や地位に関係なく使える
- 記事や説明文、公的な表現に向いている
「お坊さんの呼び方」で迷った場合、僧侶と表現すれば失礼になることはほぼありません。
和尚とは(指導的立場の僧侶への敬称)
和尚(おしょう)は、本来、弟子を導く立場にある僧侶に対する敬称です。
- 師僧や導師を務める僧侶に使われる
- 単なる職業名ではなく、敬意を含む呼び方
- 宗派によって使われ方に違いがある
特に、禅宗では一般的に使われますが、すべての宗派で用いられるわけではありません。
住職とは(寺院の責任者という役職)
住職は、寺院に住み、管理・運営を担う責任者のことです。
- 僧侶の中の一部だけが住職
- 寺院ごとに基本的に一人
- 呼び方というより「役職名」
そのため、すべての僧侶が住職というわけではありません。
三つの違いを簡単に整理すると
| 呼び方 | 分類 | ポイント |
|---|---|---|
| 僧侶 | 身分・総称 | 出家した人全体を指す |
| 和尚 | 敬称 | 指導的立場の僧侶 |
| 住職 | 役職 | 寺院の責任者 |
次のように、覚えておくと、使い分けがしやすくなります。
- 僧侶は「立場の総称」
- 和尚は「敬意を込めた呼び方」
- 住職は「役職名」
お坊さんとは?口語的な呼び方としての位置づけ
お坊さんは、僧侶を指す言葉として最も広く使われている表現ですが、「僧侶」「和尚」「住職」とは性質が異なります。
結論から言うと、お坊さんは正式な名称ではなく、日常会話で使われる口語的な呼び方です。
お坊さんは正式な肩書きではない
「お坊さん」という言葉には、「役職」「地位」「僧位」といった明確な定義はありません。
あくまで、「僧侶を親しみを込めて呼ぶ言い方」あるいは「子どもや一般向けの表現」として使われてきた言葉です。
そのため、文書や公的な場では、「僧侶」「住職」などの正式な呼び方が選ばれるのが一般的です。
どんな場面で使われることが多い?
「お坊さん」は、次のような場面でよく使われます。
- 日常会話
- 子ども向けの説明
- テレビや雑談などの口語表現
一方で、次のようなシーンでは、やや砕けた印象になるため、使用を控えた方が無難とされることもあります。
- 葬儀や法事の正式な場
- 案内文や手紙
- 公的な説明文
僧侶との違いをどう考えるべきか
整理すると、次のような違いがあります。
- 僧侶:正式・中立・文書向き
- お坊さん:口語・親しみ・会話向き
意味として大きな差はありませんが、使う場面によって印象が変わる言葉だと理解しておくと安心です。
迷ったときの考え方
呼び方に迷った場合は、次の判断基準で使い分けるのが基本です。
- 公式・丁寧さが求められる → 僧侶
- 会話・説明・くだけた場面 → お坊さん
尼僧とは?女性の僧侶を表す正式な呼び方
尼僧(にそう)とは、仏教に出家した女性の僧侶を指す正式な呼び方です。
「お坊さん」「僧侶」と同じく仏門に入った立場ですが、性別による区分を表す言葉であり、役職や地位を示すものではありません。
尼僧は立場ではなく「性別」による区分
尼僧という言葉は、「僧侶という身分を前提に」「その人が女性であること」を示すための呼称です。
ですから、尼僧と僧侶の意味は次のようになります。
- 尼僧 = 女性の僧侶
- 僧侶 = 出家した人の総称
日常ではどう呼ばれることが多い?
日常会話では、「女性のお坊さん」「尼さん」などと表現されることもありますが、正式な場では「尼僧」が正確な言い方です。
文書や説明文では、性別を明確にする必要がある場合に用いられます。
尼僧も僧侶であることに変わりはない
尼僧は、次の点で、男性の僧侶と本質的な違いはありません。
- 戒律を受けて出家している
- 仏教の教えに基づいて修行する
呼び方の違いは、あくまで、区別のための表現だと理解しておくとよいでしょう。
整理すると
以上、整理すると、次のような関係になります。
- 僧侶:出家した人すべての総称
- 尼僧:その中でも女性である僧侶
宗派によってお坊さんの呼び方は違う?
お坊さんの呼び方は、基本的な部分は共通しているものの、宗派によって使われ方に違いがあります。
特に注意したいのは、「和尚」という呼称や、宗派独自の敬称です。
ここでは、代表的な宗派ごとに、呼び方の傾向を分かりやすく整理します。
浄土宗・浄土真宗の場合
浄土宗・浄土真宗では、「和尚」という呼び方を使わない、またはあまり使わない傾向があります。
特に浄土真宗では、次の観点から、「和尚」を用いないのが一般的です。
- 教義上の考え方
- 歴史的背景
そのため、「僧侶」「ご住職」といった呼び方が、最も無難で丁寧とされています。
曹洞宗・臨済宗(禅宗)の場合
曹洞宗や臨済宗などの禅宗では、「和尚」という呼称が比較的広く使われています。
- 指導的立場の僧侶
- 修行を積んだ僧侶
に対して、敬意を込めて「和尚」と呼ぶことがあります。
ただし、日常的な会話では、「住職」「僧侶」と呼ばれることも多く、必ずしも「和尚」でなければならないわけではありません。
日蓮宗の場合
日蓮宗では、宗派特有の呼称が使われることがあります。
- 上人(しょうにん)
- 阿闍梨(あじゃり)
これらは、僧位や修行段階を表す言葉で、専門的な文脈で使われるのが一般的です。
一般の参拝者や檀家が使う場合は、「僧侶」「ご住職」と呼ぶのが安心です。
宗派が分からないときの考え方
相手の宗派が分からない場合は、「僧侶」と呼ぶのが最も無難で正確です。
「住職」は役職名のため、実際に住職であることが分かっている場合に使うのが望ましいでしょう。
宗派独自の呼称は、無理に使おうとせず、共通して使える呼び方を選ぶのが安全です。
「僧侶様」という表現を見かけることがありますが、一般的な慣用表現ではなく、多くの場面では 「僧侶」または「先生」 と呼ぶ方が自然です。
宗派別の呼び方まとめ
| 宗派 | 主な呼び方 |
|---|---|
| 浄土宗 | 僧侶・ご住職 |
| 浄土真宗 | 僧侶・ご住職 |
| 曹洞宗 | 和尚・僧侶 |
| 臨済宗 | 和尚・僧侶 |
| 日蓮宗 | 上人・阿闍梨(専門的) |
なお、宗派や寺院によっては、たとえば、臨済宗の「方丈様」や、浄土真宗の「院家様」「御院」など、一般的な呼称とは異なる特有の呼び方が用いられる場合もあります。
場面別|正しいお坊さんの呼び方(葬儀・法事・会話)
お坊さんの呼び方は、どの場面で使うかによって、適切な表現が変わります。
ここでは、特に迷いやすい「葬儀・法事」「日常会話」「文書や案内文」の3つの場面に分けて整理します。
葬儀・法事での正しい呼び方
葬儀や法事といった正式な場では、丁寧で中立的な呼び方を選ぶことが大切です。
一般的に無難なのは次の表現です。
- ご住職
- 僧侶の方
- ご導師(読経を行う立場の場合)
なお、「ご住職」は役職名のため、住職でない僧侶に対しては「僧侶」「先生」と呼ぶ方が無難な場合もあります。
一方で、「お坊さん」という言い方は、砕けた印象になるため、正式な場では避けた方が無難とされています。
上述していますが、「僧侶様」という表現を勧めているサイトもありますが、一般的な慣用表現ではなく、多くの場面では 「僧侶」または「先生」 と呼ぶ方が自然です。
日常会話での呼び方
日常会話や雑談の中では、「お坊さん」と呼んでも問題になることはほとんどありません。
特に、何度も述べていますが、次の場面では、最も分かりやすく親しみのある表現です。
- 子どもへの説明
- 家族・知人との会話
- テレビや一般的な話題
ただし、本人を目の前にして話す場合は、「ご住職」「先生」など、相手との関係性に応じた呼び方を選ぶと安心です。
手紙・案内文・公的な文書の場合
文章として残るものでは、口語表現は避け、正式名称を使うのが基本です。
よく使われる表現は以下の語です。
- 僧侶
- 〇〇寺住職
- ご導師
やや軽い印象になるため、「お坊さん」という言葉は、案内文や公式文書では使わない方がよいでしょう。
迷ったときの考え方
呼び方に迷った場合は、
- 丁寧さが必要 → 僧侶・ご住職
- 会話中心 → お坊さん
と考えると判断しやすくなります。
「失礼にならないか」を基準にすることが、最も確実な選び方です。
お坊さんの呼び方でよくある疑問・勘違い
お坊さんの呼び方については、日常的に使われている言葉が多い分、誤解や勘違いも起こりやすいのが特徴です。
ここでは、特によくある疑問をQ&A形式で整理します。
お坊さん=和尚ではないの?
いいえ、同じではありません。
- お坊さん:僧侶を指す口語的な呼び方
- 和尚:指導的立場にある僧侶への敬称
つまり、「和尚」は僧侶の中の一部に使われる呼び方であり、すべてのお坊さんが和尚というわけではありません。
宗派(浄土真宗)によっては、「和尚」という呼称自体がないものもあるので、注意が必要です。
住職はお坊さんとどう違う?
住職は役職名です。
- 住職:寺院の責任者
- お坊さん:僧侶を指す一般的な呼び方
そのため、住職であっても、会話の中では「お坊さん」と呼ばれることもありますが、意味としては別物です。
女性のお坊さんは何と呼ぶのが正しい?
正式には、尼僧(にそう)と呼びます。
日常会話では「女性のお坊さん」と言われることもありますが、文書や説明文では「尼僧」が正確な表現です。
宗派が分からないときは何と呼べばいい?
宗派が分からない場合は、次のように呼ぶのが最も無難です。
- 僧侶
- ご住職
これらの呼び方は、ほぼすべての宗派で共通して使え、失礼に当たる心配がありません。
お坊さん本人にはどう呼びかけるのがよい?
直接話しかける場合は、「ご住職」「先生」と呼ぶケースが多く見られます。
「お坊さん」と呼びかけるよりも、敬意の伝わる表現を選ぶと安心です。
まとめ
お坊さんの呼び方は一つではなく、立場・役割・場面・宗派によって使い分ける必要があります。
整理すると、次のようになります。
- 僧侶:仏教に出家した人の総称。最も正式で汎用性が高い
- 和尚:指導的立場の僧侶への敬称(宗派差あり)
- 住職:寺院の責任者という役職名
- お坊さん:僧侶を指す口語的で親しみのある表現
- 尼僧:女性の僧侶を表す正式名称
また、次のような場面に応じて使い分けることが大切です。
- 葬儀や法事などの正式な場では「僧侶」「ご住職」
- 日常会話では「お坊さん」
宗派によって呼び方に違いがある場合もありますが、迷ったときは、共通して使える表現を選べば失礼になることはありません。
正しい呼び方を知っておくことで、冠婚葬祭や日常のやり取りでも、相手に配慮した、安心できる対応ができるようになります。
※気づけば「言い方・呼び方・読み方」の漢字の記事も増えてきました









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