乃に木で朶の読み方から意味・名字での使われ方まで総特集

2023年6月3日

大黒様のように耳が大きい人を福耳と言いますよね。

広辞苑で福耳をひくと、「耳たぶの大きい耳。福相といわれる。」と出ています。

60爺

耳が大きいのではなくて耳たぶが大きいんですね。

ここで気がついたんですが、「みみたぶ」を変換すると「耳朶」になるんです。ここで、「たぶ」の漢字が気になりました。「乃に木」と書くんですよ。

「木へんに○○」には属しませんが、今回は、この乃に木の朶について、意味・読み方から書き順、そして、名字での使い方まで総特集しようと考えました。

どうか、最後までみていってくださいませ。

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乃に木といえば朶!漢字の読み方や全体像をまずはチェック

最初に、朶の意味と読み方を明確にしましょう。

朶の読み方と意味

画数 :6画
音訓:ダ た・れる(日本語のみ)たぶ
意味
①た・れる。木の枝がたれさがる。②花や雲のかたまりを数えるときのことば。③「耳朶(ジダ)」とは、みみたぶ。④たらせる。下へたらすように動かす。⑤姓の一つ。
日本語だけの意味・用法
(訓読み)たぶ

参考:上級漢和辞典 漢字源 学研

上記のとおり、「朶」の音読みは「ダ」で、訓読み「た・れる」です。

意味は5つあります。②には、万朶花(ハ゛ンタ゛ノハナ):多くの花、五朶雲(コ゛タ゛ノクモ):五色に染まって垂れさがる雲の二つの例が載っていました。

この漢字ですが、部首は「木(き・きへん)」なんですね。木へんというと、今まで見てきた「椿」「棟」・・・など、左側に木があるイメージを持っていますが、このような形の場合もあるんですな!

60爺

こんな形の漢字には、梁、梟、条など、たくさんありますね。こちらも特集していければと思います。

朶の書き順を見てみましょうか。

この漢字の書き順も簡単です。乃と木を順に書いていけばいいんですね。


もっと詳しく知ろう!朶の漢字としての由来や成り立ち

朶の解字です。

朶=「乃(ダイ・柔らかい)」+「木(き)」(形声)。木の枝がしなやかに垂れ下がる情景。

引用 上級漢和辞典 漢字源 学研

形声とは、漢字の六書(リクショ)の一つ。発音を表す文字と、意味を表す文字とを組み合わせて、新しい文字を作る方法。

「乃」は耳・而と同源で、「柔らかい」というコアイメージがあるんですよ!そして、曲がってしなやかに垂れる様子を表したりするんですな!

まさに、朶の元になるイメージです。

朶のつく言葉

朶には植物の意味はないので、「朶」のつく言葉を見てみましょう。

朶のつく言葉読み意味
朶頤タ゛イ・イヲタ゛スあごを動かして食べようとするさま。
朶雲タ゛ウンたれ下がった雲。他人から来た手紙の敬称。
朶翰だかん(「朶」は花ぶさの意)他人の手紙の尊敬語。朶雲。
耳朶じだ①みみたぶ。②みみ。「―に残る」
耳朶・耳埵みみたぶ
みみたぼ
耳の下部の垂れ下がった肉。じだ。
一朶いちだ①(花の)ひとえだ。②(雲などの)ひとかたまり。
粗朶そだ伐り取った樹の枝。薪とし、また、堤を築く材料や海苔を着生させる材料とする。
万朶ばんだ(「朶」は垂れさがった枝)多くの垂れ下がった枝。

漢和辞典、広辞苑から抜き出してみました。

耳朶とかいて、「じだ」「みみたぶ、みみたぼ」と違う読み方をするんですね。「じだ」と読んだ場合には、意味も変わってきますね。

粗朶は、どこかで聞いたことがあるような気がします。

それ以外の言葉は初耳でござる。

次の章では、「朶」を名前に使う場合のポイントを簡単に述べておきます。

名前に使われる際のポイントは

この「朶」ですが人名漢字ではないんです。ですから、名前には付けられませんね!

60爺

当然ですが、60爺ベスト3はお休みです。

そこで、名前が付けられないときは苗字ということで、「朶」のつく苗字を見てみます。最初に、「朶」一文字の苗字があるのか見てみましょう!

【名字】朶
【読み】えだ、いだ、なだ
【全国順位】 31,302位
【全国人数】 およそ100人
参考資料 名字由来net

「朶」さん、いました。読みが3種類あります。但し、上述した読みとは全く違う読みなんですね。「えだ」と読む人が多数ということです。

全国に100名ほど、人数が3桁になると、順位は3万番台になるんですな。

都道府県別の人数です。

都道府県人数
福島県およそ40人
大阪府およそ20人
東京都およそ20人
兵庫県およそ20人
埼玉県およそ10人

参考資料 名字由来net

この5都府県で、日本全国の人数をカバーする勢いですな。他の道府県に「朶」さんがいても少人数なんですね!

「朶」に他の漢字をつけた苗字の方をみてみます。

朶のつく苗字全国順位全国人数
敦朶(あつだ)82,375位およそ10人
歯朶(しだ)46,980位およそ40人
歯朶尾(しだお)32,807位およそ90人
歯朶原(しだはら)89,133位およそ10人
歯朶山(しだやま)65,597位およそ20人
長朶(ながた)76,989位およそ10人
藤朶(ふじえ)76,276位およそ10人

7つの苗字が出てきましたが、皆、少数ですね。一番多い「歯朶(しだ)」さんでも、全国順位46,980位で、およそ40人しかいませんよ。

4つの苗字で全国人数が、およそ10人、全国順位も、76,276位~89,133人ですわ。なんてことはない、「朶」さんが一番多かったんですな!

最後に

乃に木で朶を見てきました。

意味は、「たれる」がメインでした。そこから、耳から「たれる」んで「耳朶」となったんでしょうかね。

漢字自体は簡単なモノでして、朶のつく言葉も大分出てきましたが、あまりポピュラーじゃないのか、60爺の知っている言葉は少なかったですね(いつものことなんですけど…)。

今回も人名漢字ではなく、苗字を見に行ったんですけど、出てきた苗字は皆、少数民族でした。

次の木へんの漢字は何を採用しようかな。

※気づけば木へんの記事も増えてきました

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この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら

木へんの漢字

Posted by 60爺