大山康晴の伝説の記録を紹介!あの藤井聡太にも破れない?

2022年8月22日

今回は、将棋の過去の大棋士である「大山康晴十五世名人」について、その伝説と言っていい記録に触れながらお話をしていきます。

合わせて、現在、すごい勢いで過去の記録を更新している藤井聡太竜王(五冠)が、「大山康晴」の持つ記録に迫るのはどの時期なのかを対比してみていければと思います。

さて、最初に大山十五世名人の生い立ちと戦績に軽く触れておきましょう。

大正12年(1923年)3月13日岡山県浅口郡西阿知町(現在の倉敷市西阿知町)に生まれました。昭和10年3月12歳で木見八段に入門。兄弟子に升田幸三実力制第四代名人がいました。

戦績は圧倒的で、主な記録としては、公式タイトル獲得80期(歴代2位)、一般棋戦優勝44回(歴代2位)、通算1433勝(歴代2位)等があり、永世名人・永世十段・永世王位・永世棋聖・永世王将の5つの永世称号を保持しています。

※この記事で言っている現役棋士の称号等は、2022年8月22日現在のものです!

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伝説の記録

さて、大山十五世名人の「伝説の記録」と書きましたが、実績の凄さに圧倒されて、いくら書いてもキリがなくなってしまいます。

そこで、数ある記録の中から、60爺の印象に残るモノを5点抽出してみました。

  • A級連続在位が圧倒的な長さ
  • 死去するまでずっとA級維持
  • タイトル獲得数が凄い
  • 名人獲得期数がダントツ
  • 50歳以上でも大活躍した

それぞれの記録を詳しく解説していきますが、永世名人の中でも伝説と言われる存在であることが上の情報だけでもヒシヒシと感じられます。

60爺が子供の頃は、「大山は強すぎて面白くない」なんて言われた時代もありました。その後、大山VS中原時代のように少しずつ将棋界が移り変わっていったのも時間の流れを感じますね。

A級連続在位


棋士名在位数(期)うち名人在位数(期)
1大山康晴十五世名人4418
2谷川浩司十七世名人325
3升田幸三実力制第四代名人312
4中原誠十七世名人2915
4羽生善治九段299

大山康晴が、第1位で44期連続(名人18期)です。1948/04/01 にA級昇級後、1992/07/26 死去するまでA級に在籍していました。

この記録が偉大なのは、第2位の十七世名人の谷川浩司九段で 32期を 12年も引き離しています。第3位が升田実力制第四代名人の 31期です。

藤井竜王が、2022/04/01 にA級昇級し、現在順位戦を戦っていますが、2065年までA級を維持しないと、この記録に並ぶことが出来ません。

60爺は、その頃には昇天していますので、記録がどうなるかを見届けることは不可能ですね!


A級在位持の年齢

大山十五世名人は 69歳までA級に君臨していました。しかも、A級に在位したまま、死去しているのですからすごすぎます。

棋士名在位数(期)備考
1大山康晴十五世名人69死去するまで在位
2加藤一二三九段62ご存知「ひふみん」
3土居市太郎名誉名人61名人にはなっていない
3升田幸三実力制第四代名人61引退時A級
3花村元司九段61「真剣士」、60歳でA級復帰

第二位が、加藤一二三九段、あの「ひふみん」で62歳。この後、B級1組からC級2組まで落ち、フリークラス転落で引退したのは記憶に新しいです。

他の棋士を見ていくと、升田実力制第四代名人こそ 61歳までA級に在籍していましたが、十六世名人中原誠が 52歳、谷川九段と十九世名人の資格保持者羽生善治九段は 51歳、十八世名人の資格保持者森内俊之は 46歳でA級を陥落しました。

藤井竜王は現在20歳です。69歳までは 49年もあります。まさに約半世紀後、A級に在位していれば、この記録に並びますが誰も答えることはできないですね。

60爺は、A級連続在位の記録の上をいくこの記録も見届けることは不可能です!

A級歴代棋士の記録については、こちらが詳しいです。興味がある方はポチっとしてください。

タイトル獲得数

タイトル獲得数を見てみましょう。

大山十五世名人のタイトル獲得数は 80期です。この記録は、羽生善治九段の 99期に次ぐ第二位です。

棋士名タイトル獲得数
1羽生善治九段99
2大山康晴十五世名人80
3中原誠十七世名人64
4渡辺明名人31
5谷川浩司十七世名人27

タイトルは現在8つありますが、大山が勝ちだした時代は3つしかなかった時期が長かったので、驚異的な記録だと言えます。

現在、藤井竜王のタイトル獲得数は 9期です。

5つのタイトルを保持していますが、現在のタイトルを保持したままでも大山を抜くには、あと14年かかる計算です(今期、王位、王将、竜王を防衛したと仮定して獲得数12期、残り、69期を達成するには最低でも14年必要)。

この記録は、60爺も何とか見ることが出来るかもしれませんが、タイトルを10年以上も奪取されず保持できるのでしょうか?

名人獲得期数

大山十五世名人の名人獲得期数は18期です。第二位は中原誠十六世名人の15期で、羽生善治九段の9期と続きます。

棋士名名人獲得期数備考
1大山康晴十五世名人18
2中原誠十六世名人12
3羽生善治九段9第十九世名人資格保持者
4森内俊之九段8第十八世名人資格保持者
5谷川浩司十七世名人5

この記録もダントツで、中原が追いすがりましたが届かず、他の棋士は10期にも届いていません。当分、この記録を更新する棋士は出ないでしょう。

藤井竜王は今年A級に上がったばかりで、名人になるのは既定路線かもしれませんが、来年名人になったとしても、それを抜くには最低で19年の歳月が必要です。

この年数なら、60爺がギリギリ目にする可能性があるかもしれません。

50歳以降の活躍

棋士の強さのピークは25歳くらいまでで、以後は徐々に衰えはじめ、男の厄年の頃、成績がガクンと落ちるそうです。

そして、生涯記録のひとつである通算勝星数を伸ばすには、50歳を過ぎてから、どの位勝ち星を挙げられるかにあるのです。これを見ると、大山十五世名人の偉大さが見えてきます。

年齢勝数
51歳48勝
52歳48勝
53歳37勝
54歳27勝
55歳39勝

これは、中原誠十七世名人の50過ぎの勝ち星と比べるとはっきりわかります。51歳21勝 ⇒ 52歳20勝 ⇒ 53歳26勝 ⇒ 54歳12勝で、52歳の時にA級から落ちています。

大山十五世名人は、50歳以降名人挑戦者にはなれませんが、A級から落ちそうな気配は全くありませんでした。

そして、63歳となった1986年(昭和61年)に名人戦で中原名人に挑戦(七番勝負は 2-4 で奪取ならず)し、さらに、平成元年度の1990年(平成2年)には棋王戦で66歳にして南芳一棋王に挑戦しました。この棋王挑戦は、タイトル挑戦の最高齢記録である(五番勝負は0-3で奪取ならず)。

藤井竜王の50歳以降の戦績は、あと30年待たねばならず、そこからどれだけ伸ばすかなので、長い年月を待たねばなりません。

この記録も60爺には目にすることが出来ません!

盤外戦術

さて、こんな偉大な記録を持つ大山十五世名人ですが、よく言われるのが「盤外戦術」です。

盤外戦術とは、主として、対局中の行動によって相手の集中力を妨げたり、心理的なプレッシャーを与えたり、対局の前に苦手意識や劣等感を植え付けたりして、勝負で優位に立つ手法。

大山十五世名人の盤外戦術には次のような例が有名ですね。

  • 盤上で勝勢になっても一気に寄せずに、じっくり時間をかけて心理的な屈辱と無力感を与えた。
  • 相手が長考に入ると、脇に挟んだ扇子を回して集中力を妨げる
  • やはり、相手が考えているとき、他の者と雑談をし始める
  • 将棋連盟会長であった大山は、当時理事を務めた二上に対し、今でいうパワーハラスメントでいたぶった

昔の将棋界は、今と違い、盤外戦術をやるのが当たり前の状況だったようです。むしろ、やらない棋士の方が少数派でした。現在の将棋界では、ほとんど盤外戦術は見られないようですね。

大山十五世名人の盤外戦術が効かなかったのが、中原十七世名人と羽生九段で、そのせいかどうかわからないんですが、大山十五世名人はこの二人に対戦成績で負け越しているんですよね。

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最後に

大山十五世名人の持つ多数の記録から、5つ(A級連続在位、A級材維持の年齢、タイトル獲得数、名人獲得期数、50歳以降の活躍)を取出して解説しました。合わせて、盤外戦術について述べました。

藤井竜王がどこまで迫れるかを思い描いてみましたが、なかなか難しいものがありました。

藤井竜王も、これから色々な体験をして、伝説の棋士になるのか、将棋よりも楽しいことを見つけて成績が振るわなくなってしまうのかわかりませんが、それは将来のことですので、誰もわからないことですね。

「見る将」の皆さんも、過去に大山十五世名人のような凄い棋士がいて、藤井竜王がどこまその記録に迫れるか楽しみに見ていってください。

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この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。

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Posted by 60爺