木へんに秋と書いて楸!読み方から意味・名前での使われ方まで総特集
「木へんに秋」と書く漢字は 「楸(ひさぎ)」 です。
楸は、読み方が難しいものの実在する樹木名を表す漢字で、古典や漢和辞典にも記載があります。
一方で、人名・苗字・地名での使用例は少なく、名前に使う際は注意が必要な漢字でもあります。
この記事では、「木へんに秋=楸」という答えを起点に、正しい読み方・意味・由来、そして名前での使われ方や注意点までを、検索で知りたいポイント順に分かりやすく解説します。
木へんに秋とは?漢字「楸」の読み方と意味
最初に、楸の意味と読み方を明確にしましょう。
柊の読み方と意味
楸
画数 :13画
音訓:シュウ ごばん(日本語だけ)ひさぎ
意味
①木の名。ノウゼンカズラ科キササゲ属の落葉高木。トウキササゲ
②ごばん。碁盤
③ごばん。碁盤。棋局
日本語だけの意味・用法
ひさぎ。木の名。トウダイグサ科アメガシワ属の落葉高木。アカメガシワ。
参考:上級漢和辞典 漢字源 学研
紹介したとおり、「楸」の音読みは「シュウ」、訓読みは「ごばん」です。音読みは「柊」と同じですな。
訓読みには「ごばん」、囲碁で使う盤の意味があるんですね。ちょっと驚きました。
トップの意味は木の名称で「トウキササゲ」です。
この樹木15メートルに達する高木です。夏に白い花が咲くそうです。
生長が速く、家具や碁盤などの用材になるんですね。
ただ、意味の②と③の違いが何だか分からないんですが、③には「棋局」というのがあって、これ、将棋盤も指すらしいんですよ。
だから、その違いかなと思いました。
日本語だけの意味で「ひさぎ」という訓読みがあり、アカメガシワを指すんですな!
その意味を広辞苑でもみてみました。
ちなみに、明鏡国語辞典、三省堂国語辞典、光村国語学習辞典には「楸」は載っていません。
ひさぎ【楸】
広辞苑
キササゲまたはアカメガシワのことという。万葉集6「―生ふる清き河原に千鳥しば鳴く」
柊、榎に比べるといやにあっさりとした説明ですね。
たった1行しかありません。
「ごばん」の意味は載っていませんね。
キササゲ、アカメガシワは以下の通り別の植物ですよね。両方とも、「ひさぎ」と呼ぶんですかね。


もう一歩踏み込んで調べてみますと、「wiki 楸」を見ると、次のように出ています。
楸(ひさぎ、きささげ)
引用 wiki 楸
・キササゲ(楸) – 日本に自生する植物の一種。梓。
・トウキササゲ(唐楸) – キササゲの近縁種。本来の(および現代中国語での)意味。
・アカメガシワ(赤芽柏) – 楸に比定※する説がある。
・碁盤 – 碁盤の材料。または碁盤そのもの。
・中国では「檟」と表記。お茶の香りにも表現されている。
※比定とは?(広辞苑より)
同質のものがない場合、他の類似のものとくらべて、それがどういうものであるかと定めること。
どうやら、楸は、キササゲ、トウキササゲを指すようです。
合わせて、アカメガシワの古名でもあります。
詳細は、「楸ってどんな植物」の項で解説します。
※「きへんに○の漢字一覧」で記事を書いています。「秋」の他にも様々な漢字を用意しています。
※「木へんの難読漢字・難しいランキング30」に「楸」はランキングされました。
⇒ 木へんの難読漢字・難しいランキング30!読み方含めクイズ形式で紹介
漢字「楸」の由来や成り立ち
楸の漢字としての由来と成り立ちを知っておきましょう。
楸の由来
上述したように、楸は、中国ではトウ(唐)キササゲと呼ばれます。
楸の由来は、10m以上の高さまで成長する樹木の葉、秋になると、すぐに落ちてしまうところにありました。
人々は、トウキササゲの葉が落ちると「もう秋になったか……」と秋の到来を感じたのです。
ここから、トウキササゲには「木へんに秋」である「楸」という漢字が付けられたのです。
楸の漢字の成り立ち


柊は、「木」+「秋」で成り立っています。
- 「木」:木が立っている様子を表しており、「樹木」という意味です。
- 「秋」:禾と、音符(セウ)→(シウ)(龜・火は省略形)とから成る。いねの実りを集める、ひいて、その時期「あき」の意を表す。(参考:漢字ペディア 秋)
先程、楸即ちアカメガシワという意味がありました。
このアカメガシワは、秋の紅葉がきれいな木(以下、ギャラリー参照)なんです。
ここから、秋を代表する木、つまり「楸」が付けられた可能性があります。
■追記 秋について記事を書いています。秋とは何か、その期間はいつなのかを解説しています。
楸(ひさぎ)とはどんな木?植物としての特徴
楸とは、広辞苑でキササゲまたはアカメガシワと言っていますが何故なんでしょうか?
楸はキササゲ?アカメガシワ?
楸は、中国ではトウ(唐)キササゲと呼ばれる樹木だったことは由来の項で触れています。
日本でも、「楸」は「久木」という表記で万葉集に詠われています。しかし、当たり前なんですが、万葉集には「楸」(久木)の絵は載っていませんので、どの植物を指しているかわかりません!
先程の広辞苑の意味の最後に、以下の歌が載っています。
万葉集6「楸生ふる清き河原に千鳥しば鳴く」
その他にも、「浜楸」(広辞苑から。浜に生えているひさぎ。)が載っています。
万葉集11「波の間ゆ見ゆる小島の浜楸久しくなりぬ君にあはずして」
他にも、以下の歌が詠まれています。
万葉集10去年(こぞ)咲きし、久木(ひさぎ)今咲く、いたづらに、地(つち)にか落ちむ、見る人なしに
万葉集11度会(わたらひ)の、大川の辺(へ)の、若久木(わかひさぎ)、我が久(ひさ)ならば、妹(いも)恋(こ)ひむかも
河原とか、浜、大川の辺(へ)に生えているところを見ると、(河川敷などの湿った場所に野生化している)キササゲのような気もします。しかし、アカメガシワも、川の土手などに生えますので特定は難しいです。
また、花の開花時期も似たようなものなので特定できませんね~!
ちょっと残念ですが、キササゲとアカメガシワ両方の花言葉と、形態・生態を見ていくしかないようです。
花言葉
キササゲ
- 夢心地 咲いた花が美しく華やかで夢心地に誘い込まれるようだから

アカメガシワ
- 繊細 一つ一つの花に繊細さがあるから
- 澄んだ心 枝先に白色の小さな花が「澄んだ心」を連想させるから


形態・生態
キササゲ
キササゲ(木大角豆、楸、木豇豆)は、ノウゼンカズラ科の落葉高木。別名では、カミナリササゲ、カワギリ、ヒサギとも呼ばれます。
日本には大昔に渡来したようで、各地の河川敷などの湿った場所に野生化している中国産の帰化植物です。
かつては、雷よけになるとして城や神社仏閣に植えられました。
果実が、ササゲ(大角豆)に似ていたため、キササゲ(木大角豆)と呼ばれたようです。
庭木の他、生け花としても使用されます。
アカメガシワ
アカメガシワ(赤芽槲、赤芽柏)は、トウダイグサ科アカメガシワ属の落葉高木で、主に山野に生えており、春にでる若葉が紅色をしています。
古名は楸(ひさぎ)です。中国植物名(漢名)は、野梧桐(やごどう)といいます。
落葉樹で、高さ5~10mに達する高木です。
以上、楸の漢字の読み方と意味、由来や成り立ち、そして、楸とはどんな植物なのかを見てきました。
次の章では、「楸」を名前に使う場合のポイントを簡単に述べるんですが、衝撃の事実が待っていたのです。
木へんに秋「楸」の書き順と書き方
木へんに秋の「楸」の書き順は次の通りです。

木と秋の書き方そのままです!
木へんに他の季節の漢字「椿」「榎」「柊」同様、書き順で気を付けるところはありませんな。
「楸」は名前に使っても大丈夫?名付けでの意味
木へんに秋と書く「楸」なんですが、なんと「人名用漢字一覧表」に載っていません。
即ち、人名には使えないのです!
常用漢字表と人名用漢字表に掲げられた漢字は,いずれも子の名に使用することができます。
子の名に使える漢字|法務省
ですから、「楸」にどんな思いを込めようと無駄なんですよ!
なぜ、「楸」が人名用漢字一覧に載らなかったというと「一般社会で使用頻度が少なかった」ということです。
まあ、確かに、この漢字はあまり一般的ではないですね。
冒頭でも述べたように木へんに秋の「楸」は調べるまで分からなかったですからね。
当たり前ですが、「赤ちゃん命名ガイド」楸のページでも、他の命名のサイトを探っても、使用できない漢字のため、何も候補が出てきません。
そういう訳で、「楸」の名前に使われる際のポイントの章は終了です。
楸のパソコン・スマホ・テプラでの打ち方
さて、この「楸」のパソコン・スマホ・テプラの各機器での打ち方はどうするのでしょうか?
パソコン、スマホでは「ひさぎ」変換で「楸」が出てきます。
この読みを忘れない限り、簡単に出すことができます。
最後はテプラなんですが、残念ながら専用機では「楸」は登録されていないようです。
ですから、テプラ専用機では「楸」を出すことは出来ません。
但し、パソコン、スマホに接続できる機器であれば印刷が可能でしょう。
木へんに春・夏・秋・冬の漢字一覧【季節を表す漢字】
「木へんに秋」の漢字が「楸(ひさぎ)」であるように、 木へんに季節を表す漢字は、それぞれ意味や由来を持っています。
ここでは、季節のつく代表的な漢字を簡単に紹介します。
- 木へんに春「椿(つばき)」:冬から春にかけて花を咲かせることから名付けられた漢字。 詳しくはこちら
- 木へんに夏「榎(えのき)」:夏に葉が生い茂る様子を表した漢字。 詳しくはこちら
- 木へんに冬「柊(ひいらぎ)」:冬に青々と葉が生い茂る木。 詳しくはこちら
60爺は、これらの漢字は読めましたが、今回題材の「楸」は読むことが出来ませんでした。
まとめ|木へんに秋の「楸」はなじみが薄い漢字
木へんに秋といえば楸ですが、この見慣れない漢字について述べてきました。
最初に、楸の読み方と意味について述べてきました。意味については、違う植物を指している記述です。しかも、広辞苑には載っていますが、他の3つの国語辞典には載っていないのです。
漢字の書き順も示し、その由来や成り立ちも調べました。由来は不詳だったのは興味深かったです。しかも、楸は、キササゲ及びアカメガシワか特定されていなかったのには驚きでしたね。
最後の最後に、人名には使われない漢字と聞いてびっくりです。楸について聞かれたら、この記事の内容を思い出して自慢できますよ~。
■追記 他の部首に秋と書く漢字の記事です。
※気づけば木へんの記事も増えてきました




















ディスカッション
コメント一覧
こちら75歳の後期高齢者婆さんです。欧州暮らしです。以前こちらに多いナナカマドの俳句(らしきもの)を作りましたがカタカナでは情趣に欠けるので、どんな漢字が当て嵌まるかと調べていて楸という字に出くわしました。花楸樹と書くのだそうです。
h.morisawa様
コメントありがとうございます。
確かに、ナナカマドの漢字表記は、花楸樹があるんですね。他に、「七竈」があり、その由来がwikiに出ていましたが、「花楸樹」については記載がないようです。
欧州暮らしとはスゴイですね。そちらは日本よりもっと寒いのではないでしょうか。
お身体に気をつけ、元気でお過ごしください。
60爺も、生きている限り、本ブログの更新を推し進めていきます。よろしくお願いします。