関の旧字「關」!字形・意味・成り立ちと出し方・異体字まで徹底解説

「関」の旧字は「關」です。

読み方や意味は現在使われている「関」と変わらず、人名や地名、歴史的な文書などで今も目にすることがあります。

しかし、「關」は画数が多く、どんな成り立ちの字なのか、またパソコンやスマホでどうやって入力すればいいのか分からない人も多いのではないでしょうか。

この記事では、「関」の旧字である「關」について、字形の特徴や意味、成り立ちをわかりやすく解説するとともに、すぐに使える入力方法や異体字との違いまで詳しく紹介します。

「關」を正しく理解し、安心して使えるようになりましょう。

関の旧字は「關」

関の新字体と旧字体
関の新字体と旧字体

現在使われている「関」の旧字は、「關」です。

旧字の読み方は「せき」「カン」で、意味も新字体の「関」と変わりません。

「關」は、戦後の漢字簡略化(新字体制定)以前に用いられていた正字で、古い公文書や歴史資料、人名・地名などで今も目にすることがあります。

一方、現在の日常生活や学校教育では、画数を減らした新字体の「関」が一般的に使われています。

  • 新字体:関
  • 旧字体:關

以降の章では、「關」の字形の特徴や成り立ち、入力方法について詳しく見ていきましょう。

旧字「關」の字形と成り立ち

「門」と「𢇇」

旧字の「關」は、字形を見ると、「門」と、その内側に配置された部品「𢇇」から成り立っていることが分かります。

「關」の構造

「關」は、外側の「門」と、中にある「𢇇」を組み合わせた漢字です。

この内側の文字「𢇇」は、「丱」+「絲」の略体で、機織りで梭(ひ)に糸を通す情景を示しています。

つまり、「𢇇」は、「二点間を貫き通す」イメージを表します。

ここから、「關」は、門の片側から別の側に貫き通す横木、即ち「かんぬき」を示しているのです。

なぜ「關」は「関」に簡略化されたのか

「關」は画数(19画)が多く、形も複雑な漢字です。

戦後に行われた漢字の整理(新字体の制定)では、読みや意味を保ったまま、より書きやすい形へと簡略化されました。

この字体は、新字体の形は、中国でも日本でも使われていた「手書きの省略体」です。

その結果、内側の複雑な部分が整理され、現在使われている「関」の形になったのです。

ちなみに、現代の中国では、「関門構えなし」だけの簡略字になっています。

旧字「關」はどう読まれ、どう使われている?

關の行書体

旧字の「關」は、新字体の「関」と同じ読み・意味を持つ漢字ですが、実際の使われ方には少し特徴があります。

熟語の中では新字と同じ感覚で使われる

「關」は、次の言葉のように、本来「関」を使う熟語の中にそのまま置き換えて使われました。

  • 關係
  • 關所
  • 機關
  • 玄關

旧字だからといって、意味が変わったり、特別なニュアンスが加わったりすることはありません。

旧字が使われる主な場面

現在、「關」が使われるのは次のようなケースです。

  • 戦前の文書・歴史資料
  • 人名・地名(戸籍・登記など)
  • 意図的に旧字体を用いる文章や表記

日常的な文章では新字体の「関」が一般的ですが、固有名詞や正式表記では旧字が保持されることも多いのが特徴です。

過去の使用例

關東大震災:1923年(大正12年)発生の関東大震災に関する当時の官報や報告書では、「関東」ではなく「關東」と表記されています。
關税:明治・大正期の法令や経済文書では、「関税」は「關税」と旧字体で記されています。

読み間違い・意味の取り違えは起きにくい

「關」は形こそ複雑ですが、「門構えの漢字」という視覚的特徴が強いため、文脈の中で「関」と同じ意味だと判断されやすく、読み間違いや誤解が起きにくい漢字でもあります。

次の章では、「關」を実際に入力・使用したい人向けに、パソコンやスマホでの具体的な出し方を解説します。

関の旧字「關」の出し方・入力方法

この章では、旧字「關」の出し方を、各機器(パソコン・スマホ・テプラ)ごとに、手順を示して、わかりやすく紹介します。

パソコンでの出し方

パソコンでは、文字変換で出すことができます。

日本語で「せき」と入力し、変換キーを押してください。

変換候補の中に「關」があるので、クリックすればOKです。

変換候補の「關」クリック

また、「かん」でも試しましたが、こちらは、「關」が出てくるまで、相当数の変換候補を見なければならないので止めた方がいいです。

むしろ、「かんとう」で「關東」をゲットして、「東」を削除した方が早いですね。

「かんとう」から「關東」ゲット

ついでに、Unicode「95DC」を載せておきます

日本語で「95DC」と打ちます。

日本語で「95DC」入力

上記のように、「95dc」となっても問題ないです。

そのまま、F5キーを押しましょう。

パソコン「95DC」unicode変換

変換候補に「關」があるのでクリックすれば終わりです。

もし、どっちもうまく行かないということなら、コピー&ペーストも可能です

※上記の「關」をコピーして、次の記事を参照に入力してください。
両矢印の出し方は?パソコンではunicodeによる方法が使えるよ

スマホ(iPhone/Android)

スマホでも、「せき」を入力すれば、変換候補に「關」が出てきます。

スマホ「せき」文字変換

スマホでは、「かん」で変換しても「關」を出せました。

スマホ「かん」文字変換

変換候補が多少多かったですが……。

テプラ

テプラですが、60爺所有のSR300(エントリー)では、「せき」「かん」で変換キーを押しても、「關」が出てきません。

漢字コードで取扱説明書を検索しましたが、漢字コードが載っていませんでした。

但し、ハイスペックのR-980、スタンダードのSR530には、漢字コード(7980)が載っていますので、こちらでは出すことができますね。

「関」の異体字について

関の異体字
関の異体字
(Unicode:U+95D7)

「関」の旧字は「關」ですが、他に、異体字として「闗(Unicode:U+95D7)」という環境依存文字が存在します。

この「闗」は、見た目は「關」と似ていますが、文字化けや未表示の原因になることがあります。

そのため、Web記事やデジタル文書で「関」の異体字を使う場合は、旧字「關(Unicode:U+95DC)」を使用するのが安全です。

※「カテゴリ:漢字の旧字」の中で、旧字と異体字が共に存在するのは次の漢字です。

人名・地名では旧字の「關」を使うべき?

「関」の旧字である「關」は、人名や地名などの固有名詞で現在も使われることがあります。

ここでは、実際の扱われ方を整理します。

戸籍や公的記録では旧字が尊重される

人名の場合、戸籍や住民票、登記簿などの公的書類では、登録されている漢字がそのまま正式表記になります。

そのため、「関」ではなく旧字の「關」が登録されている場合は、日常的には「関」と書かれることがあっても、正式な場面では「關」を使うのが原則です。

たとえば、「關」という苗字の場合です。

【読み】せき,かん
【全国順位】 15,746位
【全国人数】およそ330人

他にも、小關、關川などの苗字が存在します。

地名・施設名でも旧字が残ることがある

地名や施設名でも、歴史的経緯から旧字の「關」が使われているケースがあります。

看板や資料によっては新字体と旧字体が混在することもありますが、これも誤りではなく、表記の違いによるものです。

Googleマップで探してみたら、「橫濱稅關」「關田つけもの店」「關ライト工業㈱」なんてのが見つかりました。

關のつく看板

一般的な文章では無理に旧字を使う必要はない

一方、説明文や一般的な文章では、新字体の「関」を使って問題ありません。

意味や読みが変わらないため、読み手に配慮するなら新字体を使う方が無難な場面も多いでしょう。

迷ったら「新字体」を基準にする

まとめると、以下のようになります。

  • 人名・地名などの固有名詞 → 登録されている表記を優先
  • 一般的な文章 → 新字体の「関」で問題なし
  • 旧字を使う場合 → 正字の「關」を選ぶ

この基準で考えれば、表記に迷うことはありません。

まとめ|関の旧字は「關」

「関」の旧字は「關」です。読み方や意味は新字体の「関」と変わらず、形だけが異なります。

旧字の「關」は、門を閉ざす構造から「境目」「つながり」を表す漢字として使われてきました。戦後の漢字簡略化によって、現在は画数の少ない「関」が一般的に用いられています。

文字コード上では、異体字に「闗(Unicode:U+95D7)」が存在しますが、環境依存文字ですので、Webやデジタル文書では表示トラブルの原因になります。

関の異体字を使うのであれば、旧字「關(U+95DC)」を選ぶのが安全です。

人名や地名などの固有名詞では、戸籍や公式記録に基づいた表記が尊重されますが、一般的な文章では新字体の「関」を使って問題ありません。

「関」の旧字を正しく理解し、場面に応じて使い分けることが大切です。

参考
上級漢和辞典 漢字源 学研
「旧字源」旧字でわかる漢字のなりたち 瀬谷出版

※思えば、「漢字の旧字」の記事も増えてきたようです。

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この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら

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Posted by 60爺