「宝」の旧字「寶」の意味とは?異体字一覧と機器別の出し方まとめ
「宝」という漢字に、旧字があることをご存じでしょうか。
私たちが普段目にする「宝」は新字体で、旧字では「寶」と書きます。
人名や地名、神社やお寺の名前などでこの字を見かけ、「どう読むの?」「どうやって入力すればいいの?」と気になった方も多いのではないでしょうか。
この記事では、「宝」の旧字である「寶」について、意味や成り立ちを簡単に整理しながら、異体字との違いも分かりやすく解説します。
あわせて、パソコン・スマホ・テプラそれぞれでの入力方法も紹介しますので、「今すぐ使いたい」という方にも役立つ内容です。
調べて終わりではなく、そのまま実用できることを意識してまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
「宝」の旧字「寶」とは?

「宝(たから)」の旧字は「寶」です。
現在、日常生活で使われている「宝」は、この「寶」を簡略化した新字体にあたります。
「寶」の成り立ち・語源
「寶」は、「宀(うかんむり:家・屋内)」+「缶(丸くふくれる)」+「玉(たま)」+「貝(財貨)」から成る漢字です。
缶は丸くふくれた土器を示しますが、「周囲が丸くふくれて、中にたっぷり包み入れる」という記号を表しています。
ここから、「寶」は、「家の中に財物をたっぷりと包み入れておく情景」を表し、そこから「大切なもの」「貴重なもの」という意味を持つようになりました。
この意味は、新字体の「宝」にもそのまま受け継がれています。
なぜ「宝」という字体になったのか
戦後の漢字整理により、画数が多い漢字は「簡略化(新字体化)」されました。
「寶」もその対象となり、玉と貝を取って構造を簡単にした「宝」が常用漢字として定められたのです。
そのため、下記の用途によって使い分けられることがあります。
- 一般的な文章・公的文書 → 宝
- 人名・地名・社名・寺社名など → 寶
「宝」の異体字について

「宝」には、旧字の「寶」以外の他に、3つの異体字が存在します。
見た目が旧字とよく似ているものと、全く違うものに2分されますね。
| 字形 | unicode | 特徴 | Windowsでの扱い |
|---|---|---|---|
| 寳 | 5BF3 | 「寶」の略体として使われることがある | 表示・入力可 |
| 寚 | 5BDA | 「寶」の異形の一つ | 環境依存文字 |
| 珤 | 73E4 | 「玉」を明確に示した字形 | 環境依存文字 |
「寳」は、「寶」の中の構成を簡略化した字形で、歴史的には異体字として確認されています。
Windows環境では比較的問題なく表示・入力できるため、異体字の中では実用上もっとも目にする可能性がある字といえます。
「寚」「珤」はいずれもUnicodeを持つ異体字ですが、Windowsでは環境依存文字として扱われます。
この2字は、学術的・資料的な文脈で触れられることはあっても、実用的な文章で使われることはほとんどありません。
実用面では、次の使い分けをすればよく、異体字を積極的に使う必要はありません。
- 一般的な文章 → 新字体「宝」
- 旧字を使う場面 → 旧字「寶」
※「カテゴリ:漢字の旧字」の中で、旧字と異体字が共にが存在するのは次の漢字です。
「寶」はどんな場面で使われる?
旧字の「寶」は、特定の名称や表記の中で現在も使われています。
ここでは、以下の場面ごとに具体的な名称例を一つずつ紹介します。
- 宝船の帆
- 苗字「寶」
- 神社・仏閣の名称
- 店舗名
それぞれの項目について、少し細かく見ていきましょう。
宝船の帆

七福神の乗った宝船をご存じの方も多いと思いますが、この宝船の帆に記されているのが、旧字の「寶」なんですよ。
パッと思いつく旧字の例は、これが一番かと思います。
ただ、最近作られた宝船なんかには、新字体の「宝」となっているのが多いようです。
苗字「寶」
そのものズバリ「寶」という名字があります。
【読み】たから,たがら
【全国順位】 61,772位
【全国人数】 およそ20人
「たがら」という読みもあるようですが、旧字「寶」が苗字となっています。
順位は61,000番台で、人数も、たったの20人足らずです。
滅多に出会えない苗字です。
我が街、横須賀に数名いらっしゃるようですが、お目にかかったことはないですね~。
神社・仏閣の名称
神社やお寺の名称に、旧字「寶」が使われています。
- 寶登山神社(ほどさんじんじゃ):ヤマトタケルノミコトが猛火に会い、巨犬が火中に火を消したことから、火止山(ほどさん)の名がついたと言われたそうです
- 大寶寺(だいほうじ):四国霊場八十八ヶ所のちょうど半分に当たり、「中札所」といわれるお寺
- 宝袋寺(ほうたいじ):古い巾着が掘り出されたことに由来するそうです
神社や仏閣には、他にも、旧字の「寶」を名前に持つところが多いようです。
店舗名

店舗名に「寶」の付いた名称は多々あります。
例えば、「寳屋(たからや)」で検索すると、上記の例の他にも、いろいろな種類の店舗が見つかります。
老舗の商店や和風の屋号では、縁起のよさや伝統的な雰囲気を意識して「寶(寳)」が使われることがあるのでしょう。
看板や印刷物では、あえて旧字・異体字を採用するケースです。
「寶」は特別な字ではなく、人名・寺社名・屋号・装飾表現など、場面を選んで今も使われている旧字です。
用途を理解していれば、安心して使い分けることができます。
宝の旧字「寶」の出し方
ここでは、パソコン・スマホ・テプラの各機器それぞれに、「寶」の出し方を、わかりやすく紹介します。
パソコンでの出し方
基本的に、文字変換で出せば簡単です。
日本語で「たから」と入力し、変換キーを押してください。

上記のように、変換候補に「寶」(赤枠)があるので、クリックすればOKです。
また、異体字の「寳」(赤矢印)も見えています。
なお、「ほう」でも出すことはできますが、変換候補がたくさん出てくるので、「たから」で実施した方が断然、早いです。
ついでに、Unicode「5BF6」も載せておきますね。
日本語で「5BF6」と打ち、F5キーを押しましょう。

変換候補に「寶」があるのでクリックすれば終わりです。
万が一、どっちもうまく行かないということなら、コピー&ペーストも可能です。
寶
※上記の「寶」をコピーして、次の記事を参照に入力してください。
⇒ 両矢印の出し方は?パソコンではunicodeによる方法が使えるよ
スマホ(iPhone/Android)
スマホでも、パソコンと同じく、「たから」を入力すれば、変換候補に「寶」が出てきます。

上記のように、「寶」(赤枠)をタップすればOKです。
また、こちらも、異体字の「寳」(赤矢印)も載っています。
テプラ
テプラも「たから」で変換キーを押すと、「寶」が3番目に出てきます。

テプラでは、変換候補は、この3種類だけ、異体字は出てきません。
H3 その他アプリ(Word・Excel)での入力方法
パソコンと同じ文字変換で簡単に出せます。
まとめ
「宝」の旧字は「寶」です。
現在一般的に使われている「宝」は新字体であり、人名や寺社名、由緒ある名称などでは、今も旧字の「寶」が使われることがあります。
「宝」には「寳」「寚」「珤」といった異体字も存在しますが、いずれも実用性や表示環境の面で制約があります。
実際に使う場面を考えると、旧字として把握しておくべきなのは「寶」までで十分です。
入力についても、「寶」はパソコンやスマホで通常の文字変換から出すことができ、特別な操作は必要ありません。
一方、異体字は環境によって表示されないことがあるため、使用には注意が必要です。
「寶」という字を見かけたときに戸惑わず、意味・位置づけ・出し方を正しく理解しておくことが、安心して使い分けるためのポイントといえるでしょう。
※思えば、「漢字の旧字」の記事も増えてきたようです。









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