脚の部首は「月(にくづき)」|なぜ足なのに月なのかをわかりやすく解説
「脚」という漢字ですが、その部首は、ぱっと見「月」ですが、何で、身体の部分なのに「月」なのか疑問に思ったことはありませんか。
普段、部首なんて、気にしない方が大多数だと思いますが、こういう疑問が出ると、夜も眠れなくなってしまいませんか^^;
しかし、その部首の意味が分かると「納得」しちゃう理由があるんです。
この記事では、その正しい部首と、「なぜそうなるのか」まで納得できる形で紹介します。
さあ、本文を読んで、その内容を確かめてみましょう。
脚の部首は「月(にくづき)」
「脚」の部首は「月(にくづき)」です。
この「月」は、空に浮かぶ月ではなく、なんと「肉(にく)」が変化した形を表しています。
肉の甲骨文字(白川フォントから)は次の通りです。

肉の篆文(白川フォントから)を見てみると、より「月」らしく見えます。

つまり、「脚」は、身体の一部文を意味する漢字として、「にくづき」に分類されます。
この「月(にくづき)」、ほとんどの場合、漢字の左側(いわゆる「へん」)の位置に表れますが、まれに、漢字の下(「あし」)に置かれることもあるんです。
※にくづきのように、見た目と部首が一致しない漢字はほかにもあります。
「あくび(欠)の部首とは?意味と考え方を解説」もあわせて確認すると、部首の理解がより深まります。
なぜ「脚」は月(にくづき)が部首なのか
結論から言うと、「脚=体の一部分」だからです。
「にくづき」は、人の身体や肉に関係する漢字に使われる部首で、脚もその一つとして分類されています。
にくづきは「体の部位」を表す部首
にくづきは、もともと「肉」という漢字が変形したものです。
天体の「月(つき)」と見かけがよく似ていることから、「にく」が変形した「つき」という訳で、「にくづき」と呼ばれるのです。
「にくづき」には次の意味があり、関係する意味を持つ漢字に使われます。
- 食用の肉
- 身体の一部分
- 肉体の状態
- 肉体から作るもの
脚は、「身体の一部文」であるため、この部首に含まれるのです。
脚という漢字

この章では、脚という漢字について見ていきます。
脚の基本情報
まずは、画数や読み、及び、意味などを見ていきます。
| 画数 | 11画 |
| 音読み | キャク、キャ |
| 訓読み | あし |
| 意味 | ①あしの下半部のこと ②物の下の部分。支えとなるもの ③あしのついた道具をかぞえる単位 ④運送費や交通費 |
脚は、意味の①にあるように、「ひざから下、くるぶしより上」を指します。
ここから転じて、「脚線美」とか、「脚を伸ばしてくつろぐ」など、広く股から下の「あし全体」を指して用いられます。
②の意味では、「机の脚」「カメラの三脚」「橋脚」などがあり、「失脚」「脚本」のように、比喩的に用いられることもあるのです。
また、「机」や「椅子」をかぞえる場合の助数詞としても使われます。
脚の書き順です。

一見、難しく感じますが、「月」「去」「卩」の順に書いていけば簡単に書けます。
「脚」の漢字の成り立ち

「脚」は、もともと、「腳」(現在は異体字になっています)という字体でした。
このため、「腳」=「卻」+「肉」で構成されています。
「卻」には、「後方に引き下がる」情景を表す漢字で、ここから、「腳」は、膝の所から曲がって後ろにへこむ足の部分を示したのです。
「卻」が「却」に変わりましたが、「却」の「去」にも「へこむ」という意があるので、「脚」と「腳」の図形的意匠には変更がないそうです。
「脚」と同じ部首(にくづき)の漢字
上述したように、「にくづき」にはいくつかの意味があり、それぞれに対応する漢字があります。
主な分類と具体例を整理すると次の通りです。
| 意味の分類 | 漢字の例 | 意味 |
|---|---|---|
| 食用の肉 | 膳・肴・脆 | 料理全般 |
| 身体の一部分 | 腕・肩・胸・腹・背・腰 | 体の部位を表す |
| 肉体の状態 | 肥・膨・腫・膿・胼 | 体の状態や変化 |
| 肉体から作るもの | 膠・臙 | 体内の組織や成分 |
にくづきの漢字は、このように「体に関係するもの」といっても、かなり幅広く分類されているのが特徴です。
膳は「料理そのもの」、肴は「料理の一種」、脆は「断ち切りやすい肉」のことと言われます。
身体の一部分は、外から見た漢字を挙げましたが、内側にある内蔵、即ち、肺・脳・脾・肝なども、このグループです。
さらに、「肉体の状態」としては「肥」(肥満)、「膨」(膨張)、「腫」(腫れる)を挙げました。
分類の最後「肉体から作るもの」は特殊な例で、「膠」は「動物の身体から作った接着剤の一種」、「臙」は「ある虫の身体から採取した顔料」を示しています。
このように、「にくづき」は単なる「体の部位」ではなく、「肉や身体に関係するもの全体」をまとめた部首と考えると理解しやすくなります。
この視点を持っておくと、「脚」の部首が「にくづき」になる理由も、自然と納得できるようになります。
「脚」の部首を正しく判断するポイント
「脚」の部首を判断するうえで重要なのは、意味と辞書での分類の両方を踏まえることです。
部首はもともと、漢字を意味ごとに整理するための仕組みで、「脚」のように体の一部を表す漢字は、にくづき(肉)に分類されます。
ただし、すべての漢字が意味だけで決まるわけではなく、形や辞書上の分類によって決まる場合もあります。
そのため、迷った場合は辞書で確認するのが確実です。
部首は細かいルールで決まるというより、漢字を整理するための分類と考えると分かりやすくなります。
※また、部首は形だけでなく意味や成り立ちも関係するため、「熱の部首は何?灬と火の違いをわかりやすく解説」のような例も参考になります。
まとめ
脚の部首は「月(にくづき)」で、これは「肉=体の一部分」を表しています。
脚は足に関係する漢字のため、「足」が部首だと思われがちですが、実際には体の一部として分類されるため、にくづきになるのが正しい考え方です。
また、左側の「月」は天体の月ではなく、肉が変化した形である点も重要なポイントです。
部首は形だけで判断するのではなく、「どのような意味のグループに属するか」で考えると理解しやすくなります。
この考え方を押さえておくと、にくづきの漢字だけでなく、他の部首でも迷わず判断できるようになります。
参考資料
上級漢和辞典 漢字源 学研
部首ときあかし辞典 研究社
白川フォント
■思えば、「ある言葉を漢字で書くと」の記事も増えてきました










60爺



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