御手洗という苗字はかわいそう?その理由と真実を解き明かす

「御手洗(みたらい)」という苗字を見たとき、どう感じますか?

ネットを洗うと、この苗字なんですが、どうも、誤解されているようで、非常にかわいそうな所があります。

そのルーツをみると、この苗字、日本の伝統や文化と深く関わる由緒あるものなのです。

今回は、そんな「御手洗」という苗字について、「かわいそう」と言われる理由、それに反した読み方と由緒あるルーツを解き明かしていきます。

この苗字にまつわるエピソードや、現代での印象、そしてSNSでのリアルな反応まで、多面的に「御手洗」という苗字を見つめ直してみましょう。

ちょっと笑えて、ちょっと感心できる、「苗字の深掘りトーク」の始まりです。

どうか、最後までご一緒にご覧ください。

御手洗という苗字がかわいそうな理由

「御手洗(みたらい)」という苗字がかわいそうと言われる理由には、いくつかの現実的な背景があります。

一番大きいのは、やっぱり「音のイメージ」の問題ですよね。

日本語では「手を洗う場所=トイレ」を指す言葉としても使われるため、名前を聞いた瞬間に連想がズレてしまうんです。

たとえば、初対面の自己紹介で「御手洗と申します」と言ったときに、相手が一瞬「えっ?」と戸惑ったり、笑いをこらえたりする……これは実際に経験した人も多いようです。

からかい半分で「トイレさん」なんて呼ばれてしまうケースもあり、特に、子どもの頃は、ちょっとしたいじられポイントになりやすいのが現実です。

※トイレの別名に「御手洗」がありました、この場合は「おてあらい」ですが……。
トイレの昔の言い方を集めて一挙公開!他に現代でも使われる別名も…

他にも、名字の読みやすさ・印象とのギャップがあります。

漢字を見ると立派で格式高い印象ですが、発音した途端に日常的な単語を連想させる。

この「見た目は上品、響きはユーモラス」というギャップが、人の印象に残りやすいんですが、逆に、からかいの的になってしまうのです。

就職活動や電話対応の場面で、相手にもう一度聞き返されたり、「珍しいお名前ですね」と話題にされるのもよくある話です。

ネットをみても、「四大かわいそう名字」や「三大かわいそう名字」に必ず入っていますね。

また、「おてあらい=トイレ」と重なるため、名乗るのは気まずい、小中学校あたりでからかわれそうなどネガティブな印象を表す投稿も確認できます。

Xから、こう思っている人を引っ張ってきました。

この手の投稿も多いです!

ただし、これは、裏を返せば、強烈なインパクトを持つ苗字でもあるということ。

名前が覚えられやすいのは大きな利点です。

つまり、かわいそうと言われるのは、あくまで現代語との偶然のズレが生んだイメージの問題であり、苗字そのものが持つ価値とは別物なんです。

要するに、「御手洗」という苗字がかわいそうに見えるのは、意味や響きが日常語と重なってしまったため。

でも、そこには歴史的にも文化的にもちゃんとした背景があり、本当は誇れる名前なんです。

笑われるのは一瞬、印象に残るのは一生……そんなユニークな魅力を持った苗字と言えるでしょう。

※「かわいそう」な苗字には「芥」がありました。
芥という苗字はかわいそう?その読み方からルーツまで総特集

御手洗の読み方とルーツ

「御手洗(みたらい)」という苗字、ぱっと見て読めない人も多いですが、実は古くから日本に存在する由緒ある名前なんです。

読み方はちょっと独特で、「みたらい」です。

決して、「おてあらい」ではありません。

どうも、皆さん、初見では、つい間違えてしまう人も多いようですが、この読み方にはちゃんとした意味があります。

そもそも「御手洗」という言葉は、もともと神社や寺で手や口を清める場所を指すもの。

いわゆる「手水舎(ちょうずや)」のことですね。

つまり、この苗字は、「身を清める」「神聖な場に関わる」という意味を持っているわけです。

現代では、ちょっとコミカルに受け取られることもありますが、もとは、神事にまつわる神聖な語だったんです。

苗字としての「御手洗」は、そうした清めの場所や水辺に住んでいた人々、あるいは神社に関わる家系に由来すると言われています。

地名としても各地に「御手洗(みたらい)」が残っており、特に広島県や奈良県などにルーツを持つ人が多いとか。

つまり、「御手洗」というのは単なる言葉遊びではなく、地域と信仰の歴史を背負った苗字なんです。

このように見ると、「御手洗」という苗字はちょっと笑われがちだけど、実はとても格調高い背景を持つもの。

昔は「神の前に出る前に心と体を清める」という尊い行為を示す言葉だったわけで、現代の印象とは、まるで逆の意味合いになります。

そう思うと、この苗字を持つ人たちはむしろ誇りを持っていい存在。

笑い話にされるのはもったいないほど、深い歴史と文化が詰まった苗字なんです。

地名にある御手洗

全国にも、「御手洗」という地名は残っています。

始めは、呉市にある「豊町御手洗」です。

埼玉にある「御手洗井戸」です。

こちらは、茨城県の「御手洗(みたらし)」です。

と京都板橋区にある御手洗池(御手洗不動旧跡)です。

御手洗という苗字の実際

現代の日本での「御手洗」姓はどの位あるのでしょうか?

【名字】御手洗
【読み】みたらい,みたらし,みたあらい,みてらい,みたいら,おてあらい,みだらい,みてしろ,みてらし
【全国順位】 2,612位
【全国人数】 およそ5,200人

おおーー!

全国人数5,200人と、かなり、たくさんの数が上がりましたね。

順位も、2,600番台で、そこそこの御手洗さんがいらっしゃるんですね。

そして、その読みも、「みたらい」「みたらし」「みたあらい」「みてらい」「みたいら」「おてあらい」「みだらい」「みてしろ」「みてらし」と9つが挙げられていますよ。

上記の読み方で、「みたらい」と読むと書きましたが、派生した読みがたくさんあるんですな。

投稿を見ると、「みたらい」と読む人が大多数で、「みたらし」と読む人も少数確認できるそうです。
その他の読みは、あまりないということですかな……。

都道府県別の人数です。

都道府県人数
大分県およそ1,300人
福岡県およそ740人
東京都およそ420人
山口県およそ420人
長崎県およそ270人

な、なんと、御手洗さんの4人に一人は大分県民なんですね。

大分県佐伯氏に、780人がいて、市町村の中では一番多いようです。

御手洗姓の有名人

御手洗姓の有名人を挙げてみました。

有名人読み職業
御手洗かりんみたらいかりん声優
御手洗玄洋みたらいげんよう医学者(故人)
御手洗毅みたらいたけし実業家(キヤノン創業者)
御手洗瑞子みたらいたまこ実業家(株式会社気仙沼ニッティング代表取締役)
御手洗菜々みたらいななアナウンサー
御手洗肇みたらいはじめ実業家(元キヤノン社長)
御手洗冨士夫みたらいふじお実業家(キヤノン会長兼社長)

株式会社キャノンの歴代の社長が3人挙がってきていますね。

※この記事は、カテゴリ「珍しい苗字」の最新の記事ですので、次の記事の代りに最初の記事を挙げておきます。
芥という苗字はかわいそう?その読み方からルーツまで総特集
※カテゴリ「珍しい苗字」の一つ前の記事です。
百目鬼という苗字!読み方や由来・全国での人数等ガッツリ総特集

最後に

御手洗という苗字について、かわいそうだと言われる理由、それに反した読み方、ルーツを見てきました。

御手洗を見た時に感じるのは、「トイレ」のイメージが日本人には強いようです。

そのルーツは、神社の手水場で、神聖なものなのに、三大かわいそう名字だとか言われて、御手洗さんは大変な思いをして生きてきたのでしょうか?

格調高いルーツを持つので、頑張ってほしいと願うばかりです。

参考
御手洗|名字由来net

※「珍しい苗字」の記事群は次のモノです

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この記事を書いた人

60爺

60路を越え、RaspberryPi と出会い、その関係でブログ開設(2017/2~)となりました。始めてみると、コツコツやるのが性に合ってしまい、漢字の記事から家の補修・将棋・windows10関係・別名・言い方などジャンルを拡大して今に至ってます。まだまだ、元気なので新たな話題を見つけて皆様に提供できればと思っています。「プロフィールはこちら

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Posted by 60爺