興に旧字・旧字体はある?異体字や「與」との違いも解説
「興」という漢字に、旧字や旧字体はあるのでしょうか。
また、「興」によく似た「與」を見て、旧字体ではないかと思った方もいるかもしれません。
『漢字源』には、「興」の旧字・異体字は掲載されていません。
この記事では、「興」の旧字体の有無を確認したうえで、似た漢字「與」との違い、異体字の扱い、成り立ちを解説します。
興に旧字・旧字体はある?
『漢字源』には、「興」の旧字・旧字体は掲載されていません。
『漢字源』では、旧字がある漢字には該当する字体と「旧字」の表示が付いていますが、「興」にはその表示がありません。
「興」は常用漢字で、現在の字体は1949年の「当用漢字字体表」にも掲載されています。
ただし、この資料から「興」の字体が変更されなかった個別の理由まで確認できるわけではありません。
「興」と似た漢字「與」の違い
「興」とよく似た漢字に「與」があります。
「與」は「与」の旧字体であり、「興」とは別の漢字です。
字形の違い
「興」と「與」は上下の形が似ていますが、中央部分の構造が異なります。
「興」の中央には「同」になっており、「與」は違う形をしています。

この違いを確認すると、2つの漢字を見分けやすくなります。
読み方と意味の違い
「興」の音読みは「コウ」「キョウ」、訓読みは「おこる」「おこす」です。
「復興」「振興」では物事を盛んにする意味で使われ、「興味」では面白みや関心を表します。
一方、「與」は「与」の旧字体で、音読みは「ヨ」、訓読みは「あたえる」などです。
相手に物を渡す、何かを与えるといった意味があります。
このように、「興」と「與」は字形だけでなく、読み方や意味も異なります。
「與」の字体や書き順、パソコン・スマホでの出し方については、関連記事「与の旧字は『與』」で詳しく解説しています。
「興」に異体字はある?
『漢字源』には、「興」の異体字も掲載されていません。
ただし、異体字の扱いは資料によって異なります。
厚生労働省の「異体字検索漢字リスト」では、「興」が「正字」の欄に掲載され、「異体字等」の欄にも字形の異なる「興」が示されています。
この資料では、字形の違いも「異体字等」として扱っているため、『漢字源』とは掲載内容が異なります。

「コウ」P4/13
「興」の成り立ちと意味
『漢字源』では、「興」を会意文字と説明しています。
「興」は「臼(両手)」と「廾(両手)」、そして「同」を組み合わせた漢字です。
「同」は四角い筒を描いた象形文字で、四本の手で同じ物を持ち上げる様子を表しています。
そこから、物事を持ち上げて始める「おこす」という意味が生まれました。

現在では、「復興」「振興」のように物事を盛んにする意味や、「興味」「興奮」のように心が動かされることを表す言葉に使われています。
まとめ
「興」の旧字・旧字体と、似た漢字「與」との違いを解説しました。
『漢字源』には、「興」の旧字・異体字は掲載されていません。
「興」と似た「與」は「与」の旧字体であり、別の漢字です。
一方、厚生労働省の資料では、字形の異なる「興」が「異体字等」として掲載されています。
旧字体と異体字は同じものではないため、それぞれの違いを理解しておきましょう。
参考資料
上級漢和辞典 漢字源 改訂第六版(学研)
異体字検索漢字リスト|厚生労働省
当用漢字字体表|文化庁
※部首別の資料から「興」の字体を確認できます。
※思えば、「漢字の旧字」の記事も増えてきたようです。









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