部の部首は何?読み方から意味・含まれる漢字までまとめて総特集
漢字の「部」という字は、学校の部活動、会社の部署など、日常生活の中で非常によく目にするものの一つです。
誰にとっても身近な漢字ですが、普段は「部の部首は何か」などと考えずに使っており、答えに迷う人も少なくありません。
「部」という漢字の部首を知り、どうして成立ったのかについて追いかけてみたいですね。
本記事では、「部」の部首は何か、辞書での探し方、読み方の種類、さらに、その由来など、分かりやすくまとめて紹介します。
普段なにげなく使っている「部」という漢字の奥深い魅力を、改めて掘り下げてみましょう。
それでは、どうか最後まで、ご一緒に内容をご覧ください。
「部」の部首は何?
この「部」ですが、この漢字の部首をご存知ですか?
この手の漢字の部首は有名ですので、簡単に答えてくださると思います。
「部」の部首は、旁にある「阝」です!
この部首は、漢字源では「邑(阝)部」に収められており、読みは「おおざと・ゆう」です。
部首「邑」は、人民の服従する領地を表します。
これを部首として、「邑」「阝」を含む漢字や、町や村、地名に関する漢字が集められています。
旁に来る「阝」は3画の形で、特に「おおざと」と呼ばれます。
この名称は大きな村里の意味で、偏に来る「阝」(こざと)に対する部首を指します。
この「邑」という漢字、余り、馴染みのない漢字です。
「ユウ」という音読みに「むら」という訓読みを持ちます。
甲骨文字ではとなり、「卩(ひざまずく人)」の甲骨文字
の上に四角を書いた形になっています。
上述した部首の説明で、「人民の服従する領地」と出ていますが、「卩(ひざまずく人)」=「支配される人びと」と考えると、ピッタリ当てはまります。
ただ、他にも、四角を城壁と考え、「城壁に囲まれた都市」と解釈する説もあるようです。
こう考えると、両者とも、「むら」というより、古代の「都市国家」のイメージですね。
次に「阝」ですが、上述したとおり「邑」が旁になった際の形です。
この「阝」も、「邑」と同じく村や町、都市などの「人びとが住んでいる土地」を表すのが基本です。
漢字「部」について
この章では「部」という漢字について見ていきます。
「部」の基本情報
始めに、「部」の画数・読み方・意味など基本情報を見ておきましょう。
画数 | 11画 |
音読み | ホウ、ブ |
音読み | わ・ける、そら |
主な意味 | 音読み:ホウ 穴が開いている 音読み:ホ①わ・ける。小さな部分に分けて処理する ②区分けしたものの一つ ③区分けした役所 ④書物を区分けする分類 ⑤漢字の字書で、文字を共通の部分によって分類した一つ一つのまとまり ⑥区分した物や書物を数える言葉 ⑦姓の一つ |
日本語だけ | 常用漢字の音訓:ブ 意味:べ。調停等に属した農民・漁民・職人などの世襲的な集団 |
意味がたくさんありますが、それぞれの意の言葉を挙げておきます。
音読み:ホ①所部②部分③戸部・兵部④四部⑤説文解字540部⑥一部
「部」は、人が住んでいる土地を区分けしたものを表わしていたようです。
「部」の成り立ち
部の異体字には「郶」があります。
部という漢字の構成を見ていきます。
部⇒郶=「咅(くっついて並ぶ)」+「邑(土地)」
咅は、「否(二つに分かれる)」+「、(唾)」で構成され、唾を吐き捨てて拒否する情景を示します。
これは、ある事態をそうではないという否定することで、「二つに分ける」というイメージを表す記号なのです。
それが、上記にある「くっついて並ぶ」というイメージに転化しました。
ここから、部は、両側から土をくっつき合わせて盛り上げた所を示します。
のち、「二つに分かれる」というイメージを用いて、全体をいくつかの部分に分けることを「部」で表わすようになりました。
※漢字に注目して部首の記事を書いたのは「情」がありました。
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「おおざと」の漢字一覧
「おおざと」の常用漢字及び人名用漢字の一覧を見ておきましょう。
画数 | 漢字 |
---|---|
7画 | 邸(常用漢字) 那(常用漢字) 邦(常用漢字) |
8画 | 邪(常用漢字) |
9画 | 郊(常用漢字) 郎(常用漢字) 郁(人名用漢字) |
10画 | 郡(常用漢字) 郞(人名用漢字) |
11画 | 都(常用漢字) 部(常用漢字) 郷(常用漢字) 郵(常用漢字) 郭(常用漢字) |
12画 | 都(人名用漢字) |
15画 | 鄭(人名用漢字) |
今回、題材とした「部」を含めて16の漢字がありました。
この数は、「あなかんむり」の時と同じですね。
10画の「郞」(9画「朗」の旧字)、12画の「都」(11画「都」の旧字)を除いて、ここに挙がった漢字は、皆さん、一度は、どこかで出会っていると思います。
それぞれの漢字の音訓読みの主な意味を挙げておきます。
漢字 | 音読み | 訓読み | 主な意味 |
---|---|---|---|
邸 | テイ | やしき | やしき。諸侯が都に来たときに泊まるための屋敷 |
那 | ナ | なん・ぞ | おおい。 やすらか。 なんぞ。いかんぞ |
邦 | ホウ | くに | くに。天子から封じられた諸侯の領土 |
邪 | ジャ | よこしま | よこしま。正しくない |
郊 | コウ | まつ・る | まつる。まつり。天地をまつる祭り |
郎 | ロウ | おとこ | おとこ。男子。 男性に対する美称 |
郁 | イク | さか・ん、 かぐわ・しい | さかん。文化が盛んなさま。 かぐわしい |
郡 | グン | こおり | ぐん。こおり。古代中国の行政区画の単位 |
郞 | ロウ | おとこ | 「郎」の旧字 |
都 | ト、ツ | みやこ | みやこ。人が集まる大きなまち。天子の宮殿があるところ |
部 | ブ、ホ | わ・ける | わける。分類する |
郷 | キョウ、 ゴウ | さと いなか | さと。ふるさと。いなか |
郵 | ユウ | しゅくば | しゅくば。継ぎ場。馬継ぎ場 |
郭 | カク | くるわ | くるわ。城の外囲い |
都 | ト、ツ | みやこ | 「都」の旧字 |
鄭 | テイ、ジョウ | ねんごろ | ねんごろ。ていねい |
「邸宅」の「邸」は、元々は「地方の領主が都に行ったときに泊る屋敷」を言ったそうです。
「那」「郁」はベースは地名だったようです。
「邪」「郎」「鄭」も中国の古い地名を表す漢字だったそうです。
「邦」は、訓読みにあるように、基本的に「国」を指します。
日本語では、特に「日本」を指しており「邦画(日本の映画)」なんて言葉があります。
「郊」は「郊外」なんて言葉に使われますが、町を取り囲む城壁のすぐ外側を指します。
「都」は人口が密集した都市、「郷」は村や町のことです。
「郭」は「城郭」に含まれる漢字で町を取り囲む城壁のことです。
最後に
「部」という漢字の部首は「邑」部の「⻏(おおざと)」に分類され、土地や集落を意味する漢字群と深く関わります。
この「⻏(おおざと)」という部首の成り立ちについてご紹介しました。
「部」という漢字は、人が住んでいる土地を区分けしたものを表わしていたようです。
この他にも、「⻏(おおざと)」に関わる漢字として、「都」「郭」「郵」など人や場所に関わる多くの漢字が含まれています。
参考
上級漢和辞典 漢字源 学研
部首ときあかし辞典 研究社
⻏(おおざと)|漢字辞典
※思えば、「漢字の旧字」の記事も増えてきたようです。
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